このページの本文へ移動

富士通のブレードサーバとVMware Infrastructure 3で
500台余りのサーバを仮想化環境へ


宇部興産株式会社

宇部興産株式会社様 導入事例


全国の拠点に分散する500台余りのサーバを、ブレードサーバ「PRIMERGY BX620」をプラットフォームに、仮想化ソフトウェア「VMware Infrastructure 3」による仮想サーバ環境への統合を開始。

[ 2008年12月16日掲載 ]



 導入の背景 |  導入のポイント |  システム概要 |  今後の展望 

導入事例概要
業種: 製造業
ソリューション: 仮想化ソフトウェア(VMware)による情報系システムの仮想化
稼働環境: ブレードサーバ PRIMERGY BX620
仮想化ソフトウェア VMware Infrastructure 3 Enterprise Edition
VMware VirtualCenter Management Server
Systemwalker Resource Coordinator Virtual server Edition

ブレードサーバPRIMERGY BX620をプラットフォームに仮想インフラを構築、30%以上のTCO削減を目指す

宇部興産では全国の拠点に分散する500台余りのサーバを富士通のブレードサーバPRIMERGY BX620をプラットフォームに、仮想化ソフトウェアVMware Infrastructure 3による仮想サーバ環境への統合を開始しました。2009年度まで3年計画のサーバ統合ですが、既存サーバだけでなく、新規サーバの増加分も含め、サーバ統合によるリソースの有効活用、システム更新頻度の抑制、柔軟な開発・検証環境の提供によるシステム品質の向上など、すでに多くの効果を生み出しています。このシステムの導入により3年間で30%以上のTCOの削減を目指しています。

課題と効果
個別最適化によるITの非効率化 サーバ台数の抑制
システム更新頻度の抑制
システム品質の向上
サーバ利用までの時間短縮
可用性の確保
システム構成変更の柔軟性向上

本事例に関するお問い合わせ

導入の背景

500台を超える部門サーバの管理と運用コスト削減が大きな課題

大井 和之
宇部興産
経営管理室
情報システム部
情報・インフラグループ
主席部員

宇部興産株式会社(以降宇部興産)は1897年、山口県宇部における石炭採掘から事業を開始して以来、100年を超える歴史を持つ企業です。その事業分野は化学を中核に、建設資材、機械・金属成形、エネルギー・環境と幅広く、拠点は宇部、東京の本社のほか、宇部、千葉、堺、伊佐(山口)、苅田(福岡)の工場など全国に及び、グループ企業は149社に上ります。宇部興産では、2003年から2004年にかけて全拠点200台(当時)のバックアップ統合を行い、ストレージ集中化によるテープ交換/保管にかかる運用負荷を軽減し、ファイルサーバ・Webサーバの統合を進めてきました。さらに効率化を進めるために、2005年、富士通の協力を得て、IT標準化指針の策定作業に着手しました。

まず、既存資産の把握と調査分析を行い、サーバ統合に向けた方針を決めていきました。調査の過程では、全国の拠点を含め500台余りのサーバがあり、リソースが有効活用されていないサーバが多いこと、障害発生時には直ちに切り替えが必要となるサービスレベルの高いシステムが存在することが分かりました。計画段階では、サーバ統合の効果が見えやすい、各部門のデータベースを統合して、ライセンス・保守料を削減することを検討しましたが、サーバごとに管理レベルがバラバラで、保守 契約をしていないケースもあるなど、金額面での統合効果が見込めませんでした。そこで、宇部興産 経営管理室 情報システム部 情報・インフラグループ 主席部員 大井 和之氏は「2006年に、IT標準化指針を策定、統合の考え方や思想を明確化し、サーバ選定、開発、運用管理標準、システム統合方針などの関連文書を整備しました。その中で統合方針として、物理統合と仮想化統合の2つのパターンを定めました」と説明します。

導入のポイント

IT標準化指針を定め、VMwareによる仮想化で、TCO削減を目指す

福谷 貞夫
宇部情報システム
情報処理サービス部
運用技術グループ
マネージャ

山口 亮介
宇部情報システム
情報処理サービス部
運用技術グループ
主任

こうして、IT標準化指針を定めた宇部興産は、500台余りの部門サーバの統合に仮想化技術を採用することを決め、2005年5月~7月にVMware ESXの検証を行い、サーバの運用管理を効率化できる機能があることと、性能を満足する点でVMwareを選択しました。 また2006年10月から12月の3ヶ月間、開発機を用いてVMware Infrastructure 3を搭載したサーバによる性能面を中心とした検証作業を行うと同時に、仮想環境を扱う際の運用フローも検討しました。宇部興産グループの情報システムの開発、運用を担当する宇部情報システム 情報処理サービス部 運用技術グループ マネージャ 福谷 貞夫氏は「今まで使ったことのない技術なので、本当に1台のサーバ上で複数のシステムが稼働できるのかどうか、という疑問や、サポート、パフォーマンスの問題など、様々な不安が宇部興産のユーザ部門内にありました。そこで、VMware ESXに限界まで仮想マシンを稼働させて、検証し、問題がないことを確認したのです」と説明します。

また、仮想化導入時に課題となる、アプリケーションのサポート、パフォーマンスに関しては、予備の物理サーバに環境を作って再現させてサポートを受ける、あるいは物理環境では再現しない場合は、そのまま物理サーバで稼動させる方針としました。稼動して一年半たつ現在でも、このような問題はおきていないとのことです。

