- これからの自治体に求められるコスト削減策とは。
「パッケージ」「共同利用」「クラウド」で、まちづくりのための行政経営を強力にサポート。
自治体を取り巻く財政状況は数年来大変厳しい環境下に置かれ、2009年度の地方税収は前年比9.1パーセント(約3.5兆円)減と発表されています。これは1989年以降で最大の減収であり、自治体においてはさらなる行財政改革が待ったなしの状況を迎えています。
職員削減が進められる中、コスト削減と業務改革を両輪で推進するとともに、複雑多様化する住民ニーズや法制度改正への対応、パンデミックリスクの対策など、“安全・安心で活力ある地域社会”をいかに実現していけばいいのか。
今回は自治体を支えるICTにフォーカスし、コスト削減を達成するための「3つのポイント」をご紹介します。
自治体の基幹系システムは、条例や慣例、定期的な法改正への対応など、40年以上にわたる運用・保守の歴史があります。その過程で独自の工夫を積み重ねた結果、自治体ごとに個別性が高まり、利便性は高いもののコスト削減を円滑に推進できない要因となっています。そのため、行財政改革の一環として、個別開発型のシステム構築からパッケージ・システムを活用した業務標準化に取り組む自治体が増えています。この傾向は、県や政令指定都市・中核市・特別区などの大規模自治体においても顕著であり、「コスト削減」「業務改革・改善」を目的とした基幹業務パッケージの適用が主流となりつつあります。(図1)
また、仮想化技術の浸透により、サーバやネットワークなどICTインフラの統合も活発化しています。庁内ICT全体のコスト最適化に向けて、業務システムとICTインフラ双方への対応が自治体に求められています。

自治体が今後、コスト削減と住民サービスの質の維持・向上をより高い次元で両立していくためには、自治体個々の枠にとらわれない、県域・圏域エリア(広域自治体)レベルの取り組みが不可欠です。
具体的には、複数の自治体がICTインフラや業務システムを共同購入・共同利用することで、ICT投資を抑制します。システム共同利用の利点は、ICTコストにとどまりません。複数の自治体で各々運用してきた業務を一つのセンターに集約することで、システム運用要員をはじめ、業務運用要員の集約化が可能となります。つまり、共同利用型のシステムはコスト削減のみならず、職員定数の適正化や業務改革・改善にもつながります。
千葉県様の事例では、県および42市町村が共同利用するSaaS/クラウド型の電子調達システムを構築し、5年間でシステム経費の約50パーセント削減を見込んでいます。さらに入札参加資格申請窓口の一本化により、各自治体の業務改革や利用者である県内事業者の利便性向上など、さまざまな効果を見込んでいます。(図2)

コスト削減への取り組みと並行して、パンデミックリスクに代表される新たな社会リスクへの対応が求められています。たとえば厚生労働省では、新型インフルエンザへの対応として、全国自治体に散在する約500ヵ所の保健所から省内の対策本部へリアルタイムで罹患情報を収集するSaaS/クラウド型のシステムを構築しました。これは迅速にシステム整備が可能なクラウドメリットを生かし、短期間(1ヵ月)の全国展開を実現しています。(図3)
続発する社会リスクへの対応は、従来の自治体個々の取り組みを越えて、国・都道府県・市町村を一気通貫するシステムの仕組みが必要であり、同様の取り組みが増えると想定しています。
安心・安全な地域社会の実現に向けて、富士通ではさまざまなクラウドソリューションをラインナップ。ハイビジョンカメラとクラウドを活用し、専門技術者が橋保全状況の遠隔点検を行う「橋梁点検支援システム(仮称)」や、携帯電話とクラウドでメタボ対策などの健康増進をサポートする「がんばれ!元気くん」などを提供しています。
また、富士通は個々の自治体システム最適化をはじめ、県域・圏域・エリアまでも含めたコスト削減を実現する自治体向けのICTソリューションを用意しています。市町村や都道府県に加え、住基ネットやLGWAN(総合行政ネットワーク)といった国での実績も豊富であり、シェアは約4割にのぼります。こうしたノウハウをもとに、富士通は自治体をトータルで支援し、地域経営の改善と住民サービス向上に貢献していきます。

[2011年2月4日 公開]
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