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山梨大学教育人間科学部附属小学校様(山梨県)—導入事例—

緊急情報を保護者に携帯メールで配信
〜不審者情報や災害時の安否確認などに威力を発揮〜

学校から保護者への緊急連絡には、これまで多くの場合、電話による連絡網が用いられてきました。しかし、個人情報保護の観点から、保護者連絡網の作成を控える動きが全国的に広がり、これに代わる新たな情報伝達の仕組みが求められています。そこで、山梨大学教育人間科学部附属小学校では、電話連絡網に代わるものとして、富士通の「学校連絡網サービス」を2006年4月に導入。帰宅時刻や不審者情報の通知などに活用し、好評を博しています。


「学校連絡網サービス」で児童の安全を確保

山梨大附属小学校 校長 岡村祐輔氏

山梨大附属小学校
校長 岡村祐輔

山梨大学教育人間科学部附属小学校(以下、山梨大附属小学校、校長:岡村祐輔 山梨大学大学院教育学研究科教授)は、05年に創立130周年を迎えました。長い歴史と伝統を有し、多くの優れた人材を輩出してきた同校が、平成18年度に取り組んでいる研究テーマは、「夢…未来を拓く子どもたち」(自分づくりマネージメントができる子どもたちの育成)です。

国公立大附属小学校は社会的認知度が高いことから、山梨大附属小学校でも児童の安全確保には特に力を注いでいます。

しかし、学区が旧甲府市内全域に及び、通学時間が1時間を超える児童もいる同校では、一般の公立小学校のような集団登下校を取り入れることができません。そのため、児童の安全を確保するために、保護者の方々との緊密なコミュニケーションが不可欠と考えています。


山梨大附属小学校 副校長 樋口孝治氏

山梨大附属小学校
副校長 樋口孝治

学校と保護者を結ぶコミュニケーション手段としては、これまで、一般に電話連絡網が用いられてきました。しかし、個人情報保護法の施行以来、保護者連絡網の作成を控える動きが広がっています。山梨大附属小学校でも、「保護者を装い、『電話連絡網の紙をなくしたので電話番号を教えて欲しい』という、不審な電話が実際にあったため、個人情報の扱いには細心の注意をはらい、保護者にも注意を喚起しています」と副校長の樋口孝治先生は語ります。

電話連絡網の代わりとして同校が選択したのは、保護者への連絡に携帯メールを用いる富士通の「学校連絡網サービス」でした。同サービスはPCへの配信も可能ですが、緊急性の高い連絡に用いるため、保護者の方々には、いつでも、どこにいても受信可能な携帯メールのアドレス登録をお願いしているそうです。

システム運用に向け、入念なトレーニングを実施

電話連絡網に代わる情報伝達手段の導入に際して山梨大附属小学校では、05年11月頃から同種のサービス/製品を複数、比較検討しています。最終的に富士通の「学校連絡網サービス」の採用を決めた理由として教務主任の荻野清彦先生が挙げるのは、「配信先を柔軟にグルーピングできる」、「メール配信だけでなく、保護者からの回答収集ができる」、「大切な個人情報を安全性の高い情報管理センターで預かってくれる」という3点。


山梨大附属小学校 教務主任 荻野清彦氏

山梨大附属小学校
教務主任
荻野清彦

06年1月には「学校連絡網サービス」の導入を決め、平成18年度からの運用開始に向けたサービス内容の調整と職員向けのトレーニングを実施しています。荻野先生によれば、サービスの完成度が高かったので、調整箇所はほとんどなかったとのこと。ただ、先生方の中には、一斉に配信されるメールに対する回答が、瞬時に分類されて表示されることや、自分の携帯電話から簡単に「学校連絡網サービス」を利用できることなどにイメージがわかない人も多く見られました。そこで同校では講習会を実施。練習用の仮Webサイトを設け、職員間でメールを使って連絡事項を流す練習を行っています。山梨大附属小学校が「学校連絡網サービス」を使って保護者に伝えるのは、基本的に緊急性の高い情報のみ。それだけに間違いは許されないので、運用のためのトレーニングは入念に行われました。

先生方へのトレーニング以上に苦心したのが、保護者の方々への利用方法の説明でした。個人情報保護の観点から、メールアドレスやグループの登録は保護者が直接行う方針を採っています。そのため当初は、「登録のためのログインができない」、「登録のやり方が分からない」、などの問い合わせも多く、対応に忙殺されたようです。携帯電話の通信事業者やメーカー毎に、迷惑メールなどの設定方法が異なることも頭の痛い問題でした。


不審者情報から校外活動の状況報告まで

山梨大附属小学校の先生方が、特に「学校連絡網サービス」の便利さを実感したことの一つに、宿泊を伴う校外学習がありました。奈良へ修学旅行に行った時に、児童たちが無事にその日の日程を終えたことや、日程変更などを、携帯電話を使って引率している先生が、現地から直接保護者の方々に、メールでお知らせできたことです。これは、パソコンだけでなく、携帯電話からもE-mailの機能を容易に利用できるWebブラウザを利用した本システムならではの利点といえるでしょう。


携帯電話の画面

また、ある学区に不審者が出没した際は、まず、対象地域の保護者にメールを配信。校内にいる児童を指導すると同時に、校外学習のためバス移動中の児童にも、引率している先生にメールを送って漏れなく指導できました。

当初予想していなかった有効性が、先生と保護者のコミュニケーションの円滑化です。「PTA総会の開催時には、校庭を駐車場として開放しているのですが、クルマが乗り入れると校庭がどうしても傷んでしまうため、できるだけクルマの数を減らしていただきたいとメールでお願いしたところ、予想以上の効果が得られました」。

また、「学校連絡網サービス」の回答収集機能も有効活用されています。出欠確認や安否情報確認のため、全保護者にメール配信すれば、2時間ほどで回答結果を得ることができます。こうした実績を積み重ねることで、「導入当初は、抵抗を感じていた先生方も、いまでは学校運営に有効である」と評価するようになってきているそうです。


導入に際してセキュリティポリシーを策定

山梨大附属小学校では、「学校連絡網サービス」の運用を開始するにあたりセキュリティポリシーを策定。個人情報の扱いや、メール配信に対する運営方法や組織図についても厳密に定めています。

校長の岡村祐輔先生も、「IT化の流れの中で、人々は様々な便利さを享受していますが、同時に不意のメールに生活のリズムや心の安定を乱されるということもあります。このシステムについても、緊急性の高い情報だけを伝達することが大切です」と、ルールに基づく運用の大切さを語っています。

便利だからと無差別に情報を流すと、本当に伝えたい情報が埋もれてしまう恐れがあります。だからこそ、同校では、緊急性の高いメールだけを配信しています。



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