REACH規則への確実な対応、サプライチェーン全体でのより高度で厳格な化学物質管理へ。コニカミノルタグループ各事業会社のニーズを反映し、シンプルかつコンパクトでフレキシビリティに優れた新グリーン調達システムを構築。
[2010年10月25日 掲載]
| 導入事例キーワード | |
| 業種: | 製造業 |
| ソリューション: | 環境業務ソリューション |
| 製品: | PLEMIA/ECODUCE(プレミア/エコデュース) |
| 課題と効果 | |||
|---|---|---|---|
| 1 | REACH規則や将来的な社会動向、グループ各事業会社の多様なニーズに従来システムでは応えきれない | 事業会社毎に異なるニーズを捉え、高度化する化学物質管理・グリーン調達業務の効率化を実現。 | |
| 2 | 海外調達、特に中国語を使う機会が増えてきたが、従来システムでは言語環境の違いから情報処理に問題が生じていた | 日英中三カ国語対応のシステムを新たに構築し、言語環境の課題をクリア | |
コニカミノルタグループの共通機能会社として、管理・間接業務、シェアードサービス、コーポレートガバナンスの浸透推進などグループ全体の横断的な業務を担われているコニカミノルタ ビジネスエキスパート株式会社様では、REACH規則の施行により、同規則への確実な対応をはじめ、サプライチェーン全体でいままで以上に高度で厳格な化学物質管理を進める必要性が生じていました。そこで新たな仕組みとそれに見合ったツールを再構成するべく、新グリーン調達システムを構築されました。
コニカミノルタグループは、持株会社であるコニカミノルタホールディングス株式会社様を中心に、複写機・プリンター関連、レンズユニット・光学デバイス関連、医療機器・印刷機器、計測機器等の製造・販売・サービス提供を行う事業会社等で構成されています。コニカミノルタビジネスエキスパート株式会社様は、この中で共通機能会社として、グループ内の管理・間接業務、シェアードサービス、コーポレートガバナンスの浸透推進などの横断的な様々な業務を担われています。
コニカミノルタグループでは、「中期環境計画2015」の中で、化学物質リスクの低減をテーマの一つに掲げています。REACH規則の施行に伴い、同規則への確実な対応をはじめ、サプライチェーン全体でいままで以上に高度で厳格な化学物質管理を進める必要性が生じてきました。しかし、従来のグリーン調達システムでは対応しきれず、将来的な視点に立った新たな仕組みとそれに見合ったツールを再構成するべく、システムの刷新が進められました。

坂本 光俊 様
社会環境統括部 業務部
順法推進グループリーダー
「RoHS指令であれば、含有/非含有の管理を徹底できればよかったんです。それがREACH規則によって排除すべき物質が順次追加されていくことから、今後はリスク管理として使っていく必要がありますが、いまのシステムではそれに応えきれない。コニカミノルタでは、様々な事業分野がありますので、各事業会社がコンプライアンスのために活用でき、なおかつ今後の法規制にも対応できるような仕組みを構築しておかないと、リスク管理にならない」と、坂本氏は新システム導入への経緯を話されます。「REACH規則がスタートし、市場での化学物質の情報開示要求が高まることも予想され、また各国の罰則規定も強化されていることから、それに対していまから準備をしておかないといけない」(坂本氏)。
続けて、阪口氏も「もうREACH規則の考え方は欧州だけではなく、他の国にも同様の化学物質管理が広がりはじめています。日本でも化審法が改正され、アメリカでもこれまでの化学物質管理のプログラムを見直す等、全世界に波及しています。だから、将来にわたった化学物質管理に対応していける枠組みを、今回のシステムの中でしっかりと作っておきたい」と、話されます。
単に化学物質を管理するということではなく、その管理された情報をどう活かすか。グループ内各事業会社におけるコニカミノルタの機器・部品関係のコンプライアンス管理・リスク管理とその効率化が、新システムのテーマです。1年半にわたり実際のユーザーである各事業会社とディスカッションを重ねた末、様々なニーズをカスタマイズ機能として反映させて構築されたのが新グリーン調達システム「SIGMA」です。

