富士通

磁気ディスク装置 OEM製品ユーザーズガイド
第8章 技術用語解説

CSS

Contact Start Stopの略です。
ディスクが停止しているときは、ヘッドが媒体に接触(コンタクト)していて、回転が始まると浮上し、回転が止まると再び媒体に接触する方法を、コンタクトスタートストップ(CSS)方式と言います。現在、ほとんどのHDDは、このCSS方式を採用しています。
この方式では、起動/停止の過程ではヘッドは不安定な浮上状態になり、摺動・摩耗が起こります。 当社のHDDでは、データが書込まれた領域とは別の領域(CSS ゾーン)でCSSを行い、CSS時にデータ面が損傷を受けないように配慮しています。
CSS時にはヘッドが媒体上を摺動するため、CSS回数が増えれば増えるほどディスクの信頼性に対して悪影響がでます。しかし、CSSによってヘッドに付着した塵埃が除去されるという効果もあり、CSS回数が少なければ少ないほどよいとは一概には言えません。
HDDの信頼度確保のために、24時間連続運転システムの場合には、1週間に最低1回程度のCSSを実行することを推奨致します。

DE

Disk Enclosure の略です。
HDA(Head Disk Assembly)とも言い、HDD の一部で、スピンドルモーター、磁気ディスク、ボイスコイルモーター、ヘッドアクチュエータなどが内蔵された機構のことです。HDD稼動中はヘッドは非常に低い高さで磁気ディスク上を浮上するので塵埃の混入を防止する必要があります。このため、一般にDEは密閉構造をとって外気の侵入を遮断しています。

MTBF

Mean Time Between Failure(平均故障間隔)の略です。
装置寿命内で規定された期間における規定された条件のもとでの隣接した故障と故障の間の時間の平均値のことです。

吸着

HDDを使用していないで放置している間に、ヘッドが媒体に付着してしまい、スピンドルモーターを起動できなくなった状態を吸着と言います。 装置仕様で規定された温湿度範囲を超えた高湿度条件で長時間放置された場合や、結露を生じた場合に、吸着が発生しやすくなります。

ヘッドクラッシュ

HDDは、媒体上を磁気ヘッドが超低空で浮上しながら、データの記録・再生を行います。ヘッド浮上面に塵埃や液滴が混入・付着し、停留すると、浮上が不安定になり、ヘッドと媒体の接触が発生します。こうして、ヘッドと媒体の間に異物が付着しても、摺動の結果付着物が取り除かれてヘッドが安定な浮上状態に復帰してしまう場合があり、この場合は大きな問題にはなりません。

しかし、ヘッドと媒体の接触によって摩耗粉が発生し、付着物がますます増えたり摩耗熱による局部的温度上昇で付着物が固化・固着したりすると、加速度的に状況が悪化し、終極的にヘッドや媒体が損傷を受ける場合があります。こうして、ヘッドや媒体が損傷を受けた状態をヘッドクラッシュといいます。 ヘッドクラッシュを起こすと、媒体やヘッドの表面が荒らされてヘッドが正常に浮上できなくなったり、媒体の磁性記録層そのものが損傷を受けてしまい、データの再生が不可能になります。

当社のHDDはDEを密閉構造にして、外部からの塵埃の侵入を防ぐとともにDE内部に循環フィルターを設けてDE内部で発生した塵埃を捕集する構造をとってヘッドクラッシュの発生を防止しております。しかし、結露や規格外の衝撃などによってDE内部に多量の水滴や塵埃が発生すると、これが引き金となってヘッドクラッシュを引き起こすことがありますので注意してください。


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