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本ページの製品は2024年4月1日より、エフサステクノロジーズ株式会社に統合となり、順次、切り替えを実施してまいります。一部、富士通表記が混在することがありますので、ご了承ください。

 

Japan

 

高可用システムソフトウェア everRun 2G
製品のよくあるご質問(FAQ)

製品に関する一般的な質問

Q1

everRun 2G ソフトウェアとは何ですか?

A1

米国マラソンテクノロジ社が開発した高信頼システムを実現するソフトウェア群の総称です。Citrix社の仮想化ソリューションであるXenServer上で高可用なVMを運用可能とします


Q2

プロテクトとは何ですか?

A2

XenServer上で稼働するVMをeverRun 2Gにより、2台のサーバで冗長化した上で、同期動作可能な高可用なシステムとしてプロテクト(保護)することです。プロテクトのレベルはそれぞれ以下となっており、弊社では可用性の高いLevel 2、Level 3をサポートします。
Level 0 : XenServerのみで作成可能な通常のVM(未サポート)
Level 1 : XenServerのオプションとしてサポートするHAシステム。(未サポート)
Level 2 : everRun 2Gによるより高可用なHAシステム。
注PRIMERGY HAモデル相当の可用性を実現します。
Level 3 : everRun 2Gによる、完全2重化のFTシステム。
注PRIMERGY FTモデル相当の可用性を実現します。


Q3

PVMとは何ですか?

A3

PVM(everRun-protected VMs)の略です。
everRun 2Gの機能によりプロテクト(保護)された高可用なVM環境で、2台のサーバによりハードウェアを冗長化した上で動作するVM(仮想サーバ)です。
everRUn2Gの独自のプロテクトのレベルにはLevel 2 (HA)とLevel 3(FT)が存在し、1システムで複数のPVMを起動することや、Level 2とLevel 3を混在して運用することが可能です。


Q4

リソースプールとは何ですか?

A4

XenServer環境におけるリソースを管理するグループの単位です。
リソースプールにはeverRun 2Gで冗長化構成を組むホストや、その他のリソースを1つのグループとして管理します。
リソースプールには2台のホストを追加する構成のみサポートしています。


Q5

ホストとは何ですか?

A5

XenServer環境における物理サーバです。物理デバイスを管理するOS部分(Domain0)を含めてホストと呼ぶ場合もあります。


Q6

Domain0(Dom0)とは何ですか?

A6

XenServer環境におけるVM(仮想サーバ)をDomainと呼びます。Domainの中で物理デバイスやその他のVMを管理するための特殊なVMをDomain0またはDom0と呼び、ホストOSと呼ばれることもあります。その他のVMはDomainUとも呼ばれます。


Q7

マスターホストとメンバーホストとは何ですか?

A7

XenServer環境におけるリソースプール内の管理サーバです。 注1
マスターホストに対して、リソースプール内のその他のホストをメンバーホストと呼びます。everRun 2Gをインストールした環境では、マスターホストが障害等で存在しなくなった場合、マスターをフェイルオーバーさる機能が作動するため、マスターホストが変更される場合があります。
注1 1つのリソースプールに2台のホストが存在する構成のみサポートしており、3台以上の構成はサポートしておりません。


Q8

プライマリホストとセカンダリホストとは何ですか?

A8

Level 2 PVMでは片系でのみPVMが動作するため、優先的にPVMを動作させるホストとして指定するホストです。マスターホストとは独立した設定で、eAC上で変更可能な設定です。マスターホストがリソースプール内の管理サーバを意味するのに対して、プライマリホストは各PVM毎に指定可能なホストであるため、運用中のPVMに対して全て同じとは限りません。
また、Level 2ではPVMが動作しているホストをアクティブホストと呼び、もう一方のホストはスタンバイホストとも呼びます。


Q9

eACとは何ですか?

A9

eAC(everRun® Availability Center)の略です。
everRun 2Gシステムの管理ツールで、WEBブラウザを使用して、ホストの管理LAN経由でマスターホストにhttp接続してます。表示にはAdobe Flash Playerのプラグインが必要となります。接続先を指定する際は、マスターホストを指定します。


Q10

PRIMERGY FT/HAモデルとeverRun 2Gの違いは何ですか?

