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2004年、情報セキュリティの強化を図るべく第一期シンクライアント基盤を導入。2008年、5年間の運用に基づく調査検討を実施し、第二期ではCitrix XenApp™を活用したシンクライアント基盤の安定稼働、運用管理の効率化はもとよりお客様の声を反映した改善も目的に。また約5カ月間の短期間構築を実現するべく移行用CD-ROMの配布、ヘルプデスクの開設などお客様支援もきめ細かく実施しました。ブレードサーバ「BX900」を中核としたインフラのコア部分の構築は富士通が担当。Windows Server 2008による64bit化で広大なメモリ空間の活用が可能になるなど安定性やレスポンスの大幅な向上が図れました。
[ 2010年5月14日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | 自治体 |
| ハードウェア: | ブレードサーバ PRIMERGY BX900、ストレージ ETERNUS NR1000F |
| ソフトウェア: | シンクライアントソリューションCitrix XenApp™、サーバOS Windows Server 2008 (64bit) |
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 電子県庁化による業務システムの増大に伴い、レスポンスの向上、安定稼働を図りたい。 | 64ビット化による広大なメモリ空間を活用し、レスポンスの向上、安定稼働を実現。またCitrix XenApp™の管理ファームを2分割しトラブル時の影響を縮小。 | ||
| 2 | 100台近いサーバの運用管理を効率化したい。 | 複数台セットアップを可能にする「SystemcastWizard Professional」により、従来、3日間の深夜作業を要したパッチ処理なども、1台のサーバ上に作成したマスタイメージを作成し深夜に自動展開。 | ||
| 3 | 約5ヵ月間という短期間構築を成し遂げたい。 | 富士通のサポートを受け、移行用CD-ROMを作成しお客様の作業を自動化、またヘルプデスクを開設し富士通SEが電話で対応するなどお客様をきめ細かく支援。 | ||

稲住 孝富氏
和歌山県 企画部企画政策局情報政策課
ネットワーク班 主査
世界遺産の高野・熊野、ラムサール条約湿地の串本沿岸海域など、世界が認めた史跡や海をもつ和歌山県。澄み切った河川や多彩な作物を実らせる豊穣の大地に抱かれた同県は、心豊かに暮らせる「ふるさと」という言葉の似合う地域でもあります。
こうした強みを活かし県勢を発展させるべく、「和歌山県長期総合計画~未来に羽ばたく元気な和歌山~」のもと、さまざまな取り組みが行われています。また、情報化の進展や社会情勢の変化に合わせ、ITの活用による行政サービスの向上や業務の効率化も積極的に図っています。
2004年には、情報セキュリティ対策の強化を目的に、既存PC4,000台をシンクライアント化し集中管理を行い、職員証を兼ねたICカードの利用と合わせて高いセキュリティを実現しています。毎年、春には全職員4,000人の約1/3が人事異動となり、昇格を含めると約1,500人が新しい部署に移る同県庁にとって、シンクライアント基盤はセキュリティと利便性の両立を図るものです。
「以前は、異動の際、たくさんのフロッピーディスクを抱えて歩く職員の姿を多く見かけましたが、いまは身体ひとつで移動するだけです。データの保存漏れなどのミスもなくなり、新しい部署での業務にすぐに移れます。またデータは端末にはなくサーバ側に保存されていますから、データ紛失のリスクも回避できます。こうしたメリットの一方で、この5年間の運用で課題も見えてきました」と、情報政策課 ネットワーク班 主査 稲住孝富氏は語ります。
全庁的な視点から最適化を推進する「和歌山県情報システム全体最適化計画」のもと、2008年にシンクライアント導入によるメリット、デメリットについて1年間をかけて調査検討を実施しました。

岩田 雄一郎氏
和歌山県 企画部企画政策局情報政策課
ネットワーク班 副主査
「コスト、セキュリティ、管理工数など細部に渡って検討した結果、当県庁業務の基盤として、やはりシンクライアントが適しているという結論になりました。また電子県庁を推進する中でシステムによる業務量が増大し処理能力不足を招いており、安定稼働の追求が重要なテーマとなっていました。管理対象となるサーバも100台近くあり、管理工数の削減も課題の1つでした」と、情報政策課 ネットワーク班 副主査 岩田雄一郎氏は話します。
情報政策課では調査結果などを参考に仕様書を作成。2009年4月、一般競争入札により富士通も参画するNTTグループ主導のチームに決まりました。仕様書に応えるべく入札時の提案書では、コスト、機能、実績などの観点からシンクライアントソリューションとして既存システムと同様、Citrix XenApp™を採用、またブレードサーバには性能、可用性、運用性を高いレベルで兼ね備えた「PRIMERGY BX900」を選択しました。
第二期シンクライアント基盤の構築は、ハードウェアのリース期限となる2009年9月末までの約5ヵ月間で完了する必要がありました。「第一期は既存のパソコンをシンクライアント化しましたから、業務との兼ね合いを見ながら半年間をかけて移行できました。第二期の今回はいかに短期間で全台もれなく移行させるかという点に頭を悩ませました」(岩田氏)。

