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駒澤大学様 - 導入事例 -

貴重な書物や論文を電子図書館に収め、学内外への情報発信を実現!
~電子図書館パッケージ「iLisSurf」導入事例~
駒澤大学様

駒澤大学 駒沢キャンパス

駒澤大学 駒沢キャンパス
(写真上はキャンパス内にある禅文化歴史博物館)

駒澤大学様は、仏教、文学、経済、法、経営、医療健康科学の6学部14学科と、大学院5研究科、1短大3学科を擁する都市型総合大学。2004年4月には法科大学院も開設し、さらに新春を彩る箱根駅伝では3連覇の快挙も成し遂げ、明るい話題に満ちています。

また、曹洞宗の学び舎としての歴史も古く、その起源は1592年。禅の実践と仏教の研究、漢学の振興を目的に開いた学林に始まり、1882年に曹洞宗大学林専門本校として開校。1925年に大学令による大学として認可を受けたのを期に駒澤大学と改め、2002年には開校120周年を迎えています。

「電子図書館」は、インターネット時代に対応する事業として取り組まれました。その構築には、電子図書館パッケージ「iLisSurf」を採用され、2003年11月から一般公開されています。


つねに時代に応える大学図書館を目指して

図書館長 林 達也氏

林 達也
図書館長

駒澤大学図書館は、曹洞宗大学林図書室の後身として1904年創設され、1908年に開館。1928年には、稲妻型の幾何学的な構成やステンドグラスの吹き抜け天井を持つ近代建築の姿で新築されました。現在この建物は、東京都選定歴史的建造物で、禅文化歴史博物館として一般に公開されています。現図書館は1973年に開校90周年の記念事業として完成し、現在に至っています。

古くから大学の頭脳として、研究や教育の充実を図る中心的な役割を果たしてきた同大学図書館では、学術資料の蒐集にも力を入れており、現在、蔵書総数約100万冊を数えるに至っています。特に仏教関係、とりわけ禅籍に関する蒐集では約3万6千冊にのぼり、他に類をみない宝庫と注目されています。

今回の「電子図書館」事業は、これらの貴重な資料と学内で発行された研究論文の本文および表紙・目次・奥付・裏表紙をインターネット上で公開することを目的に進められました。その意義について、図書館長の林達也氏はこう語られます。

「知的財産を保全、保有すること、また、それらを広く公開し、さらなる研究に役立てていくことは、大学図書館の重要な役割の一つです。公開の手段としてこれまでは来館していただくことが前提となっていましたが、インターネットが普及し、パソコンがあれば居ながらにしてさまざまな情報が得られる今、図書館としても時代ときちんと向き合い、よりよい手段を選んでいく必要があります。電子図書館は時代の声に応えるものだと考えています」。


貴重な書物を活かしたコンテンツ構成

禅文化歴史博物館に展示されている「正法眼蔵」

禅文化歴史博物館に展示されている「正法眼蔵」

電子図書館は、「駒澤大学研究論文」と「古典籍(貴重図書)」「駒澤大学図書館所蔵 禅籍善本図録」の3つのコンテンツから構成されています。


ホームページ:電子図書館ホームページ (新しいウィンドウで表示)

「駒澤大学研究論文」は、1990年度から2002年度に学内で発行された研究論文や記事6,500件のタイトルや目次と、2002年度発行の紀要・学科論文集等25誌の本文および表紙・目次・奥付・裏表紙を収蔵しています。

「古典籍(貴重図書)」は、禅籍に限らず、さまざまな分野の貴重な図書の公開を目的としています。全ページを画像化し、翻刻文とともに提供するものであり、2003年度は、奈良絵本『いはや』を掲載しました。

「駒澤大学図書館所蔵 禅籍善本図録」は、図書館が所蔵する仏教関係の禅籍の中から202点を厳選し、表紙や主なページを画像として収蔵しています。

いずれもこれまでは図書館に足を運んで閲覧したり、禅文化歴史博物館の展示物としてガラスケース越しでなければ、目にすることのできないものでした。


全文検索を活用し、生きた情報提供を

電子図書館の構築には、電子図書館パッケージ「iLisSurf」を採用されています。その理由としては、安定性や他大学での実績などを重視したことと、2001年から稼働している図書館業務システムに大学向け図書館パッケージ「iLiswave」との親和性が挙げられます。

