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導入事例 株式会社北海道銀行様

10年に渡るテレマーケティング運用の実績から、
攻めの戦略に「テレバン」を活用

オペレータは200名の応募者の中から選ばれた20~50代の女性が担当

景気が底を打ったとはいえ、わが国の経営環境は相変わらず厳しい。それは銀行も例外ではない。経営の合理化と効率化による財務体質の健全化が求められる一方で、顧客への利便性向上が求められている。つまり、人員削減や業務の効率化を図りつつ、顧客へのより一層のサービス向上が課題となっている。この相反する2つを同時に満足させるのが、テレホン・バンキング・サービスだ。

しかし、1987年からオートコール・システムでテレマーケティング運用実績のある北海道銀行では、10数年に渡って培ってきたノウハウを活かした「攻めの戦略」にテレホン・バンキングを活用する構えだ。単純に窓口業務やATMに代替するものではない、いわば利益追求型のテレホン・バンキングの実現を目指している。

導入の背景

テレホン・バンキング・サービスを開始

北海道銀行
営業企画グループ
上席推進役
(現在本店営業部本店長)
近藤政道


同副調査役
笹尾健之

「機能からすると割安感があります」と満足気に話すのは、1999年11月15日から、道内金融機関としては初めてテレホン・バンキング・サービス(愛称:「テレバン」)を開始した北海道銀行営業企画グループ上席推進役の近藤政道氏だ。

すでに同行では87年から貸出金の遅延催促や定期預金の満期日の案内、同行が独自に行っている年金相談の案内などを顧客に電話で行うオートコール・システムを導入し、10数年に渡るテレマーケティングの運用実績がある。そのため、この電話によるセールスのノウハウを取り入れた独自のテレホン・バンキング・システムを構築したいと考えていた。

というのも、同行が行っていたオートコールでは、旧来ベースでのアウトバウンド業務しかできなかった。たとえば、「年金口座にお振込みがありました。差し当たってご入用でなければ、利率のいい定期にお預けになりませんか」と顧客に電話で案内をしたとする。顧客はその場では了承しても「後日、窓口までおいでください」あるいは「こちらから渉外担当者が何日に伺います」ということになると、わざわざ定期預金預け入れのために、来店してもらえるとは限らない。また、渉外担当者が自宅を訪問しても留守のこともある。つまり、口座開設の意思がある顧客でも取りこぼしてしまっていた。

したがって、同行では各種商品の案内から取引処理までのアウトバウンドとインバウンド業務を一貫してシステム上で行える独自の仕組みを必要としていた。たとえば、MCIF(Marketing Customer Interaction file)と呼ばれる顧客データベースと連動させることでこのデータベースから普通口座に残高の多い顧客を抽出し、アウトバウンドで「利率のいい定期に預けませんか」と案内をして、了解を得た顧客にはその場で口座を開設する。

電話での即時開設が可能となれば、顧客にとっても窓口を訪れたり、申込書類に記入し署名捺印を押すという煩わしさから解放され利便性の向上になる。もちろん、銀行にとっても業務の効率化にもなるという一石二鳥の効果が期待できる。いわば、マスを対象とした攻めの戦略がローコストで実現することになる。同行の狙いはそこにある。しかし、都銀がテレホン・バンキングを相次いで開設した97年5月頃から導入の検討を開始したが、システムを使って本来のセールスが実現できるのか、検討に時間を要した。このため正式に導入を決定したのは、99年2月のことになる。そこからシステムの開発・構築がスタートするが、同行では年内の立ち上げを目指したことから、システムの開発・構築を約半年で行うことになった。

導入の経緯

システム開発・構築を通常のわずか半分の期間でやり遂げる

富士通を選んだのは、「テレバンを攻めの戦略に活用したい」という同行の思いと富士通の開発力がマッチングしたことが大きな理由だ。しかも、開発・構築から稼働までの期間は約半年。通常この手のシステム開発・構築には11ヵ月はかかるという。それをわずか半分の期間でやり遂げられたのは、富士通にはすでに泉州銀行をはじめいくつかの都銀でのシステム構築の実績に加え、画面回りに関しては「RETAILMATE」という標準化されたパッケージ・ソフトがあり、それを同行の業務に合わせてカスタマイズするという方法が可能だったことが大きい。

