パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 様

監視カメラサービス「みえますねっと」を全てパブリッククラウドで実現。さらなるサービス品質向上、今後のビジネス拡大を目指し、K5へ移行

パナソニックグループでB2B向けの高品位な製品とIoTソリューションを提供するコネクティッドソリューションズ社(以下CNS社)は、2016年に監視カメラサービス「みえますねっと」を全てクラウド化した。これによりサービス、基盤品質向上、コスト改善で進歩を果たした同社は更なる品質向上のため2017年より従来のクラウドから「FUJITSU Cloud Service K5」(以下K5)への移行を進めている。

  • 「FUJITSU Cloud Service K5」は、「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-O」へ名称変更しました。
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課題
効果
課題安心安全なサービス提供のため、インフラ基盤品質を向上したい
効果他社にはない利用者に寄り添ったクラウドで安心・安全を提供
課題利便性向上のため、変化に柔軟に対応できるシステムにしたい
効果クラウド特性を生かし、利用量増加にも即座にリソース追加が可能
課題競合サービスに対し品質面での差別化と価格競争力を確保したい
効果信頼性の高いクラウドの採用で品質確保とコスト削減を実現

導入の背景

みえますねっと」の競争力強化を目指し、サービスリニューアルとクラウド化を実現

CNS社は、パナソニックグループで先進技術を搭載した高品位な製品とIoTソリューションを、B2B分野に提供している。

同社で映像関連の事業を担当する画像センシング事業開発部は、監視カメラサービス「みえますねっと」を2002年から提供しており、同サービスを利用すると、監視カメラ映像をインターネット経由で安全に利用者へ送り、利用者はPCやスマートフォンなどで簡単に映像をチェックできる。遠隔から各店舗の状況を把握したり、建設現場ではリアルタイム映像を安全管理・進捗チェックに利用するなど、さまざまなシーンで利用されている。

「みえますねっと」はWEB加入の手軽さと操作のし易さから順調に利用者数を伸ばしている。2016年にはさらなる競争力強化を目指し、利用者へ利便性の高い機能の追加を実現するためにサービスの大規模なリニューアルを行い、同時にサービスを全てパブリッククラウドに移行した。

パナソニック株式会社
コネクティッドソリューションズ社
イノベーションセンター
画像センシング事業開発部
NWカメラサービス開発課課長(注1)
安慶 武志 氏
パナソニック株式会社
コネクティッドソリューションズ社
イノベーションセンター
画像センシング事業開発部
NWカメラサービス開発課主任技師(注1)
光武 芳子 氏
パナソニック株式会社
コネクティッドソリューションズ社
イノベーションセンター
マーケティング部
プロモーション推進課係長(注1)
河村 みどり 氏

導入の経緯

クラウドの特徴を生かしたサービス化が必要不可欠

サービスリニューアルにおいては、検討され始めてから半年近い構想期間を経て、その後約1年をかけてシステム開発が行われた。

リニューアルの動機を画像センシング事業開発部NWカメラサービス開発課主任技師の光武芳子氏は、「インターネットの普及で監視カメラ事業への参入が増加し、機能面の充実を実現する必要がありました。時代の流れとして全面パブリッククラウド化は避けて通れませんでした」と説明する。

機能面では、「クラウドの特徴を生かしたサービスにしたいと考え、クラウド上での録画サービスを開発しました。クラウド上でサービスを開発したことで利用量が変動した際のサーバの増減も簡単に行えます」と、画像センシング事業開発部NWカメラサービス開発課課長の安慶武志氏は語る。従来からあるポータル機能、センサー通知機能の更なる強化に加え、録画やビューアーアプリなどの新機能の開発により、様々な業務シーンでより便利に活用可能なサービスに一新させた。