「iLisSurf」には5つの大きな機能がありますが、今回のプロジェクトで重視されたのは、「一次情報検索機能」を活用した全文検索です。検索画面にキーワードを入力すれば、PDFで収録された本文データの中からも該当論文を検索することができます。また、古典籍の翻刻文からも検索できるので、検索したいキーワードが古典籍のどの部分で、どんな使われ方をしているのかを知ることができます。

検索結果表示画面は、書誌一覧や、各号ごとの詳細、論文の詳細、本文等、多階層によって表示されるので、利用者にとっては、一つのキーワードから多角的に検索することが可能です。また、管理面のメリットとしては、データ登録の原本となる書誌情報にCSV形式を採用しているので、Excelなどで整理されたデータをそのまま活用できることが挙げられます。

書誌検索結果画面例

書誌検索結果画面例

図書館庶務課長補佐 櫻井 英賢氏

櫻井 英賢
図書館庶務課長補佐

全文検索への取り組みについて、図書館庶務課長補佐の櫻井英賢氏は、次のように語られます。

「利用者にとって使いやすい電子図書館であるためには、貴重資料や論文がインターネットで見られるだけではなく、ニーズに沿って調べられることだと考え、まず全文検索から取りかかりました。 また、古典籍や禅籍は、国内ばかりではなく、海外からも研究資料として求められています。今後は解題部分の英訳などにも取り組み、国内外に情報発信していきたいと思います」。

全文検索を実現させるためには、事前のコンテンツ準備に多大な労力と時間を要します。インターネットで広く公開するためには、著作権などの問題もクリアにしなくてはなりません。これらの課題への取り組みについて、林館長は次のように語られます。

図書館庶務課システム係の皆さん

図書館庶務課システム係の皆さん



「禅籍については、2003年10月、図書館が中心となって、『禅籍電子化推進委員会』を立ち上げました。ここでは仏教学部と文学部の教員の支援を得て、全文掲載を行う書物の選定や掲載順を決め、今後5年間で翻刻文の作成や画像化などを進めていく予定です。

論文については、3年前から学内全体で準備を始め、協議を重ねた結果、今後発表される論文に関わる基本的な権利は大学が保有することで了解を得ています。このような理解を得ていくことも、これからの大学図書館に求められることだと思います」。

コンテンツ制作も図書館の職員の皆さんの手によるものです。禅籍の持つ厳かな雰囲気を損なわない落ち着いたコンテンツ作りがなされており、古典籍の本文表示のページでは、原本に沿って翻刻文を表示し、古典籍を身近なものにする工夫も見られます。また、画像も大変美しく見やすい作りとなっています。


さらなる充実に向けて

電子図書館は2003年11月から一般公開されています。日頃なかなか見る機会が少ない古典籍の原本を、インターネットの画面を通じて、墨色も鮮やかに間近で見られること、またそれらをわかりやすく伝えるために、解説文やページデザインなどに至るまでバランスよく取り組んでいることに、評価の声が届いています。

今後も研究論文についてはPDF化を進め、2003年度以降発行の論文については順次提供する予定です。また古典籍や禅籍についても、豊富な蔵書の中から、さらに収蔵数を増やし、全文紹介も手がけていく予定です。これからの取り組みについて、林館長は次のように語られます。

「今や大学からの情報発信は当たり前のこと。本学も他大学と肩を並べるに至ったと考えています。とはいえ、禅籍については、本学独自の取り組みとして、大きな責任を担っていると言えるでしょう。翻刻文や現代語訳、外国語訳など、さまざまな課題はありますが、本学に課せられた使命として、地道に取り組んでいきたいと思います」。

駒澤大学としての「心」を伝え、研究や教育の充実を図る中心的な役割をさらに担っていくために、電子図書館にはこれからも大きな期待が寄せられています。




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