
学生にとって教員が身近な存在に
自律的に学ぶ姿勢、問題解決能力を養うポートフォリオの教育効果を実感
[ 2010年9月8日掲載 ]
導入の背景 |
導入のポイント |
システム概要 |
今後の展望
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | 文教 |
| ハードウェア: | PRIMERGY RX300 S4、PRIMERGY RX100 S5 |
| ソフトウェア: | Campusmate-J V2 |
| OS: | ポータルサーバ(OS : Windows2003 Server) 出席管理サーバ(OS : Windows2003 Server) 学生カルテサーバ(OS : Windwso2003 Server) |
| 導入前の課題 | 導入による効果 | ||
|---|---|---|---|
| 1 |
学生・教員間のコミュニケーションの活性化 |
クラス担任、科目担当教員が指導に必要な資料を即座に閲覧 |
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| 2 |
学生の「自律学習能力」の育成 |
自律的に学ぶ姿勢、問題解決能力を養うポートフォリオの教育効果を実感 |
「学友や教員と疎遠になり、やがて長期欠席などで大学生活が続けられなくなる。当大学の修学支援の仕組みづくりは、このようなケースを決して出さないとの学長の強い考えからスタートしました」 「システムの導入により学生にとって教員の存在が身近になりました」
2006年度から、薬科大学においては6年生課程がスタートしました。入学初年から、学びに目標を持たせ、6年間を充実した修学の時間として過ごすためには、学生一人ひとりの特性を理解した担任教員による修学指導が求められます。北海道薬科大学は、薬剤師として独立した後も、新たな問題に対し知識、経験を駆使して解決に臨む能力を養うために、「Campusmate-J」を導入し、修学支援システムを構築しました。

北海道薬科大学
学生部長
猪爪 信夫氏
1974年(昭和49年)に開学した北海道薬科大学の建学の精神は、「地域的必要性と社会的要請に応える薬剤師の養成」。地域医療への貢献を重視する姿勢は、過去に病院、薬局での実務経験をもつ実務家教員の層の厚さに現れています。薬科大学では実務に即した教育ができるよう、一定以上の実務家教員を配置するよう基準が設けられています。
同大学の実務家教員数は、この基準(ベースライン)の2倍以上です。同大学生部長の猪爪信夫氏(薬学博士)は次のように語ります。「患者さんを相手にする医療従事者には、教科書の知識だけでなく未経験の事象に対して、常に自分の能力と知識を動員して適切な解や対応を見出す力が求められます」。同大学では、社会から求められる人材の育成に向け、経験豊富な実務家教員による手厚いサポートに加え、ITの力を活用した修学支援システムを用いて、学生自ら課題を発見し、かつ それを解決できる「自律型」医療人になるためのポートフォリオ教育の実践が求められていました。
同大学が修学支援システムの本格導入に踏み切ったもう一つの理由は、教員と学生のコミュニケーションを密にするところにありました。その背景には、ここ数年来、周囲との積極的コミュニケーションを苦手とする学生が増えているという、全国的な傾向がありました。
「学友や教員と疎遠となって3日、4日と講義を欠席する。やがて学力が遅れ、長期欠席などで大学生活が続けられなくなる。当大学がITを活用した修学支援の仕組みづくりに踏み切ったのは、じつはこのようなケースを決して出してはならないとの学長の強い考えからでした」(猪爪氏)。

北海道薬科大学
管理課情報技術係
係長 渡部 俊也氏
システムに求められる要件は、学生の修学状態をリアルタイムで把握し、フォローが必要な学生を早期に発見できる機能、その上で教員が、学生一人ひとりの個性、履修、成績を把握し、面談等で指導するといった、学生とのコミュニケーションを緊密化する機能。そして修学支援システムの本命でもあり、学生の自己統制力、自律的に学ぶ姿勢、将来あらたな問題に直面した場合の対応力を養うポートフォリオ学習のためのシステムでした。
複数ベンダーの提案から「Campusmate-J」を選定した理由について、管理課情報技術係係長の渡部俊也氏はこう語ります。「ステップアップ・ノート(ステップアップノート:PDCAサイクルを加えた学生が作成するポートフォリオシステム)に対応するパッケージは富士通だけでした。また、システムの構築にあたり、修学支援システムをトータルに提供できる点(注)も、導入決定の大きな理由となりました」。こうして2008年5月、学生部長、教務部長、事務局課長(いずれも当時)をはじめ総勢8名の検討チームは「Campusmate-J」の導入を決定しました。
(注) : 本システムの契約窓口は 富士電機ITソリューション株式会社 が担当。
2009年1月より本格稼働をはじめた修学支援システムは、次の各システムから構成されています。
「ポータルサイトシステム」
各学生が個人ポータル画面で休講・補講などを確認したり、スケジュール管理やToDoなどの個人ツールを利用可能。
「出席管理システム」(2008年9月から稼働)
学生証(ICカード)読み取りによる出席情報収集。教員はWeb画面上で講義別、学生別で出席状況を閲覧可能。
「学生カルテシステム」
学生それぞれの個人情報(履修・成績、就職情報)を照会、修学指導上の所見を記録できるデータベース。
「授業経歴・コンテンツ作成システム」
シラバスの提示、授業資料をWebで提供。授業内容(パワーポイント、動画など)を配信、学外学習時間に利用可能。
「ステップアップ・ノートシステム」
学生自身が6年間を通して学習目標を立て、PDCA(Plan Do Check Action)サイクルに沿って課題発見、解決能力を醸成するノートシステム。担任教員がアクセス・閲覧しアドバイス、コメントを付記できる。