導入のポイント

パブリッククラウドへ移行したシステムのさらなる品質向上・コストダウンを求めK5へ移行を開始

当初「みえますねっと」のインフラは自社サーバで運用されていたが、2011年の富士通クラウドの登場で乗り換えを検討、クラウドとホスティングを組み合わせたハイブリッド・サービスに移行した。「情報セキュリティやアクセスログの保管年数など市場水準を遥かに上回るパナソニックセキュリティ基準をクリアするため、クラウドベンダー側の密な情報提供、そして万一の障害時の即時対応など厳しい品質要件を満たす必要があり、こうした課題を全て解決できたのは富士通のクラウドだけでした」と、光武氏は振り返る。

富士通クラウドのファーストユーザーであったため、当初は多様な要件実現のために頻繁に話し合いを持った。「こちらの要望にも真摯に対応していただき、安定性は向上していきました。実際利用者からは『安定していて安心して使える』という声も多く届きました。サービスが向上していくと新たな検討事項も出てくると思いますが、当初より密にやりとりをしていることから信頼関係が構築できています」(光武氏)

そして、2016年に「みえますねっと」をほとんど問題なく、全てパブリッククラウドに移行した。

これにより、「自社運用の時に比べるとインフラコストの約7割を削減することができた。特にハウジングしていたサーバ費用の削減が大きかった」と安慶氏はいう。

そして2017年よりK5への移行を開始。当時利用していた富士通クラウドでは必要なストレージ容量を予め想定し確保しておく必要があったが、K5ではストレージのオンライン拡張機能を提供している。そのため、利用量に応じたリソース追加が容易になり運用作業が削減できたため、サービスの利便性向上へもつなげられた。

その他、K5のシステム冗長化などにより可用性が高まり、安定したサービス提供が可能なことで、より高い信頼性とサービス品質を実現している。

効果と今後の展望

K5上でのビジネス拡大とビジネスパートナーとしての連携強化を目指す

CNS社では、現在K5に一部クラウドを移行完了しており、2018年度中に全てのシステムをK5へ移行していく計画だ。

K5がリリースされた直後から、クラウド基盤としての使い勝手や、エンハンスされた機能の確認などを行い、またK5で改善された機能、インフラの特徴を生かしながらさらにサービスの運用効率を上げることや、新しい機能の活用についても検討している。「K5によりパフォーマンス向上とともに、利用サーバ台数の削減によるコストメリットが期待できる」と安慶氏はいう。

パナソニックは2017年10月にB2B向けIoTサービスの新体系として「μSockets(ミューソケッツ)」を発表し、『みえますねっと』もこのサービス体系に位置づけられている。

「IoTが注目されいろいろなものがつながっていくと、映像監視システムの役割も、映像以外の周辺情報も含めてさまざまなデータを集約して利用していく方向に変化していくと考えています。全社的な仕組みであるμSocketsのアプリケーションの一つとして『みえますねっと』も発展していけると思います」と、マーケティング部プロモーション推進課係長の河村みどり氏は語る。

今後富士通に期待する点について、安慶氏はさらなる連携強化をすることで、利用者にメリットを提供できることを挙げる。

そのひとつとして、今回「みえますねっと」を2017年12月より富士通が提供するマーケットプレイス「FUJITSU MARKETPLACE」(注2)にて紹介している。

安慶氏はさらに「富士通には単なるクラウドベンダーではなく、ビジネスパートナーとして協力いただいていると実感しています。K5クラウド基盤を発展させていただき、我々の現場サイドの強みと合わせて、利用者に対する新しい価値創造を実現していきたいと期待しています」と語る。

【イメージ図】

パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 様

事業分野 製造・流通
本社所在地 東京都中央区銀座8丁目21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル
代表取締役社長 樋口 泰行
設立 2017年4月1日
従業員数 26,000名(2017年4月1日現在)
事業内容 「航空」「製造」「エンターテインメント」「流通」「物流」「パブリック(公共)」分野向け機器の開発/製造/販売、並びに、SI/施工/保守・メンテナンス、及び、サービスを含むソリューションの提供
ホームページ http://www.panasonic.com/jp/corporate/cns.html

[2017年12月掲載]

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