開発拠点に分散していたサーバを集約、
VMwareによる仮想環境で、開発環境のクラウド化への第一歩を踏み出す
沼津開発センターがある
富士通 沼津工場
富士通ソフトウェアビジネスグループ 導入事例
開発拠点に分散している開発用サーバを集約、ミドルウェアの開発環境のクラウド化を目指し、クラウドの実践基盤である仮想環境としてVMwareを導入。開発用サーバの仮想運用により、リソースの効率運用を実現。
[ 2010年6月8日掲載 ]
導入の背景 |
導入のポイント |
システム概要 |
今後の展望
| 導入事例概要 |
| 業種: |
製造業 |
| ソリューション: |
VMwareによる仮想環境で、開発環境のクラウド化 |
| 稼働環境: |
サーバ:富士通 PRIMERGYシリーズ
ストレージ:富士通 ETERNUSシリーズ
サーバの自動化・可視化ソフト:ServerView Resource Coordinator VE / BMC BladeLogic
ストレージ基盤ソフト:ETERNUS SF
仮想化ソフト:VMware Infrastructure 3、VMware vSphere 4
統合運用管理ソフト:Systemwalker Centric Manager |
第一段階として開発用サーバの仮想運用により、
リソースの効率運用を実現
富士通ソフトウェアビジネスグループでは開発拠点に分散している開発用サーバを集約、ミドルウェア用の開発環境のクラウド化を目指し、第一段階としてVMwareを導入した仮想運用を開始しました。今後、更に仮想化規模を拡大していき、全てのミドルウェア開発者にクラウド化させた開発環境を展開する計画です。
| 課題と効果 |
| 1 |
開発拠点毎のサーバ分散と台数増の解消、管理負荷の軽減 |
 |
開発者の物理サーバ管理工数を0へ |
| 2 |
開発者のテスト環境構築作業からの解放 |
 |
最新パッチ適用済のテスト環境が直ぐに利用 |
導入の背景
開発拠点へのサーバ分散によるリソース不足が問題に

上田 直子氏
富士通株式会社
計画本部
ソフトウェア開発
クラウドセンター
センター長
富士通グループはIT分野において各種サービスを提供すると共に、これらを支える最先端、高性能、高品質の製品及び電子デバイスの開発、製造、販売から保守運用までを総合的に提供するトータルソリューションビジネスを営む企業です。ITを活用したビジネスの最適化を行うテクノロジーソリューション向けに、基盤ソフトウェアであるミドルウェアを開発しているのがソフトウェアビジネスグループです。
富士通のミドルウェア体系はデータセンター・インフラストラクチャ、アプリケーション & サービス管理、情報統合・活用、運用管理の4つの分野で構成され、ビジネスアプリケーション基盤「Interstage」、運用管理ソフトウェア「Systemwalker」、データベース「Symfoware」などの製品を提供しています。
富士通 計画本部 ソフトウェア開発クラウドセンターセンター長 上田 直子氏は「富士通が提供するIA系のオープンサーバは、PRIMERGY、PRIMEQUESTの2つのシリーズがありますが、これらのサーバに対し、バージョンやエディションの異なる多くのOSをサポートする必要があるため、ミドルウェア開発のテストパターン数が増大しました。また、新たなプロセッサに対応するために、常に新しいサーバを導入する必要があり、開発に使用するサーバ数が増加、サーバ台数の削減と効率的な運用管理が大きな課題となっています。
また、拠点へのサーバ分散により、開発ピーク時の最適配分が難しく、テスト環境構築作業の開発者負担の増大も問題になっていました」と振り返ります。
導入のポイント
開発用サーバをセンターに集約、VMwareによる仮想環境を構築