こうして誕生した同行のテレバン・センターの席数は、16席。そのうち、6席が顧客からの電話に対応するインバウンドを、残りの10席は攻めのセールスを行うアウトバウンドが中心。勘定系ホストと連携させた音声自動応答装置を導入することで、残高照会や振込・振替などの資金移動も無人対応で行えるため、インバウンド業務にオペレータをそれほど割振らなくても十分顧客対応が行えるのも、同システムの大きな魅力となっている。

しかし、開発期間が短かったことから今回スタートしたテレバンでは、定期預金の新規開設まではできていない。現時点で可能なのは、残高照会や住所変更などの届出、振替・振込、定期・積立の入金といった標準的なサービスにとどまったため、同行では既に2次開発の検討を始めている。

システムの概要

2001年までの三次開発で、投資信託や外貨預金も可能に

テレバンで重要なのは、本人確認をどのようにして行うかということだ。セキュリティの信頼性を高めれば、顧客の利便性を低下させてしまう。とはいえ、セキュリティの信頼性を低下させればトラブル発生の原因となる。「泉州銀行さんが導入した声紋による本人確認も検討しましたが、音質が劣る携帯電話からでも大丈夫なように、最終的には暗証番号、契約者番号、可変暗証番号の3種類の番号を用いた本人確認方法導入しました」と、同営業企画グループ副調査役の笹尾健之氏は語る。



同行の本人確認では、キャッシュカードの4桁の暗証番号と、口座番号に相当する10桁の契約者番号、これにもうひとつ、10桁の取引確認番号が加わる。この取引確認番号が可変暗証番号として取引の都度、指定する桁数を変え、2つの数字を入力し、その数字が合致するかどうかで本人確認を行うという、精度の高いものになっている。会員には10桁の契約者番号と取引確認番号を記載した会員カードを配布。顧客がこのカードの管理をしなければならないという不便はあるものの、セキュリティの信頼性を優先した。

今後は、これに続く開発で順次「攻めのセールス」を行えるシステムを開発していく予定だ。まず、2000年6月頃に完成を予定している2次開発で前述の定期預金の新規口座の開設等を実現させ、2001年3月の三次開発で投資信託や外貨預金を可能にするという。

ここでも、アウトバウンドからインバウンドにスムーズな画面の切換えが行えることがシステム開発の絶対条件となる。アウトバウンドとインバウンドの統合を重視する同行ならではのこだわりだ。今後、2次開発、3次開発と進めていく中で、テレバン・センターの拡張も図っていくという。

さて、テレバンをスタートさせて間もない同行だが、早くもその効果が現われている。「一度、テレバンをお使いになったお客さまは限りなくリピータになられます」と、顧客にも好評のようだ。またアウトバウンドでは、既に取扱い開始1カ月で渉外担当者半年間分の預金獲得の実績をあげている。同行は顧客のニーズを先取りする質の高いサービスで、道内ベストバンク「満足いちばん銀行」を目指す戦略から、テレバン開始1年前の98年10月より道内金融機関としては初めて、給与や年金の振込口座を開設している顧客を対象に、道銀取引優遇サービス「ステップDo」を開始している。

「テレバンの次の課題はインターネットとの融合です。それこそ、富士通さんの大得意分野でもありますし、日本最大のプロバイダ@niftyもお持ちですから、今後もいろいろ相談に乗って欲しいと考えています」(近藤氏)というだけに、富士通への期待は大きい。

【会社概要】

北海道銀行

  • 所在地: 札幌市中央区大通西4-1
  • 代表取締役社長: 藤田 恒郎
  • 資本金: 710億円(99年9月30日現在)
  • 事業内容: 1951年3月設立された、北海道をエリアとする地方銀行。店舗数136(本支店133、出張所3)、店舗外現金自動設備設置275ヵ所。
  • ホームページ: 北海道銀行ホームページ

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