阪口 耕司 様
社会環境統括部 業務部
順法推進グループ
製品チームリーダー
新システムの構築にあたって、そのベースに採用されたのが「PLEMIA/ECODUCE」です。採用にあたっては大きく6つのポイントがありました。
これらの基本性能と公開Webのしくみにより、サプライチェーン全体で相互に情報を共有しあい、コンプライアンス管理、リスク管理へと結びつけるとともに環境対応を推進する体制を築き上げました。
今回、「PREMIA/ECODUCE」の採用にあたり、キーワードとなったのはマルチリンガルとフレキシビリティ。「ここ数年来、非常に海外調達が増えてきました。主な機器生産拠点が日本と中国に集中し、中国語を使う機会が高まってきました。今後の更なる海外生産展開を見通したとき、日英中三カ国語対応でマルチリンガルなプラットフォームを最初から構築することは円滑なコミュニケーション達成の重要なポイントでした。また、ユーザーとなるグループ内各事業会社の様々なニーズや流動的な法規制、今後のフォーマットの業界標準化対応等を踏まえ、こうした社会動向に対するシステムのフレキシビリティはもう一つの大きなポイントとなりました」と、阪口氏は語られます。
パッケージソフトの堅牢性・安定性を損なわずに、いろいろ機能の追加や変更が可能な高いカスタマイズ性とフレキシビリティを発揮できる構造をフルに活用しています。これにより今後の社会動向の変化に対しても、様々なユーザーニーズに対しても柔軟かつ安定感を持って対応することを可能にしています。
今回のシステム構築においてカスタマイズのポイントは3つあります。
1つは、サプライヤーへの調査依頼に対する「受領回答確認」という機能。これによりコニカミノルタが情報提供を依頼した内容に関し、サプライヤーとコニカミノルタ双方で確認/記録できます。
2つ目は、法規制の対象となる禁止物質とリスク監視や情報提供の対象となる監視物質の独立した調査回答管理ができるという機能。両者を一括で情報を収集しようとすると、サプライヤー側で一方の情報が入手済みでも両方揃うまで回答結果が得られない。そのため、欲しい情報が必要なタイミングで入手できなくなります。調査を2つに分けることで、その結果が設計変更等に及ぶ影響を避けることができ、法改正に伴う再調査も最小限に済ますことが出来て、欲しいニーズのタイミングに合わせて管理できるようになります。
3つ目は、サプライヤーによる自己申告回答機能。逆にサプライヤーからも追加で能動的に含有物質情報を提供してもらえるというチューンナップを施してあります。情報流通のフレキシビリティを上げ、管理の負荷を下げるという意味で有効です。
こうしたカスタマイズ/チューンナップは、事業会社がこれまでグリーン調達をやってきた経験・ノウハウ、ユーザーの声を積極的に取り入れた結晶です。それだけに、使い勝手の良さは成果となって出てきています。


青木 里美 様
コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社
生産本部 調達センター
部品品質保証部
品質保証グループ
当社は管理しているお取引先様が中国を中心に数百社あり、各社にグリーン調達における要求をどのように伝達するか、逆にお取引先様からどのように情報を収集するかが、一番の課題でした。そこで、今回システムを入れ直すにあたり、単なる調査ツールではなく、お取引先様とのコミュニケーションツールとして捉えたシステム構築を要望しました。実際に運用が始まり、その狙いは達せられたと実感しつつあります。今までのグリーン調達システムでは、私たちの要求事項をどうすれば効率的に伝えられるかという部分が抜けていました。「SIGMA」システムの活用で要求事項の一括送信も可能となり、大幅な業務効率化ができるようになりました。これから予想されるREACH(SVHC)の頻繁な改定を見据えたときには、更に大きな効果が期待できると思います。今後は、お取引先様の利便性も考えた「SIGMA」システムの運用を充実させていきたいと考えています。
| 設立 | 2003年 |
|---|---|
| 資本金 | 4億9,500万円 |
| 従業員数 | 383名(連結 1,162名) |
| ホームページ | コニカミノルタビジネスエキスパート株式会社様 ウェブサイト |
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。