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現場最適から、全体最適へ。“見える化”から始める「物流起点」の経営革新。

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コスト削減 流通業

成果を上げるコスト削減。ターゲットは、ロジスティクスのプロセス改革。

厳しい経済環境の中、業務コストの削減は、あらゆる業種において経営のメインテーマとなっています。
効率化への取り組みは、企画から製造、営業、販売に至るすべての部門で進める必要がありますが、特に重要なのが「ロジスティクス」の業務改革です。
ロジスティクスは、原材料の調達、在庫の保管、商品の荷揃え、顧客への配送など、サプライチェーン全体に関わるだけに、コスト削減と同時に企業価値の向上を果たしていかなければなりません。
業務のボトルネック解消はもとより、環境負荷低減や安心・安全といった時代の要請に応えるロジスティクスへと成長させていくための「3つのポイント」をご紹介します。

【ポイント1】 よりスピーディーな“見える化”を。

全業種における物流コストの構成比を見てみると、約58パーセントを輸送費、約16パーセントを保管費が占めており(注1)、2項目だけで70パーセント以上に達しています。このデータから読み取れるように、物流コスト削減は輸配送の効率化や倉庫、物流センターの業務改革から取り組むのが効果的です。しかしながら、こうした分野のコストカットを安易に行えば顧客満足度の低下を招く恐れがあります。ましてこれからは、環境負荷の低減や安心・安全の強化など、ロジスティクスにおいても企業の社会的な責任が問われる時代です。コストは削減しつつも、高いサービスレベルを保ち続けなければ、企業価値を守り抜くことはできません。

そこで求められるのが、自社の “強み”と“ボトルネック”を浮き彫りにする現場業務の“見える化”です。アウトソーシングされることが多い物流業務では、生の現場情報が経営層まで正確にレポートされないケースもままあります。それだけに、経営層のリーダーシップのもとで “見える化”を推進し、コスト削減が自社の強みを消してしまわないような戦略を展開しなければなりません。

また“見える化”実現の際に、忘れてはならない視点があります。それは、これまで以上に迅速かつ正確な経営判断が行える仕組みをつくることです。激化する企業競争の中では、月ごとの物流情報から経営判断するのではなく、日次でスピーディーに情報を把握し、タイムリーで確実な意思決定を行っていくことが不可欠です。また、物流情報から吸い上げた顧客ニーズをスピーディーに企画部門や営業部門にフィードバックして売上向上につなげることも競合他社と差別化していく大切なポイントとなります。このような物流コスト削減と顧客サービス向上をスムーズに実現していくために、「よりスピーディーな “見える化”」が必要なのです。

(注1):2009年度物流コスト調査報告書 「物流コストの構成比の推移」より (社団法人 日本ロジスティクスシステム協会)

【ポイント2】 コスト削減の鍵は、“全体最適化”。

物流コスト削減と企業価値向上を両立するための“見える化”とそれに基づく課題解決は、どのようなアプローチで進めていけばいいのでしょうか。

輸配送車両、物流センターや倉庫、さらに物流管理部門など、それぞれの現場で明らかにした業務課題に対しては、PDCAサイクルを回して対策をとっていきます。対策のカギは、常に“全体最適”を考えること。たとえば、配送コストの削減を図るために車両数を減らすという“部分最適”の視点で対策をとれば、遅配などの輸送品質の低下を招く危険性があります。このように、コストを削った反動が他の部分に表れたのでは元も子もありません。ロジスティクスという業務フロー全体の中で、現場業務を俯瞰し、全社改革を推進していく・・・。そんな“全体最適”の視点で、業務革新に成功した企業の事例を2つご紹介します。

事例 1 在庫の全社最適化で、物流コストを削減。

在庫の誤発注が物流コストを押し上げていることに気づいたある卸売企業では、在庫数が一定数以下になると自動的に行っていた発注を、需要予測に基づいた補充変動型の発注に切り替えるために新システムを導入しました。その結果、誤発注を約80パーセントも改善し、無駄な在庫をなくすことに成功。在庫の適正化をきっかけに、発注精度の向上と、経験とカンに基づく高度な発注ノウハウの継承を可能にし、新たな価値を創出しています。

事例 2 システムの集中化により、維持・管理コストを低減。

ある製造業の企業では、全国5ヵ所の拠点に分散していた物流システムを、1ヵ所のセンターに集約して維持費や保守費を削減するとともに、アウトソーシング先の物流企業を含めた情報共有を実現。情報の一元管理により、物流委託企業にKPI(重要業績評価指標)を設定することでコスト削減とサービスレベルの向上を両立し、さらなる顧客満足度アップにつなげています。

事例 3 日々の収支の“見える化”で、グループ企業全体の経営を改善。

ある物流業の企業では、グループ企業個別に実施していた経営収支管理を再構築し、グループ企業全体の日々の収支管理を実現。経営判断をスピードアップしました。

また物流拠点のミドルマネージャーに数値管理を意識させることにより、高い経営意識を育成。人材育成を推進してグループ経営の強化を図っています。

【ポイント3】 現場改善とトップのロジスティクス戦略を融合、具体化。

物流コスト削減と将来を見据えた顧客サービスレベルの向上のために、富士通は“現場業務の改善”と“経営視点の業務改革”の両面からお客様をサポートします。

まず、コンサルティングおよびエンジニアリングサービスによって、トップのロジスティクス戦略の具体化と現場業務プロセスの課題解決を推進。お客様のあるべき物流モデルの構築を通じて、“見える化”と日々改善のPDCAサイクルの定着を図ります。

次に、ICTによるさまざまなロジスティクスシステムソリューションを活用して、お客様のビジネスモデルに最適なご提案を行い、業務改革・改善を後押ししていきます。

たとえば、社会変化とともに求められるようになった“安心・安全の強化” “環境負荷の低減”“業務ノウハウの継承”などの経営課題には、経済的かつ安全なエコドライブを支援する車載ステーション“デジタルタコグラフ”に代表される製品や、荷物の検品や位置確認に役立つICタグとハンディターミナルを利用した“RFID ソリューション”、多彩なハードウェア、25種類にものぼるパッケージ、SI技術で対応。さらには物流センターの設計からコンベアなどのマテハン(注2)設備の納入まで400名のロジスティクス専任部隊で“全体最適”を進めていきます。

(注2):マテリアル ハンドリングの略称。フォークリフトやパレット、コンベヤなど物流業務を効率化するために用いられる作業機器を「マテハン機器」「マテハン設備」と呼ぶ。

[2010年12月17日 公開]

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