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販売物流・資材購買システムをクラウド上に再構築
サーバ管理や更新の負荷を軽減し、事業継続対策も強化

水澤化学工業株式会社様の受付写真

水澤化学工業株式会社様 導入事例


オイル類の不純物を取り除く精製剤で国内シェアトップ、世界でも3位に入る水澤化学工業株式会社様では、2011年8月、物流や資材管理などを担う基幹システムのインフラを、富士通のクラウドサービス「FGCP/S5」上に再構築しました。再構築にあたってはデータベースを「Oracle Database」から「SQL Server」へ移行、1600本ものアプリケーションの修正作業も発生しましたが、自動修正ツールにより工期を短縮しました。本番環境をクラウド上に置き、物理サーバにはバックアップ用システムを整備することで、システムの運用管理の負荷を大幅に軽減したほか、事業継続対策への強化も実現しました。

「Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/S5」は、
「FUJITSU Cloud Service S5」へ名称変更しました。
[ 2012年11月14日掲載 ]

種別 SaaSを採用していません PaaSを採用していません IaaSを採用しています DaaSを採用していません NetWorkを採用していません プライベートクラウドを採用していません
サービス FUJITSU Cloud Service S5
(旧名称:Fujitsu Global Cloud Platform FGCP/S5)
選んだ理由 サービスの安定性、サポート体制への期待
採用のポイント VPN接続による、自社構築システムと同等のネットワークセキュリティ
業種 化学

水澤化学工業株式会社 取締役 丹呉長之輔氏
「多くの方から“よく基幹システムをクラウドに移行する決心をしましたね”と言われますが、我々にとって富士通のクラウド(IaaS)FGCP/S5の採用は、 “冒険”ではなく“必然”でした」

【課題と効果】
1 メンテナンスやバックアップなど、サーバの運用管理にかかる労力を軽減させたい。 クラウド側で運用管理が実施されるので、設定や運用管理などの作業負荷を大幅に軽減。
2 親会社の要請もあり、即座に事業継続への対策を強化する必要があった。 災害/障害/セキュリティ対策が盤石な富士通データセンターの利用、物理サーバには遠隔でバックアップ用システムを整備。
3 4~5年ごとに必要となるサーバ環境の作業を効率的に実施したい。 常に最新の機器と技術で運用されるIaaSにより、サーバ環境の作業が不要に。

導入の背景

吸着機能材事業と樹脂添加剤事業を中心にファインケミカルの世界をリード


水澤化学工業株式会社様は、1937年、それまで輸入に頼っていた石油や油脂の精製に使用される活性白土を国内生産することを目的に、武田薬品工業株式会社様(以下、武田薬品工業様)の出資によって設立されました。独創的な製品を生み出す「技術力」と、親会社である武田薬品工業様から受け継いだ「誠実さ」という企業理念に基づき、無リン洗剤の洗浄助剤や、塩ビ製品の成型時に使用される安定剤など、様々な化学素材を開発されました。
現在、同社は「活性白土を中心的な製品とする吸着材事業」および「樹脂用機能性フィラーと塩化ビニル用安定剤を柱とする樹脂添加剤事業」を展開。油脂の精製剤では、いまや世界のトップスリーに入るメーカーとしての地位を確立されています。

労力軽減、事業継続対策強化、サーバ更新、3つの課題の解決方法を模索


同社は東京本社を中心に、大阪営業所、新潟及び山形の工場で事業を展開していますが、全拠点のサポートを一手に担うシステム部門では、運用作業の負荷軽減、事業継続対策の強化、サーバ更新の効率化、という3つの課題を抱えていました。

取締役、丹呉長之輔氏は、次のように語っています。「我々は中堅企業なので、大きな人員をICTに割けるわけではありません。現在、5名のメンバーで全社のICT環境をサポートしていますが、メンバーの平均年齢も40代を超えており、今後のためにも作業負荷の軽減と社内における技術の伝承を考えていくことが必要でした」。 また親会社である武田薬品工業様から、グループ全体として事業継続への対策強化が求められていました。丹呉氏は、「2011年に発生した東日本大震災やそれに伴う計画停電、システム障害はもちろん、新潟の工場では落雷による停電でシステムが停止してしまうことが年に何度かあり、事業継続対策の強化は必要不可欠でした」と話しています。 さらに同じタイミングで、販売物流・資材購買などの基幹システムが稼働するサーバの更新時期がきたことから、新しいサーバを導入して、販売物流・資材購買システムを移行することも必要でした。

水澤化学工業株式会社	取締役 丹呉長之輔 氏の写真
丹呉長之輔
水澤化学工業株式会社
取締役

導入の経緯とポイント

クラウドサービス「FGCP/S5」でトータルコストの削減を狙う

同社ではまず、システムの二重化やサーバールームの耐震強化、さらには社外データセンターへのシステムの移行を検討したものの、いずれも大幅にコストが膨らむという理由で断念せざるを得ませんでした。「さまざまな検討を致しましたが、どれもコスト的に見合わないと思っていました。そのとき富士通から紹介されたのがFGCP/S5でした。当初はコスト面での懸念もありましたが、クラウドサービスには導入後の運用費に大きな削減効果が期待できるため、採用に至りました。良いタイミングで、良い提案をしていただいたと思っています」(丹呉氏)。

自動修正ツールの活用で1600本のアプリケーションを1か月で修正

FGCP/S5の採用にあたり、2010年12月より、販売物流・資材購買システムを稼働させるためのトライアルを実施しました。ライセンス上の問題によりデータベースをOracleからMicrosoft SQL Serverに移行しなければならなかったため、SQL Server上で各システムが正常に動作するかを確認することが必要でした。

