大阪経済大学 様

学生利用メールの認証サーバクラウド化により災害対策と利便性を両立
SINETを有効活用することで低価格での運用、かつ信頼性の高い災害対策を実現

学生の利便性向上や今後発生が想定される大規模地震などの広域災害に備えて学外の施設やサービスを積極的に利用する大学様が増加しています。大阪経済大学様では遠隔地の堅牢なデータセンターやクラウドサービスを有効活用することで災害対策と利便性を実現させました。

課題
効果
課題就職活動や学生生活で利用する大学のメールシステムをいつでも、どこでも利用できるようにしたい
効果Microsoft Office 365とクラウド上での認証サーバを構築による、メールシステムの利便性向上
課題遠隔地へのデータバックアップができておらず、広域災害時にデータ保全に不安がある
効果SINETに接続されたデータセンター上のクラウドへ遠隔バックアップすることで、低コストかつ信頼性の高い広域災害対策を実現

導入の背景

学生向けシステムの利便性と災害対策を両立

大阪経済大学様は1932年に設立された浪華高等商業学校に起源を持ち、経済・経営系私立大学として、地域社会・企業社会・国際社会との交流を進め、市民としての良識とたくましい実践力を備えた職業人の育成を目指しています。

かねてから、同大学ではシステムのハードウェア障害を想定してテープ媒体でのデータバックアップを実施していましたが、今後予想される広域災害への対策として外部センター利用やクラウドサービス利用を検討されていました。

今回、学生向けメールサーバ更新のタイミングに合わせ、メールをMicrosoft Office 365、その認証サーバを富士通のプライベートクラウドサービスへ構築、さらに回線としてSINET(注1)を利用することで、万が一キャンパスが被災しても止まらないシステムを実現させました。

学内の情報システムを担当する情報処理センターの大井順平氏は、その導入背景についてこう述べています。

「今回のシステム導入にあたっては、学生の利便性を第一に考え、“いつでもどこからでも利用できるシステム”を目指して検討を始めました。

メールは学生にとっては就職活動の重要なツールであり、災害や法定点検等で学内システムが止まっていても、自宅などから使えるようにしたかったのです。

また、バックアップに関しても広域災害リスクに備えて、遠隔地へのバックアップを検討しました。

一方、クラウド利用に関しては教員の中にもセキュリティ確保の面で不安に感じている方がいたのは事実です。その方に対しては、一般の人が利用するインターネットではなく、閉塞網であるSINETで接続することを説明し、ご理解いただきました。」(大井氏)

岸田 祐和(きしだ ひろかず) 氏
大阪経済大学
情報処理センター部長
大井 順平(おおい じゅんぺい) 氏
大阪経済大学
情報処理センター

採用の理由

学生にとってより使いやすいシステムに

Microsoft Office 365導入にあたり富士通クラウドサービス及びデータセンター、SINET接続を組み合わせたシステムの採用に至るまでの経緯を、同氏は次のように述べています。

「学生の利用目線で検討し、いつでもどこでもMicrosoft Office 365が利用できるようにする。そのためには認証サーバを外部に置く必要がありました。クラウドサービスを利用することで、学内システムが停止していても学生は自宅からでも利用することができるようになりました。

また、Microsoft Office 365導入に際し、バックアップについても見直しを図りました。今まではテープ媒体による学内でのバックアップを行なっていましたが、校舎に災害が起きると意味がない。広域災害対策としての遠隔地バックアップも課題の一つでした。」(大井氏)

今回、大阪経済大学様ではMicrosoft Office 365認証サーバを富士通クラウドサービスFUJITSU Cloud Service Private Hosted LCP(注2)で構築すると共に、同じデータセンターへETERNUS NR1000F seriesを設置し、大学とデータセンター間で遠隔地バックアップも実施しています。SINETにあらかじめ接続されている富士通のデータセンター(注3)をご利用いただくことで、有効な災害対策を安価なランニングコストで実現されています。

導入の効果と今後の展望

大学向けデータセンターアウトソーシングサービスで、事業継続強化と運用負荷軽減を実現

導入効果と今後の展望について、同氏は次のように述べます。

「新システムのおかげで、先日の法定点検に伴うシステム停止でも、Office365の利用にトラブルは生じませんでした。

今後はポータルサイトなど学生が常時利用しているサーバのアウトソーシングを検討していきたいと思っています。

既存DBとの連携などで、技術的な観点での検証やセキュリティポリシーの検討が今後の課題です。」(大井氏)

富士通は、今後もデータセンターアウトソーシングおよびクラウドサービスの充実に努めるとともに、運用の改善に継続して取り組み、同大学のさらなる事業継続強化と運用負荷軽減を支援してまいります。

大阪経済大学 様

事業分野 文教
所在地 大阪市東淀川区大隅2-2-8
学長 德永 光俊
創立年 1932(昭和7)年
学部 経済学部/経営学部/情報社会学部/人間科学部
学生数 7,576名(2015年5月1日現在)
ホームページ http://www.osaka-ue.ac.jp/
  • (注)
    本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

[2015年11月25日掲載]

IaaS / PaaSに関するお問い合わせ

このページの先頭へ