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特集 2014年度診療報酬改定のポイントと対策

2014年度診療報酬改定のポイントと対策

2014年の診療報酬改定は、2025年の超高齢社会に向けた進路の変更が明確に示された内容となりました。7:1病棟の要件の厳格化、地域包括ケア病棟の新設、主治医機能の強化に向けた地域包括診療料、機能強化型訪問看護ステーションの新設などがその主だったものですが、その一方で、効率のよい施設への訪問診療が大幅に削減されました。

「同一建物」の診療報酬大幅削減。「個別訪問」すれば報酬は維持

一方で、厚生労働省より3月5日に発表された同一建物への訪問診療の例(図1) によると、月2回以上の訪問のうちで1回でも「同一建物以外」の個別の訪問診療料(833点)を算定した場合は、在医総管、特医総管の減算は行わないという措置が示されました。また、同一建物の同一日に算定できる患者数のカウントは医師単位でのカウントとなり、同じ医療機関での複数の医師による訪問は3名までというルールが示されました。

平成26年度診療報酬改定 在宅患者訪問診療の例(1)図
図1:同一建物への訪問診療の例について

(注)出典 PDF 「平成26年度診療報酬改定説明(医科・本体)その3」P64新規ウィンドウが開きます (厚生労働省サイト)

「同一建物」と「個別訪問」のメリットとデメリット

「同一建物」と「個別訪問」を比較すると、診療報酬の差が非常に大きいことがわかります。下記表に明示したように「個別訪問」をすると診療報酬が約3倍になりますので医療機関の経営に大きく影響します。逆にデメリットは、同じ施設に1ヶ月の間に何回も訪問診療を繰り返すことになり効率的でないということです。訪問先の施設が、医療機関から遠い場所にあるときはもちろん、近隣にあったとしても毎日の移動時間に費やされる時間は小さくなく、非常に悩ましい問題です。

表1:「同一建物」と「個別訪問」のメリットとデメリット
  メリット デメリット
同一建物
  • 効率的
  • 診療報酬が低い
個別訪問
  • 診療報酬が高い
  • こまめな診療が可能
  • 効率的でない


図2:グループホーム9名での収入の差の一例

表2:個別訪問と同一建物の収入差の一例
  患者数 報酬単価(月/人) 月計 年計
個別訪問 9名 60,000円 540,000円 6,480,000円
同一建物 9名 20,000円 180,000円 2,160,000円
収入差 360,000円 4,320,000円

「訪問スケジュール」など業務の効率化が重要に

1つの解決策として、普段なかなか見直すことができない「訪問スケジュール」の再設計によって移動時間の短縮を図ることです。しかし、訪問スケジュールは地理に精通しているスケジュール担当しか設計できない等、属人的な作業となっているケースが多くあります。また診療報酬改定により施設への訪問診療が複雑となったため、訪問スケジュールの工夫が経営面で重要となっております。富士通が提供する在宅医療支援システムでは、地図を活用した(注)訪問スケジュール設計により、誰でも簡単に効率的な訪問スケジュールを設計できるため、より多くの患者様の診療を実現します。さらに、複雑化した施設の患者様の訪問スケジュールを支援できるよう、入所・退所の管理等、患者様の現状に合わせた機能を追加しました。
今後は、診療報酬改定に合わせて、単に患者様の訪問スケジュールを効率化するだけではなく、在宅医療機関が継続な運営をできるように、経営面まで支援できるよう機能強化を予定しております。


図3:訪問スケジュール設計の画面イメージ