谷口 素紀氏
和歌山県 企画部企画政策局情報政策課
ネットワーク班 主事
短期間構築をスムーズに進めるためのポイントは大きく4点ありました。第1点は移行作業用のCD-ROMの作成です。CD-ROMを端末に入れてスタートするだけであとは自動的に処理できるように工夫しました。第2点は移行作業中のヘルプデスクの開設。第3点は実機によるデモを活用したお客様への説明です。「Windows Server 2003からWindows Server 2008(64bit)にバージョンアップしたことで、たとえばInternet Explorerの表示も変わりました。また、今回、調査の段階でユーザーアンケートを実施し、その結果を反映させた改善点もあります。ユーザーの視点に立って分かりやすく説明するよう心がけました」と、情報政策課 ネットワーク班 主事 谷口素紀氏は話します。
そして第4点は、ブレードサーバで複数環境を構築し、システムテストと運用テストを並行して実施したことです。「第二期においてコア部分を構築したのは富士通です。ユーザーの意見を反映するべく細かな改善点にも対応していただきました。また、移行用CD-ROMも意見を出し合いながら一緒に作成しました。ヘルプデスクも富士通のSEに県庁内の一室に待機していただき、きめ細かくご対応いただきました」(岩田氏)。


第二期シンクライアント基盤ではWindows Server 2008の導入により64bit化を実現しています。「シンクライアントではメモリの活用が重要です。第一期はメモリ容量不足もあり、スワップ動作が頻繁に起きて処理速度の低下やトラブルを招いていました。こうした課題は64bit化による広大なメモリ空間を活用することで解消でき、レスポンスも向上しました」(岩田氏)。
Citrix XenApp™の管理ファームを2分割し設定変更時などのトラブルによる影響範囲も縮小、またリモート保守による障害対応の迅速化も図っています。移動プロファイル専用の管理サーバを設置することでログオン時間の高速化も実現。さらに、フォルダーのアクセス権限の一括管理、動画への対応、ファイル容量の増強やファイル容量の使用状況のグラフ化などお客様の声も随所に反映しています。
運用管理面でもサーバセットアップをネットワーク経由で一括展開できる「SystemcastWizard Professional」により大幅な効率化が図れました。「従来、パッチを当てるのも1台1台、3日間くらい深夜作業を行っていましたが、いまはマスターとなるブレードサーバ1台に設定変更などを行い、そのイメージをコピーしておけばあとは自動的に展開されます。運用管理が楽になり、設定ミスや対応漏れもなくなりました」(岩田氏)。
今後について稲住氏はこう結びます。「システム管理部門としては安定稼働によるサービス提供を守り抜くことが最大の目的となります。これからも富士通にはきめ細かいサポートをお願いしたいと思います」。
和歌山県のさらなる発展へ、富士通はNTTグループなどと連携し、県庁業務を支えるシンクライアント基盤のサポートを通じて貢献してまいります。

株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ
セキュリティソリューション本部 エンタープライズセキュリティ部
プロジェクト課長
大場 仁
和歌山県庁様と弊社は、第一期のシンクライアント基盤導入における調査業務(2003年度実施)からのお付き合いとなります。
今回、第二期シンクライアント基盤導入にあたり、第一期での問題点/ご要望を和歌山県庁様と整理/検討させて頂きました。あがった課題については、富士通グループの持つ製品/技術を駆使することで対処を図ることができたと自負しております。
また、半年という短期間で詳細設計~構築及び移行を終わらせる必要がありましたが、和歌山県様およびNTT西日本様の全面的なご協力により、予定通りリリースを完了することができました。
今後5年間保守をさせて頂くにあたり、引き続き富士通グループ一丸となってサポートをさせていただき、安定稼働に寄与させて頂く所存でございます。
| 所在地 | 和歌山県和歌山市小松原通1丁目1番 |
|---|---|
| 職員数 | 約4,000人 |
| 概要 | 豊かな自然に恵まれた紀伊半島の南西に位置する人口約100万人(2010年2月1日現在)の和歌山県は、歴史と文化の宝庫として知られています。2004年7月には霊峰高野山および熊野三山に代表される高野・熊野が世界遺産に登録、また2005年11月には世界最北の大サンゴ群落を有する串本沿岸海域がラムサール条約湿地に登録など、その魅力を国内外に情報発信することで観光の振興や地域活性化を目指しています。![]() |
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