スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
SSCGとは
「スペクトラム拡散クロックジェネレータ」 = Spread Spectrum Clock Generator
電子機器内のクロックが単一の周波数を発生すると、その周波数およびその高調波での輻射が大きくなります。
SSCGは、ASICやマイコンのクロック周波数をわずかに変動させて発振させる(=周波数変調)ことによって、EMI(注)のピークを低く抑える働きをするデバイスです。

注)EMI:Electro Magnetic Interference/電磁妨害(放射ノイズ)
スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
特長
- 大きなEMI低減効果
- ローコスト/小型化
- 評価工数削減
大きなEMI低減効果
SSCGは、周波数変調によって不要輻射のピークを大幅に低減します。
その効果はクロックの発振周波数(基本波)だけでなく、その高調波のピークも抑圧できます。


この図は特性例を示しています。
お客様がご使用になる際の条件によっては必ずしもこの低減効果を満たすとは限りませんのでご注意ください。
ローコスト/小型化
SSCGを使用すると不要輻射を大幅に減少できるため、他のEMI対策部品であるバイパスコンデンサ、チョークコイル、フェライトビーズおよびシールド部品などを削減することができ、トータルコストを下げることが期待できます。
部品点数が少なくなるため、実装面積の縮小にも貢献します。

評価工数削減
通常、EMI対策としては電磁放射シミュレーションやシステムでの評価・解析を行い、必要な個所にEMI対策部品を挿入・追加して、再度評価・解析を繰り返しますが、SSCGは不要輻射を抑制することが可能なため、開発初期段階から搭載を前提として設計を進めて頂くことで、評価・解析工数、またEMI調査費用を削減することが期待できます。

スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
技術
- デジタル制御による周波数変調技術
- 変調周期の複合化技術
富士通SSCGは、これらの独自技術を用いております。
デジタル制御による周波数変調技術
富士通のSSCGは、電流D/Aコンバータを用いたデジタル制御による周波数変調を採用しております。
この技術により、多くの製品で採用されている電圧加算器によるアナログ制御による周波数変調で、変調周期波形が理想的にならず、なまりや歪みを生じてしまい、その結果、スペクトラム波形にピークが生じるという問題を解決しました。
理想的な変調周期波形を実現した結果、高いEMI低減効果をあげることができました。
富士通新方式

従来のアナログ変調技術

従来例ではアナログ制御による変調のために変調波形になまりや歪みが生じます。
上図では、スペクトラム波形に3dBほどのピークが生じているのがわかります。
単一の変調周期を用いているため、どうしても変調周期間隔でピークが発生します。
変調周期の複合化技術
変調周期を複合化したことでピークを分散させ、均一なスペクトラム波形を実現
新方式:変調同期の複合

従来方式:単一同期による変調

スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
ロードマップ
現在の1入力1出力タイプの製品だけでなく、1入力多出力タイプの製品を今後取り揃える予定です。
SSCG 製品ロードマップ

- 全ラインナップ
- MB88150Aシリーズ
- MB88155シリーズ
- MB88156シリーズ
- MB88161/162シリーズ
- MB88181シリーズ
- MB88163シリーズ
- MB88R157
スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
開発環境
- PDF 簡易評価ボード一覧
単体評価ボードラインナップ
各製品用の評価ボードを準備しておりますので、お手軽に評価いただくことができます。
MB88151AEB01-xxx 概要図

ボード回路図

端子説明
| 端子名 | 説明 |
| SEL0/1, ENS | ジャンパによりVcc/GNDに設定可能 |
| X1 | 水晶発振子接続端子 |
| C1/C2 | 発振安定容量接続端子 |
| CN1 | 電源供給端子 VDD:3.3V VSS:GND |
| CKOUT | CKOUT出力端子 |
スペクトラム拡散クロックジェネレータ:SSCG
用語解説
- センタースプレッド/ダウンスプレッド
- サイクル - サイクル ジッタ
センタースプレッド/ダウンスプレッド
いずれも、スプレッド(変調)の種類を表します。
- センタースプレッド
センタースプレッドは、拡散していない元の周波数を中心としてスペクトラムを拡散(クロック変調)させます。
例えば、SSCGの後段のASICやマイコンの保証周波数に対し、使用周波数がマージンがある場合に最適です。
センタースプレッド±1.5%の例

- ダウンスプレッド
ダウンスプレッドは、拡散していない元の周波数を基準として、それ以下でスペクトラムを拡散(クロック変調)させます。
例えば、SSCGの後段にあたるASICやマイコンの保証周波数以下で使用する場合に最適です。
ダウンスプレッド‐3.0%の例

サイクル - サイクル ジッタ
サイクル-サイクル ジッタは、あるサイクルとその直後(または直前)のサイクルとの周期の差を示しています。