A10

FT/HAモデルでは独自の仮想化機構を使用し、CoServerと呼ばれるIOをコントロールするOS(WIndows)上でVirtual Serverを同期動作させていました。everRun 2GではCitrix XenServerのHyperVisorによる仮想化機構をベースに使用し、VMを同期動作させることで同様に高信頼なシステムを構築可能にしています。
XenServer上で動作する通常のVirtual Machine(以降 VM)に対して、everRun 2GをXenServerにインストールした環境では、Level 3およびLevel 2のプロテクト(保護)が可能となります。このLevel 3およびLevel 2でプロテクトされたVMはeverRun-protected VMs(以降 PVM)と呼ばれます。 Level 3はFTモデル、Level 2はHAモデルと同等の高可用性を実現します。
また、everRun 2Gの大きな特徴として、Level 2 と Level 3の混在など、複数のPVMを同時に運用することが可能となりました。


Q11

everRun 2Gのインストールされた環境と、そうでないXenServerの環境との違いは何ですか?

A11

everRun 2Gでは独自のソフトウェア技術により、XenServer環境下でより高可用なVMを運用可能とします。
サーバ本体を二重化させることにより、ハード面での高い可用性(耐障害性)を実現します。標準のPCサーバを2台用い、ソフトウェアのみで業界最高水準の可用性を実現します。高可用性が求められる業務やサービスを継続させるシステムを、低コストで構築できます。


Q12

プロテクトレベルとは何ですか?

A12

可用性のレベルを表す表記です。数値が高いほど、より可用性が高くなります。everRun 2Gによる独自のプロテクトはLevel 2、Level 3で、Level 2はHAシステム、Level 3はFTシステムとも呼ばれます。弊社で正式サポートするレベルはLevel 2、Level 3のみです。また、Level 0およびLevel 1を混載した構成もサポートしておりません。
Level 0 : XenServerの機能で作成される通常のVM。
Level 1 : XenServerの機能で作成されるHAシステム。
Level 2 : everRun 2Gによる、より高可用なHAシステム。
CPU、メモリは冗長化されませんが、HDD、LANは冗長化され、PVMに割り当て可能なvCPUは8CPUまでとなります。
アクティブ側のホストでVMを運用し、アクティブ側のホストに運用継続不可能な障害が発生した場合は、スタンバイ側のホストよりVMを自動的に起動することで、ダウンタイムを最小限に抑え、業務の可用性を高めています。
また、オンラインマイグレーション機能をサポートしており、計画的な保守作業では、オンライン状態でアクティブ・スタンバイを切り替えることが可能なため、業務継続したまま保守作業が可能となります。
注PRIMERGY HAモデル相当の可用性を実現します。
Level 3 : everRun 2Gによる、完全2重化のFTシステム。 CPU、メモリ、HDD、LANのハードウェアが冗長化され、最もハードウェアにおける対障害性が高いシステムですが、PVMに割り当て可能なvCPUは1CPUとなります。
注PRIMERGY FTモデル相当の可用性を実現します。


Q13

everRun 2Gはどのような技術でシステムダウンを防止していますか?

A13

everRun 2Gは、XenServer環境に組み込まれたホスト(標準サーバ)を2台使用することで、サーバ本体のすべてのハードウェア要素を二重化しています。また、独自の高可用 な仮想化技術を使用して、プロテクトされたVM上でWindowsサーバを制御しています。
everRun 2G独自のプロテクトには2つのレベルがあり、ハードウェア障害への耐障害性が異なります。


Q14

Level 2プロテクト(HA)とクラスタシステムとの違いは何ですか?どちらを選択すればいいのですか?