仮想化導入の最大の狙いの一つは、物理サーバとシステムを切り離すことにより、サーバ更新時のシステム変更を無くし、開発の時間とコストを全く掛からなくすることでした。自社開発システムは、業務フローが変更されない場合10年以上再構築することはありませんが、サーバ更新時に新しいハードウェアに対応していないと再構築と同等のシステム変更費用が発生します。もう一つの狙いは、物理サーバの台数を削減し、ハードウェア購入費用、運用管理費用、電気代、ラックなどのコストを削減することでした。今回の導入により、5年毎のハードウェア保守切れに伴うシステム更新が不要となり、10年以上システムを安定して運用することが可能になりました。また、ブレードサーバを採用する事でより省スペース化を実現することができました。

また、運用面においては、既存からの変更点をできるだけ少なくし、サーバ管理者が今までと同じように使えるシステムにするための様々な工夫を行いました。宇部情報システム 情報処理サービス部 運用技術グループ 主任 山口 亮介氏は「仮想化システムはサーバ、ネットワーク、ストレージとすべてのレイヤにまたがる形になります。それを管理しようとすると、ネットワーク、ストレージの各管理担当者に頼らざるを得なくなる面が出てきます。そこで、レイヤをひとつにまとめ、管理者が直感的に分かるようにしました。また、権限設定も細かく行い、管理者に見せる部分と見せない部分をはっきりさせ、ある部分については完全に見えなくし、管理者に存在すること自体が分からないようにしています」と説明します。VMwareに限らず、新しいシステムを導入する場合に変更点があると、システム管理者は慣れるまで大変で、習熟に力を割かれることになります。山口氏は「稼働前、3ヶ月の検証でVMwareはそれまでの運用管理の仕方を大きく変えず、現状に合わせた形で、導入できることが分かりました。それは管理者・開発者の負担の増大を抑えることができるため、システムを開発・提供する側にとっては、大変にありがたいことです」と話します。

システム概要

ブレードサーバPRIMERGY BX620をプラットフォームに、サーバ300台弱を仮想化

こうして、2007年1月、富士通のブレードサーバPRIMERGY BX620をプラットフォームに、VMware Infrastructure3による仮想サーバ環境の稼働が始まりました。宇部興産が富士通のブレードサーバを選んだ理由は、宇部興産が保有しているストレージとの接続の保障と、物理サーバ統合で利用するSAN Bootシステムでのサーバ障害時の自動切換え要件を満たしていたからです。

導入されたPRIMERGY BX620 S3は宇部興産のストレージ装置とSAN 接続され、2008年9月現在、20台のVMware ESXで、Windows NT Server 、Windows 2000 Server 、Windows Server2003、Linux など、合計295台の仮想マシンが稼働しています。

宇部興産におけるサーバ仮想化環境のシステム図

宇部興産では仮想化環境を構築することで、その他に次の3つの効果を得ることができました。

  1. サーバ利用までの期間短縮

    物理サーバの場合、申請から購買での発注、購入、設定まで、1-2ヶ月が必要でしたが、仮想化してからは、社内手続きが簡略化され、バックヤードの作業が削減されると共に、既存環境の空きリソースを活用して仮想マシンを作成することにより、1-2日で利用できるようになりました。

  2. 信頼性・可用性の確保

    従来、サーバは信頼性の高いものと低いものが混在し、均一でない状態でしたが、VMware HA、DRSの機能を標準的に利用することで全体として一定水準以上の信頼性・可用性を確保することができました。特にVMware DRSは、性能設計の平易化において欠かせない機能となっています。

  3. システム構成変更の柔軟性向上

    各仮想マシンのCPUやメモリが足りない場合、追加し、多すぎる場合には減らすという形で、仮想的に定義されたハードウェア構成を必要に応じて、仮想マシンの構成を柔軟に変更することができるようになりました。

    福谷氏は「統合対象の500台だけでなく、新規サーバが急増しており、物理サーバで増加分まで含めて運用していくのは、まず不可能です。それを人員を増やさずに運用できているのは、仮想化環境にして、運用負荷とコストを引き下げることができたからだと考えています」と語ります。

今後の展望

VMwareによる統合を基本に据え、2009年度中に500台余りを統合する

宇部興産では仮想化によるサーバ統合を3年計画で進めており、2009年度中には、500台のサーバの仮想化を終える予定で、この2-3 年はVMwareを基本に据え、仮想化を進めていく方針です。また、BCP(事業継続計画)対応を見据えたDR(災害復旧)の検討や、VDIを用いたシンクライアント利用にも興味をもたれています。


宇部興産株式会社様 概要

所在地 [東京本社] 東京都港区芝浦 1-2-1 シーバンスN館
[宇部本社] 山口県宇部市大字小串1978-96
創業 1897年(明治30年)6月
設立 1942年(昭和17年)3月
従業員数 3,544人(単独)、11,058人(連結)(2008年3月末)
売上高 3,295億円(単独)、7,042億円(連結)(2008年3月末)
ホームページ 宇部興産株式会社
概要

「化成品・樹脂、機能品・ファイン」の2化学事業をはじめとして、建設資材、機械・金属成形、エネルギー・環境の5事業を展開。中心は化学事業で、とくに成長性の高い機能品・ファインに経営資源を集中している。

【ご紹介した製品】

【導入事例(PDF版)】


本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

PCサーバ PRIMERGYに関する資料請求・お見積もり・ご相談

Webでのお問い合わせ

入力フォーム

当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。

お電話でのお問い合わせ

0120-933-200 富士通コンタクトライン(総合窓口)

受付時間 9時~17時30分
(土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)