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最先端の研究開発シミュレーションから要求される三つのシステム要件、
多数のCPUコア、OSSの利用、かつ、安定稼動を実現する
PCクラスタシステムをPCサーバ PRIMERGYで構築

兵庫県立大学 大学院・工学研究科 「ナノ・マイクロ構造科学研究センター」様外観

兵庫県立大学 大学院・工学研究科
「ナノ・マイクロ構造科学研究センター」様 導入事例


最先端研究において、コンピュータによるシミュレーションは必須となっています。システムへの要件は、できる限り多くの計算リソースの確保、高性能ファイルシステム、オープンソース・ソフトウェア(OSS)の利用、システムの安定稼動でした。コストパフォーマンスの良い、PCサーバ PRIMERGYで構築、そして運用支援サービスを利用することで実現しました。

[ 2011年11月15日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 文教
ソリューション: PCクラスタ
製品: ファイルサーバ:PPIMERGY RX300 S6
フロントエンドサーバ:PRIMERGY RX200 S6
計算ノード:PRIMERGY RX200 S6
【課題と効果】
1 CPUコアの最大数の確保、ファイル性能 コストパフォーマンスの良い汎用サーバによるPCクラスタシステム、高速InfiniBandの活用
2 最先端の研究に自由度が高いOSSの最新コマンドなどの利用に不安 OSSの実績やノウハウで問い合わせなどのサポートが充実、安心して利用
3 システム管理や運営の専任スタッフがいない 高信頼・高品質なハード/ソフト
運用支援サービスの充実

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導入の背景

超伝導・高効率技術に基づく低エネルギーの技術開発

菅 誠一郎氏 兵庫県立大学 大学院教授 工学研究科 物質系工学専攻 工学博士
菅 誠一郎
兵庫県立大学 大学院教授
工学研究科 物質系工学専攻
工学博士

兵庫県立大学 大学院・工学研究科「ナノ・マイクロ構造科学研究センター」(以降センター)は、超伝導・高効率技術に基づく低エネルギー技術開発を目的としたナノ・マイクロ研究を推進し、エンジニアリングのための基礎研究として役立てることを目的として平成23年4月に設立されました。
同センターは工学研究科内の各専攻の枠組みを超えた連携、さらに、東北大学および兵庫県立工業技術センター、さらにはスーパーコンピュータ"京"やSPring-8施設などとの県および国家プロジェクトとの学術連携を積極的に推進しています。

並列・分散処理に適したPCクラスタシステムを選択

「コンピュータを用いたシミュレーションは、「理論」と「実験」を繋ぎ、科学技術を推進する第三の方法として注目されています。特に計算物質科学は、高性能コンピュータによる高精度な予測が実現する、新しいサイエンスと言われています。」と同センターの菅誠一郎教授は述べています。

現在のHPCは疎結合高並列化が進んでいます。そのような背景から、新材料の創成と実践的なナノ・マイクロ構造部材の開発を含む物性研究分野で使われる解析プログラムも、従来シングルコアで走らせていたものが並列化されつつあります。したがって高価なSMPではなく、並列・分散処理に適したより費用対効果の高いPCクラスタシステムを選択しました。

導入のポイント

CPUコア数の最大化と高速ファイル性能

PCクラスタの導入検討で重要視したのは、将来的な計算リソースの共同利用を見据え、限られた予算内で多くの計算リソース(CPUコア)を確保する事と、実運用に耐えるファイル性能でした。ファイル性能を重視したのは、システムを長時間占有できないので途中で処理を中断します。この時に「処理中の計算データをメモリからファイルにセーブし、再開するリロードの性能が高速・短時間でないとシステムを効率的に利用できない」と鈴木隆史准教授は強調しています。
これらの二つの要件を叶えてくれたのが、富士通のPRIMERGYのPCクラスタで、インテル最新のXeonプロセッサと、計算ノード間のコネクションには高い通信性能を持ったInfiniBand(40Gbps)の構成で、要件となっていたファイル性能は72多重で約200MB/sと十分な値が得られました。

鈴木 隆史氏 兵庫県立大学 大学院工学研究科 ナノ・マイクロ構造科学研究センター 准教授
鈴木 隆史
兵庫県立大学
大学院工学研究科
ナノ・マイクロ構造科学研究センター
准教授

最先端の研究にはOSSの利用が必要

さらに、鈴木隆史准教授は、ソフトウェアの考え方についても「物性研究分野の特長として、最先端研究には独自開発プログラムを作ることが多い。また、開発したプログラムは公開し研究者間での流通・利用を容易にすることが望ましい。」と述べます。その結果、必然的に安価で自由度の高いオープンソース・ソフトウェア(OSS)を選択する事となりました。

システム専任スタッフは居らず、PCクラスタは高品質で安定稼動が必要

一方、PCクラスタシステムは多くのサーバやストレージで構成されております。しかし、システム管理や運用の専任スタッフはいません。これらのために、研究者の時間が割かれてはならないので、システムの安定稼動も重要でした。
富士通には、多くのHPCの実績とノウハウがあり、Cent OSなどのLinuxやOSSを利用したPCクラスタシステム構築にも長けた専門の技術者がいます。不具合や問い合わせにスピーディーに対応、安心してまかせられるシステム運用支援サービスやサポートが充実していたことも決定の要因となりました。

システムの概要

導入したPCクラスタシステムは、計算ノードにPRIMERGY RX200 S6 x26台(計算リソース312コア)、ファイルサーバにPRIMERGY RX300 S6 x1台と管理サーバx1です。
今回、計算ノードだけではなくファイルサーバにもInfiniBand(40Gbps)カード実装してInfiniBandスイッチでの接続構成としました。
導入時には、ITインフラデリバリーサービスのPCクラスタシステムスタートアップサービスを利用し、運用サービスとしてSupportDesk PCクラスタシステム運用支援サービスを利用しています。

兵庫県立大学 大学院・工学研究科「ナノ・マイクロ構造科学研究センター」様 PCクラスタシステム 構成図

導入に携わった鈴木隆史准教授は「導入・SE期間は約1ヶ月、インフラとしての完成度は高く、重要視していたファイル性能が十分出ており大いに満足しています。」と感想を述べています。

今後の展望

同センターの菅誠一郎教授は、「PCクラスタシステムの導入により、これまでは計算リソースの問題で制限されていた数値科学研究を積極的に推進できるようになりました。さらに、学内に留まらず、学外との学術連携にも活用を目指していきます。」と話しています。

【兵庫県立大学 大学院・工学研究科「ナノ・マイクロ構造科学研究センター」様 概要】
姫路書写キャンパス
[工学部・工学研究科] 所在地
姫路市書写2167
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