A14

Level 2プロテクト(以降 Level 2)はアクティブ側のサーバに故障が起こった場合、自動的にアプリケーションが動作するVM単位で、スタンバイ側に切り替えて業務を再開します。
ソフトウェア障害の検出が出来るクラスタシステムのように、アプリケーション等のリソース単位での切替は発生しません。 Level 2では仮想化されたOS上でアプリケーションが動作するため、アプリケーションからは通常のOS環境として見えます。このため、アプリケーション側でクラスタシステム向けの対応が不要となり、アプリケーションをそのままご使用いただけます。
Level 2は、標準のサーバ2台とソフトウェアだけでシステムの冗長性(可用性)を実現しているため、相対的に導入・運用コストが低く、中・小規模なシステムに適します。
一方、クラスタシステムは、ソフトウェア障害による運用サーバの停止時も、待機サーバが業務の引き継ぎを行うため、Level 2よりも業務の継続性が高いという特長もあります。このようにソフトウェア障害の場合を含めて救済できるクラスタシステムは、大規模システムで採用される傾向があります。


Q15

PVMでの処理データは2台のサーバで同時にディスクに書き込まれますか?それとも一方に書き込まれた後コピーされるのですか?

A15

2台のホストに同時に書き込まれます。
コピーが発生するのは、障害からの復旧におけるホストの組み込み時のみです。


Q16

一方のサーバが故障している(切り離されている)間に、他方のサーバに書き込まれたハードディスクのデータはどうなりますか?

A16

組み込み(再同期)時にコピーされます。
障害発生の状況により、差分データもしくは全データのコピーが行われますが、いずれの場合もコピーはパックグラウンドで処理され、この間も業務が停止することはありません。


Q17

Level 2プロテクト(FT)とLevel 3プロテクト(HA)は何が違うのですか?

A17

Level 2プロテクトとLevel 3プロテクトはどちらもサーバを2台使用し、ハードウェアを冗長化することで高可用なシステムを実現しています。
Level 3ではPVMが2台のサーバ上で同期動作していますが、Level 2はアクティブ側でのみPVMが動作しています。 このため、ハードウェア障害の内容によっては、Level 3 PVMでは業務継続可能なケースでも、Level 2 PVMではスタンバイ側からの自動的にOS再起が再起動することで、障害から復旧するケースがあります。
このように、Level 3がシステムレベルでの冗長化を実現しているのに対し、Level 2ではコンポーネントレベルでの冗長化を実現することで、業務のダウンタイムを最小限に抑えることを目的としています。
ただし、Level 2ではPVM上でマルチCPUに対応しており、搭載したCPUのコア数により最大8個まで割り当て可能ですが、Level 3では1CPUまでしか使用できません。
求められている可用性のレベルと、システムの設計時に必要となる性能(使用可能なCPU数)を検討して選択してください。


Q18

ミラー(ミラーリング)とは何ですか?

A18

everRun 2Gは2台のサーバ間でI/O処理をリアルタイムでスタンバイ側にコピーすることで、ハードディスクの状態を常に同じ状態に保っています。これをミラーリングといいます。これにより、Level 3のPVMの場合は障害が発生したホストを切り離して、業務を継続可能とします。
Level 2のPVMでは、PVMをホストしているアクティブ側のサーバが継続動作できないようなハードウェア障害が発生しても、スタンバイ側から自動的に直前までミラーされていたデータを使用して仮想サーバを再起動することで、障害が発生する直前の状態から業務を再開することが可能です。


Q19

オンライン・マイグレーションとは何ですか?

A19

Level 2 のPVMが動作するホストをオンラインで移動させる機能です。
PVMをホストしているアクティブ側のサーバに対して、ハードウェアの保守作業などを実施する際は、事前にオンライン・マイグレーションの機能を使用してアクティブとスタンバイのサーバを切り替えることで、業務停止時間をなくします。 注1
注1 オンライン・マイグレーションでは、PVMを引き継ぐスタンバイ側のサーバにメモリやCPUの状態をコピーするため、仮想サーバが通常1~2秒程度(業務負荷やメモリ搭載量によっても変化します)停止します。


Q20

アクティブとスタンバイの違いは何ですか?

A20

Level 3のPVMではハードウェアが完全に2重化されているため、基本的にアクティブとスタンバイの概念はありません。
Level 2のPVMはアクティブホストで動作しており、スタンバイホストへはデータのミラーリングが行われています。2重化された業務LANはアクティブホストの物理LANアダプタがアクティブになるように連動します。 アクティブ側のサーバに障害が発生し、PVMが動作できなくなった場合は、スタンバイ側から自動的に仮想サーバが起動して、業務を再開します。
なお、Level 2のPVM計画保守でアクティブ側のホストを停止する場合は、オンライン・マイグレーションの機能を使用することで、業務を停止することなく、アクティブとスタンバイのホストを切り替えることが可能です。


Q21

everRun 2Gのライセンスの違いは何でしょうか?