修学支援システムのいわば窓口でもある「ポータルサイトシステム」について「新型インフルエンザ感染対策の情報や、地震・台風などで交通機関が止まった場合等の交通情報なども学生さんはいち早く情報が手に入るため、大変便利に感じているようです。修学支援システムの導入によって、学生さんのPCの使用率が上がりました」(渡部氏)。
「出席管理システム」の使い勝手と効果について「以前は出席票を手渡しで配布するために15分はかかりましたが、出席管理システム導入後は、ICカード式学生証をかざして読み取るターミナルを回すだけなので5分で終了します。出席の登録作業が非常に楽になりました。また欠席者の情報がメールで知らされる仕組みは、連続欠席者の早期発見にとても役立っていますし、親御さんにはネット経由で出席状況を確認し、親元を離れて暮らすご子息のようすを知ることができ、ご安心いただいています」。(猪爪氏)
また、修学支援システムの中核であり、自律的に学ぶ姿勢、問題解決能力を養う「ステップアップノート」について、「教員はそれぞれ、20名から30名の学生を担任していますが、システムの利用によって成績が上がったという話を聞いています。また、以前は多忙な先生をつかまえること自体が難しかったのですが、ネット経由のやり取りでは必ず連絡がとれるため、学生さんにとって教員の存在が身近になったようです」(渡部氏)。
学生を確実にフォローするために、ステップアップ・ノートでは、学生、教員の提出状況を一目で把握できる画面を用意しています。また、教授会等で状況をチェックするなど、システム、そして、運用から工夫されております。
学生カルテシステムについて「システムでのやり取りもありますが、やはり学生との面談は必要です。学生カルテを見れば、学生の状況が分かる。面談を行う上でのきっかけ作りの道具です。」(猪爪氏)。面談記録は、システムに登録し、指導履歴として蓄積・共有を行っています。一部で紙での運用は続けられておりますが、今後はシステムへの登録へ統一する予定とのことです。

パソコンからステップアップ・ノートに学生自身の目標を入力
今後の課題について両氏は次のように語ります。
「システム全体の活用度を上げるため、毎年システムを見直し、運用面で改善を加え、マニュアルに改良を加えてきました。富士通さんからは運用面での改善案をいただき助かっています。さらに見直しを続け、完成度を高めていきたいと考えています」(渡部氏)。
「ステップアップ・ノートシステムを活用したポートフォリオでは、学生さんの書き込みに対していかに素早く教員が応えるかが、学びのモチベーションを左右します。ラグタイムを限りなく短縮するシステム運用と、教員によるフォローアップの質向上が課題です」(猪爪氏)。
2010年6月にはシステムのアンケート機能を使い、学内の食堂改装について学生の意見を反映させるなど、ネットを積極的に利用した試みもなされました。「今、青写真を描いているのが、教員ポートフォリオシステムです。以前は、大学の教員は研究だけで業績を評価されていましたが、これからは学生さんの満足度も重視しなくてはならない時代です。年に何度、国際学会に論文を発表しているか一元管理し、公開。また学生さんの教員に対する評価の仕組みをシステム上に構築しようと考えています」(猪爪氏)。
富士通の「Campusmate-J」は、学生の個性を伸ばす「更に魅力ある大学像」を目指される大学様をご支援すべく、今後も進化を続けて参ります。
| 所在地 | 北海道小樽市桂岡町7番1号 |
|---|---|
| 学長 | 大和田 榮治 |
| 設立年 | 1974年(昭和49年) |
| 学部 | 薬学部 |
| 学生数 | 986名(2009年5月現在) |
| ホームページ | 北海道薬科大学 様 ホームページ
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