倉知 陽一氏
富士通株式会社
計画本部
開発企画統括部
主席部長
富士通では2006年頃から、ミドルウェアの、仮想環境での動作検証を行うために、VMware ESXを導入し始めました。そして、1年後には開発用サーバとして利用できると判断、製品毎の開発現場で仮想環境を使うようになりました。こうした経験のもとに、2008年、拠点に分散していたサーバを沼津開発センターに集約して、VMware Infrastructure 3による仮想環境を構築、各開発拠点は沼津のリソースを利用するようにしました。
富士通 計画本部 開発企画統括部 主席部長 倉知 陽一氏は「ソフトウェアビジネスグループでは従来から、BCM(業務継続)対策を強力に進めており、ソースファイルなどのビルドやテストのための開発資産はすべて沼津開発センターに集約しています。ところが、開発となると、各拠点に資産を分散させて行うのでは効率が悪いだけでなく、各拠点のサーバの管理も必要になります。ですから、サーバも集約して、開発できるようにしようと考えました」と語ります。

システム概要
「すぐに使える」「所有から利用へ」を柱に開発用クラウドと位置づけ

粟井 秀雄氏
富士通株式会社
計画本部
ソフトウェア開発
クラウドセンター
富士通ソフトウェアビジネスグループは、沼津開発センターの開発環境を、(1)すぐに使える(2)所有から利用へ、を実現する開発用クラウドと位置づけています。テンプレートの利用による仮想サーバの迅速な提供を実現し、従来は個々の開発者がセットアップしていたテスト環境構築時間を大幅に削減しています。
また、富士通 計画本部 ソフトウェア開発クラウドセンター 粟井 秀雄氏は「開発者には様々なメリットがあります。例えば、開発者は開発用のサーバの利用申請をするだけで、セットアップ済みのサーバを利用できるようになり、開発部門によるサーバ管理も要らなくなりました。開発者は本業である開発業務に専念、ハードウェアを意識せずに、24時間自由に使うことができ、更に、テスト環境の起動も速くなりました」と説明します。
今後の展望
VMware vSphere 4を導入、開発環境のクラウド化で
一層の効率化と品質向上を図る

小瀬村 芳浩氏
富士通株式会社
計画本部
ソフトウェア開発
クラウドセンター
富士通ソフトウェアビジネスグループでは、ミドルウェア開発者全員に仮想マシンを配備する計画です。更なる効率化を目指し、仮想環境としてVMware vSphere 4環境の導入準備も進んでいます。
富士通 計画本部 ソフトウェア開発クラウドセンター 小瀬村 芳浩氏は「特に期待しているのが、VMware vStorage Thin Provisioning機能です。これによって、仮想マシンに対するストレージ容量の過剰割り当てに起因する未使用のリソースや容量を排除でき、ストレージ使用率が向上、効率的に利用することができるようになります」と話します。

開発環境のクラウド化では、IaaSやPaaSのようなサービスにとどまらず、ソフトウェアのセキュリティ品質確保のための脆弱性チェックやコードの静的解析を行うサービスをSaaSとして提供します。さらに、センター規模の拡大に伴い、センター運用管理の効率化のため、サーバ運用管理の自動化・可視化ソフトウェア「ServerView Resource Coordinator VE」を使って、監視と仮想環境の業務継続性の向上を目指します。今回の仮想化導入から次の段階である標準化・自動化によるクラウド化までの取り組みに関しては、実践事例 沼津ソフトウェア開発クラウドセンターとして公開しております。
このように、富士通ではソフトウェア開発の環境をクラウド化し、より一層の効率化と品質の向上を図り、その利用と運用の実践を通したノウハウを製品に反映させ、お客様に提供していく考えです。
富士通株式会社 ソフトウェアビジネスグループ 概要
| 開発センター所在地 |
静岡県沼津市宮本140番地 |
| ホームページ |
富士通のミドルウェア ホームページ |
| 概要 |
富士通ソフトウェアグループは基盤ソフトウェアであるミドルウェアを開発している。主な製品はビジネスアプリケーション基盤「Interstage」、運用管理ソフトウェア「Systemwalker」、データベース「Symfoware」である。 |
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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