
東京農業大学世田谷キャンパス正門
1891年に誕生、112年(2003年現在)の歴史を持つ東京農業大学殿。食料、環境、健康、資源エネルギーに関して、教育理念である「実学主義」に基づいた教育を推進しています。同大学ではこの度、インターネットを利用した学生向けのポータルサービスをスタート、学生のより便利で快適なキャンパスライフへの支援を開始しました。
東京農業大学殿には現在、世田谷、厚木、そしてオホーツク(網走市)の3つのキャンパスに、大学院生を含め13,000名の学生が在籍しています。この大勢の学生に向けたポータルシステムは、学長の「ITによる学生向けのサービスを」というご指示によるものでした。さっそく、コンピュータセンター、学長室、教務課、就職課、庶務課から参加した5名のメンバーによってIT学生サービスプロジェクト(ITSP)が編成され、計画が進められました。大学側の業務の省力・合理化ではなく、「すべては学生の満足のために」をめざして、2002年6月、ITソリューションを提供している各社に「学生ポータル」システムの提案を依頼されました。

崎村 徹氏
東京農業大学
学務部教務課
課長補佐
「学生に向けたポータルサービスの狙いは、履修登録や成績証明、休講の確認、就職情報の入手など、学生が目的によって窓口や掲示板を巡ることなく、横断的にゼロストップで、「顧客が探し回らない、顧客に届けるサービスを展開する」ことです。さらに個人情報に関しては強固なセキュリティのもと、情報を開示する仕組みを実現することです。これにより学生にとってトータルでスピーディー、3キャンパスにタイムラグのない情報提供の実現が期待されました。また、各キャンパス固有の情報はそれぞれ独自に届けることができるといった要件も加わります。セキュリティや認証も万全であることなど、あらゆる可能性を討議し、これからの時代にふさわしい学生ポータルの理想像を追求しました」とおっしゃるのは、ITSPのメンバーのお一人、教務課の崎村 徹課長補佐です。

畑川 直哉氏
東京農業大学
就職部就職課
さっそく各社から提案書が提出されました。検討の結果、計画していた要件をほぼ満たしている点が認められ、富士通のパッケージ「Campusmate/Portal」が採用されました。
ITSPのメンバーで就職課の畑川直哉さんは「パッケージに業務の運用を合わせることへのアレルギーがあったのですが、このパッケージには学生にゼロストップで情報を入手させたいという、私たちが求めていた機能が標準機能として備わっており、バラバラに提供していたサービスを統合するという目標に合っていました」と評価してくださいました。
「すでにイントラネットで提供しているサービスについては、このポータルにリンクさせることができるので、止めたり仕様変更したりせずに済みました。またパッケージの利点を活かして、早期稼働を経済的に実現できました。ファーストユーザーということで、機能についてもカスタマイズの段階で積極的に改善に取り組んで貰えました。パッケージとしてもブラッシュアップができて良かったのでは?」とは前出の崎村課長補佐の弁です。
さらに続けて「このサービスの特徴は、走りつづけることです。走りながら磨きをかけていくことです。このために2002年10月に試行を開始、本格稼働を予定している2003年4月に向け、さまざまな角度からシステムとその運用を検証することができました」とのことです。
掲示板に貼ってあったものすべてを電子化し、窓口での手続きや書類を受け取る時間を軽減し、本来の学習に集中して貰える学生ポータル。学内外のパソコンだけでなく携帯電話からのアクセスも可能なシステムなので、暗号化の仕組みを取り入れ、セキュリティには万全の配慮をしつつ、認証もスムーズに行えるようにシングルサインオンにするなど、細心の配慮が加えられています。まさにユビキタス環境の時代先取りシステム。
また、たとえば履修登録状況の伝達には従来、年間4~50,000枚もの紙を使用してきましたが、このポータルによってペーパーレス化の実現も大きく前進しました。利便性と安全性に加え、大学としてはいち早くISO14001の認証を得ている同大学ならではの、環境にもやさしいシステムが実現しています。
こうしてスタートした同大学の学生向けポータルですが、現在稼働中のサービスは以下の通りです。
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トップ画面 |
伝言画面 |
行事画面 |
すでに教職員向けのグループウェアが稼働していたこともあって、このポータルサービスに対する教職員の理解もあり、さらに学生から操作についての質問もなくスムーズにサービスインできたと実感できたそうです。「"伝言"による呼び出しにも、学生がクイックに反応してくれるので嬉しいですね」と畑川さん。現在は「運用ワーキンググループ」が組織され、利用促進や機能改善の検討に取り組んでいるそうです。より使いやすいシステムに向けて、成績照会などの機能拡充の推進や学生の声のヒアリングなども行っていく予定だそうです。
これからも、ますます便利で学生から喜ばれるポータルサービスに成長を続けていくに違いありません。