A21

購入したライセンスにより、プロテクトできるレベルと同時に使用可能なPVMの数が異なります。
- everRun 2G Unlimited
Level 2とLevel 3のPVMを複数混在させて、同時に使用できます。
ライセンス上はPVMの数に制限はありませんが、弊社がサポートする同時に運用可能なPVMの数は最大4つまでとなります。
- everRun 2G FT
Level 3のPVMを1つだけ作成可能です。
- everRun 2G HA
Level 2のPVMを1つだけ作成可能です。


Q22

スプリット ブレインとは何ですか?

A22

通常は2台のホスト上にシングルイメージとして動作するPVMが、、それぞれのホスト上で独立したPVMとして動作することです。2台のホスト間の通信経路が全て切断された場合に発生する可能性があります。


Q23

スプリット マスタとは何ですか?

A23

通常はリソースプールに存在するマスターホストは1台ですが、複数のマスターホストが存在する場合のことです。


Q24

everRun 2GをインストールしないでXenServerの機能を使用することは可能ですか?

A24

everRun 2Gをインストールしない環境は弊社ではサポートしておりません。 プロテクトされていないVM(everRun 2GではLevel 0)やXenServerのオプション機能でサポートされるHA(everRun 2GではLevel 1)に関しては、サポートしておりません。
また、everRun 2Gをインストールした環境でもXenServerのEssentialの機能についてはサポートを行っておりません。


Q25

Citrix Essentials for XenServerはeverRun 2G環境で使用可能でしょうか?

A25

未サポートの機能のためご使用いただけません。

操作・運用に関する質問

Q26

管理LANは必要ですか?

A26

管理LANは以下の用途で使用するため、構成上必ず必要となります。
- ホストの管理コンソールへの接続。
- リソースプール内のホスト間の通信。
- XenCenterをインストールする管理端末との通信。
- PVMの再同期およびマイグレーション。
- マスターホストの活性確認経路。

「留意事項」
- 管理LANは接続が切れた場合に、XenCenterやeACからの管理が不可能になることや、PVMの再同期およびマイグレーションが不可能となり可用性が低下することから、ボンディング構成を非常に強く推奨します。
- 管理LANはリソースプール内のホストが管理LAN経由で通信できるように同じセグメントのIPアドレスを用意してください。
- 管理LANには必ず固定IPを指定してください。
- 業務LANと同じハブ(ルータ)に接続する必要はありません。
- リソースプール内のホストの管理LAN間の通信経路(LANカードおよびスイッチ)は、全て1Gbで接続してください。


Q27

サーバの監視ソフトは一般のモデルと同じ「ServerView Operation Manager」ですか?一般のモデルと比べ違いはないですか?

A27

サーバはハードウェアの監視対象となります。ハードウェアの監視は、Server View Operation Manager(以降 SVOM)により通常モデルと同様の監視を行っています。
PVMの監視は、everRun 2GのSNMPサービスにより監視が可能です。


Q28

IPアドレスはいくつ必要ですか?

A28

標準構成では、PVM用(業務用)に1つ、ホスト用(管理用)に2つ、XenCenterの管理端末に1つの計4つが必要になります。PVM用(業務用)LANは、2台のサーバで同じIPアドレスを共用しますので、必要なIPアドレスは1つのペアにつき1つとなります。
上記に加え、さらに業務用にLANを追加(2台のホストにそれぞれに1枚ずつ、2枚1組のLANカードの増設必須)する場合、 PVM上で1つ(Dual port LANカード搭載時は2つ)のIPアドレスを新たに割り当てる必要があります。
複数のPVMを運用する場合は、上記の条件が各PVMに対して適用されます。複数のPVMで物理的なLANカードを共有する場合も、各PVM上でIPアドレスの設定が必要となります。


Q29

故障(切り離し)発生時の復旧作業はどうすればいいのですか?

