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「グリーン物流」の構築に向けた、北九州市様 環境物流モデル検討調査(1)

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株式会社富士通総研では、かねてより官庁の「グリーン物流」に関する研究会の運営などの政策支援や、企業・業界団体に対して調査やコンサルティングをおこなってきました。今回は、北九州市様の委託により実施した調査を例として、環境負荷の少ない物流モデルを構築するための調査についての必要性や、調査の方向性などをご紹介します。

「グリーン物流」の必要性

2005年2月の京都議定書の発効にともない、日本では2008年~2012年に温室効果ガスを1990年比で6%削減することが目標として定められています。そのため、さまざまな部門において環境負荷低減の取り組みが求められています。

運輸部門においても、環境負荷の少ない「グリーン物流」に対する取り組みが求められており、2006年からの「改正省エネ法」の施行により、物流事業者や荷主企業は「グリーン物流」をおこなうことが義務化されました。これにより、一定以上の輸送量を持つ企業は、環境に配慮した運び方をしなければならず、年一回の報告と今後の計画の提出、輸送におけるエネルギー量の削減が義務付けられています。

そのため各企業は、複数のトラックで輸配送していたものを1台のトラックにまとめて輸配送する「共同輸配送」や、長距離輸送の輸送手段をトラックから鉄道や船舶に転換することで環境負荷を小さくする「モーダルシフト」をおこなうなど、さまざまな取り組みが検討、実施されています。

こうしたなか、2007年度に、港湾や貨物鉄道駅などの豊富な物流基盤を有する北九州市様より、「グリーン物流」を切り口とした調査を受託し実施しました。この調査では、北九州市の物流基盤を見直し、優位性を把握することで、環境負荷の少ない物流モデルを構築し、市の今後の物流振興策に活かす、というものです。

北九州市の地理における特徴と調査の方向性

本州と九州の結節点に位置する北九州市は、国内メーカーの製造拠点が多く存在する東アジアに近い場所に立地しています。物流面では、次のような多様な物流基盤を有するという特徴があります。

  • 陸 : 貨物鉄道
  • 海 : 門司港やひびきコンテナターミナルなどを有する北九州港
  • 空 : 24時間滑走可能な北九州空港

上記のような輸送モードをマルチに有し、それぞれが隣接しているため、災害時や企業の取引条件の変化など、さまざまな環境の変化に柔軟に対応ができます。さらに、貨物鉄道駅や港湾があるため、環境負荷の少ない鉄道や船舶による物流モデルの構築が可能な都市です。

そこで、この調査では他都市物流基盤と比較することで、北九州市の優位な点を見直すこととしました。そして、北九州市の立地や物流基盤が生かされる業種や企業をモデル策定のために絞り込み、物流基盤の活用を促すとともに、その際の課題について把握をおこなうことにしました。

さらに、荷主企業が新たな物流拠点や物流モデルを検討する際の条件となる、リードタイムや物流コスト面について、多くの企業は他の国内拠点と比較し、揚げ地などの最適な場所やルートを選定することから、この調査でも荷主企業の視点に立ち、関東(東京港・横浜港・東京国際空港)や関西(大阪港・神戸港・関西国際空港)など、他の物流拠点との比較をおこないながら優位性を明らかにしました。

[2008年9月1日 公開]

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