管理室 情報システムグループ マネージャーである池田智広氏は、「当初はSQL Serverに移行しても問題なく動くだろうと思っていたのですが、トランザクション制御の仕様に違いがあり、アプリケーションの修正が必要でした」と話しています。リハーサル運用では、ほとんどすべてのプログラムで異常終了が頻発するという現象が発生。「各プログラムから出力されたメッセージをデータベースに格納する機能で、OracleとSQL Serverの仕様が違うために発生した問題でした」(池田氏)。 納期間際で発生したこの課題を解決するため、富士通システムズ・イーストが全般修正の際に開発した自動修正ツールをこの緊急修正にも用い、修正期間を通常の3分の1に短縮。池田氏は「自動修正ツールを適用したおかげで、3名の人員で1600本のプログラムを1か月で修正することができました」と当時を振り返っています。

水澤化学工業株式会社管理室 情報システムグループ マネージャー 池田智広 氏の写真

池田智広
水澤化学工業株式会社
管理室
情報システムグループ
マネージャー

システムの概要と導入効果

サーバメンテナンスや更新作業など、運用負荷を大幅に削減

販売物流・資材購買システムをFGCP/S5に移行したことによるシステム面での効果について、管理室 情報システムグループ 課長補佐の小川政文氏は、こう述べています。「導入前は、システムのメンテナンスのために休日返上で作業が必要でした。特に新潟の工場では、年に3~4回、定修や落雷による停電があったために、その都度、手動でサーバを停止し、再起動する作業が必要でした。しかしFGCP/S5を採用したことで、メンテナンスや運用管理はもちろん、バックアップ作業からも解放されました」。 一方、利用者側のメリットについて小川氏は、「今回、クラウドサービスを採用し、データベースも変更したことで、バックエンドは大きく変わっていますが、ユーザーインタフェースは変更していません。いかに利用者にシステムが変わったことを悟らせないかが重要でした。その意味で、利用者が今のところ何の問題もなく利用されているということが、最大の効果といえます」と話しています。

水澤化学工業株式会社 管理室 情報システムグループ 課長補佐 小川 政文 氏の写真

小川 政文
水澤化学工業株式会社
管理室
情報システムグループ
課長補佐

サーバ更新の効率化についても、小川氏は次のように語っています。「オンプレミスでのサーバ更新に比べれば、クラウドへの移行作業の負荷は半分以下でした。サーバ更新では困難だと思っていたことも、富士通の高いサポート力で対応してもらえたので安心してクラウドに移行ができました。FGCP/S5を採用したことで、4~5年ごとのサーバ更新が不要になったことは、非常に大きな効果でした」。


VPN接続により自社構築システムと同等のネットワークセキュリティを確保

さらなる特長として、池田氏は「一般的にパブリック・クラウドを利用する場合には、インターネット回線で接続します。しかしFGCP/S5では、VPN接続が利用できるので、セキュリティ面でも基幹システムに利用して問題ないと判断しました。FGCP/S5は、パブリック・クラウドでありながら、プライベートクラウドのような利用ができるのも魅力のひとつです」と話しています。

水澤化学工業株式会社様のリプレイス基本コンセプトを完全に踏襲したFGCP/S5利用のクラウド基幹システム概要図です。

物理サーバにバックアップシステムを整備

事業継続への対策としては、バックアップ体制を強化。FGCP/S5自体も、強固な災害/障害/セキュリティ対策が施された富士通のデータセンターで運用されているものの、万一の事態に備えて、自社の物理サーバにバックアップ用として、データベースやアプリケーションの実行環境を用意しました。これにより、ネットワーク障害などが起きても、主力工場はシステムを利用することができ、生産を継続できる体制を構築しました。

基幹システムへのFGCP/S5の採用は「冒険」ではなく「必然」

丹呉氏は、今回のプロジェクトの総括として、次のように話しています。「多くの方から“基幹システムをよくクラウドに移行する決心をしましたね”という声をいただきました。しかし以前から信頼している富士通のクラウドサービスであれば、安心して基幹システムを預けることができると経営的にも判断しました。コストパフォーマンスのことを考えた場合、我々中堅企業にとってFGCP/S5の採用は、“冒険”ではなく“必然”でした」。

今後の展望

基幹以外のシステムもクラウド上に展開

同社では、販売物流や資材購買以外のシステムについても、可能な限り、順次FGCP/S5に移行していく計画です。
丹呉氏は、「我々は化学メーカーであり、情報システムを本業としているわけではありません。本業がきちんと運用できるよう支援をすることが情報システムの役目です。つまり、労力やコストをかけずに、事業を安全に継続できることが求められています。そのためには、今後もFGCP/S5の利用は不可欠であり、富士通のサポートはもちろん、最新情報やトレンドの提供、最適かつタイムリーな提案に期待しています」と語っています。

短期間で基幹系システムをクラウドに再構築し、事業継続対策の強化と運用コストの削減を両立。クラウドサービス「FGCP/S5」は、お客様の求める高品質なサービスでICTの最適化を支え、お客様のビジネス革新に貢献します。

今回お話しいただいた水澤化学工業株式会社の皆様
今回お話しいただいた水澤化学工業株式会社の皆様

【水澤化学工業株式会社様 概要】
所在地 〒103-0023
東京都中央区日本橋本町一丁目5番9号 KDX日本橋本町ビル
代表者 澤田 宏
設立 1937年2月22日
従業員数 343名(契約社員含む) (2011年3月末現在)
事業内容 ファインケミカル分野で、活性白土を中心的な製品とする吸着材事業、樹脂用機能性フィラーと塩化ビニル用安定剤を柱とする樹脂添加剤事業の2つの事業を展開
ホームページ 水澤化学工業株式会社 ホームページ新規ウィンドウが開きます
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