A29

ハードウェアを修理・交換するだけで自動的に復旧(組み込み)します。
ただし、自動的に復旧できない故障の場合は、修理・交換後、eAC上で故障表示されたコンポーネントおよびホストを有効化する必要があります。


Q30

evacuateとは何ですか?

A30

メンテナンスを実行するホスト上で動作しているPVMを一度に退避させる作業です。Level 2のPVMが動作しているアクティブ側のホストに実施した場合、自動的にマイグレーションされます。


Q31

Windows 2008 R2に対応していますか?

A31

対応しています。


Q32

バックアップ装置を搭載することは可能ですか?

A32

ホストへのバックアップ装置の搭載はできません。
PVMのバックアップをテープ装置に行う場合は、バックアップソフトウェアのエージェントを使用して、バックアップサーバに実施します。


Q33

搭載するメモリについて教えてください

A33

XenServer ホストの動作要件:最低1GB以上(2GB以上推奨)
1つのPVM:512MB以上、最大32GB
1つのPVMに対して32GBまでのメモリを割り当て可能です。
ホストには最低でも2GBのメモリ搭載が必要ですが、4GB以上の搭載を推奨します。
このうち、XenServerのホスト(Domain0)の動作要件として1GB以上の割り当てが必要です。
また、PVMを1つ作成するごとに、PVMに割り当てるメモリ以外に128MBが各ホストに必要となります。
計算の例:PVM 1に2GB、PVM 2に3GBのメモリを割り当てる場合の1台のホストのメモリ搭載量。
2GB(PVM 1) + 3GB(PVM 2)+ 128MB(PVM毎に割り当て) かける 2 + 1GB(Domain0) = 約 6.3GB


Q34

故障したサーバの修理交換中は、PVM上の業務は止まってしまうのですか?

A34

故障したサーバの切り離し、修理交換、再同期を通じて、PVM上の業務は停止することなく継続します。
「再同期」とは、切り離されていたサーバをシステムに組み込む際に、everRun 2Gがサーバの状態を、動作中のもう一方のサーバと同一の状態にする処理のことです。再同期ではLevel 3のPVMはメモリ、CPU、ハードディスクの内容がコピーされます。Level 2はハードディスクの内容がコピーされます。
ハードディスクの内容のコピーはミラーコピーとも呼ばれ、仮想サーバの処理を継続したまま、並行してコピー処理が行われます。コピー中はディスク性能に若干の影響がありますが、コピー処理の優先度を下げることで、影響を少なくしています。


Q35

切り離しが行われたことは、どのようにして判るのですか?

A35

ServerViewアラームサービス、またはeverRun 2Gの管理ソフトであるeACで確認できます。


Q36

PVMで使用できるデバイスの数に制限はありますか?

A36

1つのPVMで使用可能なデバイスの制限は以下となります。
- 仮想LANアダプタは最大4個まで。
- 仮想LANアダプタとディスクの合計は最大8個まで。
例:仮想LANアダプタが2個追加された環境では、PVMに割り当て可能なディスクは6個まで。


Q37

同時に運用可能なPVMの数に制限はありますか?

A37

同時起動は最大4つまでを強く推奨しております。注1
ただし、複数のPVMを同時運用する場合、業務内容によっては同時運用している他のPVMの性能に大きな影響を与える場合があります。PVMの同時運用が4つ以内でも、複数のPVMを運用する場合は、運用開始前に十分評価を実施することを強く推奨いたします。
PVMに割り当てるCPUは1コアあたり1CPUとカウントし、複数のPVMで1コアを共有しないように割り当ててください。また、1コアは必ずDomain0が使用するリソースとしてカウントするため、PVMに割り当て可能なCPU数は搭載コア数 - 1でカウントしてください。
注1 4コアのCPUを1つ搭載している場合は、1コアをDomain0に割り当てるため、PVMに使用可能なCPUは3つまでです。


Q38

使用可能なディスク容量に制限はありますか?

A38

XenServerのホストに対する制限:XenServerのブートディスクは2TB未満。注1
PVMに割り当てる仮想ディスクの制限:2TB以下。 注2
注1 XenServerのホストに対する制限は、Domain0から見える1つのディスクの最大サイズとなります。
注2 XenServerで管理するSR上に作成する1つのVHD(仮想ディスク)の最大サイズです。


Q39

サーバに搭載されたDVD-ROMドライブは使用できますか?

A39

PVMとホストで使用可能条件が異なります。
PVM:ホスト上に搭載されたCD-ROMドライブは直接使用できません。ネットワーク経由でネットワークドライブを割り当てて使用可能です。
注everRun 2Gでプロテクトする前のVMはホスト上のDVD-ROMが使用可能です。
ホスト:搭載したDVD-ROMを直接使用可能です。


Q40

RS-232CカードなどのI/O制御カードが使えますか?

A40

everRun 2Gではは2台のサーバが同期を取って動作をしますので、同期が保証できないI/Oカードは使用できません。


Q41

バッチファイルからシステム全体のシャットダウンは可能ですか?

A41

バッチファイルやアプリケーションからシステム全体を正常にシャットダウンする際は、ホスト上で標準で添付の「ev」コマンドが使用可能です。


Q42

Domain0で使用するネットワークアダプタの増設は可能ですか?

A42

Dom0で使用する場合は、管理LANとして使用するネットワークアダプタ以外は追加不可能です。


Q43

バックアップ装置は使用できないのでしょうか?

A43

バックアップ装置はホストに搭載することができません。バックアップ装置を使用する場合は、バックアップソフトウェアを使用し、外部のバックアップサーバに搭載したテープ装置を使用してください。


Q44

VMをプロテクトしないまま使用可能ですか?

A44

弊社ではeverRun 2GでプロテクトされたVMの環境のみサポートしています。プロテクトしないままVMをご使用いただくことはサポートの対象外となります。
また、プロテクトされたVMとプロテクトされていないVM環境の混在もサポートはしておりません。


Q45

UPS(無停電電源装置)を使った運用はどのようにしたらよいですか?

A45

以下をご検討ください。

  • UPSを2台用意し、2台のホストが、それぞれ1台ずつのUPSから電源を採るように構成します。
  • シャットダウンの所要時間の最大値を見積もり、バッテリ保持時間がそれよりも長くなるよう、UPSの機種を選定します。
    シャットダウン所要時間には、すべての仮想マシン(PVM)がシャットダウンするまでの時間と、各ホストのXenServerがシャットダウンするまでの時間が含まれます。
    バッテリ保持時間は、ホストの消費電力にも左右されます。当サイトの「サーバ消費電力/質量確認ツール」を目安としてご利用ください。
  • スケジュール運用をする場合、必ず同一のスケジュールを両方のUPSに設定してください。

Q46

UPS制御ソフトウェアとしてPowerChuteを使用するにはどうしたらよいですか?

A46

以下をご検討ください。

  • 対応するソフトウェアは PowerChute Network Shutdown Enterprise (以下、PCNS) となります。ホスト台数分のライセンスをご用意ください。
  • ネットワークマネジメントカードを各UPSに搭載する必要があります。UPS台数分の数量をご用意ください。
  • XenServer用のモジュールが用意されていない場合は、VMWare用のモジュールを使用してください。
  • PCNSをDom0にインストールする前に、以下の2つの準備が必要です。
    • ファイアーウォールを設定して、以下のポートで通信できるようにします。
      TCP Port 80 out (Network Management Card 通信用ポート (送信))
      TCP Port 3052 in (Web User Interface)
      UDP Port 3052 in (Network Management Card 通信用ポート (受信))
      TCP Port 6547 in (Web User Interface)
    • ホストのコンピュータ名を/etc/hostsファイルに登録します。以下のような行を追加します。
      127.0.0.1 (ホストのコンピュータ名)

Q47

UPSによる運用時、停電時の制御はどのようにしたらよいですか?

A47

おおまかに以下の2通りのケースが考えられます。

  • 停電時、PVMをすべてシャットダウンしたい場合:
    すべてのPVMをシャットダウンするコマンドを作成し、停電時に呼び出すよう設定します。
    コマンドは「ev pvm-shutdown --all --force --waitFor」となりますが、2台のホストから同時に呼び出すことはできません。
    どちらか一方のホストからこのコマンドが呼び出されるよう、以下のようなシェルスクリプトを作成し、両方のホストに設定します。
    ~~
    #!/bin/bash
    ev host-list --localhost params=host-role | grep -q Master && ev pvm-shutdown --all --force --waitFor
    ~~

    XenServerマスターであるホストからのみ、シャットダウンのコマンドが呼び出されます。

  • 2つの電源系統があり、停電時、どちらか片方のホストでPVMの運用を継続できる可能性がある場合:
    シャットダウンするホストで退避(evacuate)コマンドを呼び出すよう設定します。
    コマンドは「ev host-evacuate --localhost --force --waitFor」となります。
    2台のホストから同時に呼び出すことがないよう、時間差を設ける必要がありますので、以下のようなシェルスクリプトを作成し、両方のホストに設定します。
    ~~
    #!/bin/bash
    ev host-list --localhost params=host-role | grep -q Master && sleep 15
    ev host-evacuate --localhost --force --waitFor
    ~~

ソフト(アプリケーション、ライセンス、OS等)に関する質問

Q48

サポートされているバックアップソフトウェアを教えてください。

A48

2010年6月現在はARCServe r12.5注 とSymantec NetBackup 7.0が使用可能です。
エージェントをPVMにインストールし、リモートでバックアップサーバにバックアップが可能です。
PVMはバックアップサーバとしてはご使用いただけません。
最新のサポート状況についてはソフトウェアシステム構成図を参照してください。

注 ARCServe r12.5に別途SP1の適用が必要です。
PVMにインストール可能なのは以下のエージェントのみです。
CA ARCserve Backup r12.5 Agent for Virtual Machines - Japanese


Q49

ソフトウェアのライセンス数はどのように数えるのですか?

A49

ライセンス数の数え方はソフトウェアにより異なりますので、販売元へお問い合わせください。
弊社で取り扱うソフトウェアについては『ソフトウェアシステム構成図』を参照してください。


Q50

アプリケーションは、ホストにそれぞれにインストールする必要があるのですか?

A50

PVMにインストールする業務アプリケーションは、通常のサーバと同様1回のインストールです。PVMのディスク書き込みは2台のホストのハードディスクに同時に書き込まれるためです。
everRun 2GやXenServerの修正モジュールに関しては、ホスト側とPVMの両方に適用が必要な場合があります。修正モジュールのマニュアルを参照してください。
なお、XenServerの修正モジュールに関しては、インストールの可否について、留意事項のページで必ず事前にしてください。
everRun 2G 留意事項


Q51

1つのPVMごとにWindows OSのライセンスは2つ必要ですか?

A51

必要です。Level 2、Level 3のPVMは、どちらもWindows OSの仮想サーバライセンスが2つ必要となります。
なお、Windows OSのエディションによって、1サーバライセンスで使用出来る仮想サーバの台数(インスタンス)が異なります。
使用するPVMの数に応じてライセンス数を用意してください。


Q52

PVM上でサポート可能なOSは何ですか?

A52

PVMでは以下のOSをサポート済みです。
Windows Server 2008 Standard / Enterprise (32-bit)、(64-bit) の SP1 と SP2
Windows Server 2008 R2(64-bit)


Q53

ライセンス番号が分かりません。

A53

システムが起動している場合は、eACから確認が可能です。


Q54

BrightStor ARCserve Backup for Windows Disaster Recovery Option-Japaneseは使用できますか?

A54

BrightStor ARCserve Backup for Windows Disaster Recovery Optionは使用できません。


Q55

everRun 2G環境で使用できる主要なソフトウェア(ミドルウェア)は何がありますか?

A55

everRun 2G環境では標準サーバ2台で構成し、OSの仮想化技術により1台のサーバとWindows OSとして動作します。従って、PCサーバで動作するアプリケーションは、基本的にそのまま動作します。なお、直接ハードウェアのドライバ・インターフェースを使うアプリケーションは評価が必要です。


Q56

everRun 2G のシステムを複数セット構築する場合、セットアップ時に同じライセンスキーを使用してもよいですか?

A56

同じライセンスキーを、複数のeverRun 環境に使用することはできません。

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