- 新世代ERPの中核、「XML大福帳」を商品化
情報統合基盤「XML大福帳」は、統合ジャーナルDBの考え方をベースにSOAの技術とXMLの技術を用い、企画開発しました。実装にあたっては、超高速XML検索技術やオンメモリ処理、データ圧縮技術など、先進技術を搭載し、実用レベルでの高速性を確保。あわせてXBRL GLをベースにしたXML標準タグテンプレートを実装しています。
情報系システムでは、現場からの新たな情報公開の要望に対し、その都度システムの改修が必要で、迅速に対応できないという大きな課題がありました。かつての情報系システムは複数の業務システムから必要なデータを取り出しており、営業部門等から新たな条件で情報の要求があるたびにアプリケーションやインターフェースの改修をおこなっていました。また、その際に各業務システムの改修箇所の調査や、各業務システム間のインターフェースの調整作業等が煩雑で、提供までに多くの時間がかかっていました。
これらの課題を解決するためにおこなった対策のポイントは以下の3点です。
この3つの対策によって、システム改修の開発工数・期間削減やテストバリエーションの削減が可能となりました。さらに、現場へのタイムリーな情報提供により、お客様対応もスピードアップしています。
具体的には、インターフェースの標準化による調整・影響調査期間が2ヵ月から2週間に短縮されました。また営業部門へは、受注売上実績を日次からリアルタイムへ、注残売上予定は週次から日次へといったタイムリーな情報提供が可能となりました。

このような課題は多くのお客様でも抱えている共通の課題と考え、富士通では、情報統合基盤「XML大福帳」の開発に着手しました。「XML大福帳」は、前述の統合ジャーナルDBの考え方をベースにSOAの技術とXML(注1)の技術を用い、よりフレキシブルな情報統合基盤製品として企画開発しました。開発にあたっては、ミドルウェアの開発部門と経営情報開発ノウハウの豊富なGLOVIA開発部門及び社内IT部門が一緒にプロジェクトを組み、性能を重視した最新技術と利用シーンを想定した業務的視点をあわせもった商品です。
「XML大福帳」の商品化にあたっての大きなポイントは、処理性能の問題です。「XML大福帳」には企業活動の全データが記録されるとともに、各業務システムのデータをXMLの標準タグ形式に変換する必要があり、データ量は膨大なものになります。
高い処理能力を実現しなければ、企業の全ての活動記録を取り込み、活用するといっても絵に描いた餅になってしまいます。「XML大福帳」の実装では、超高速XML検索技術やオンメモリ処理、データ圧縮技術等、先進技術を搭載することで、膨大なデータの蓄積や検索等、実用レベルでの高速性を確保しました。
データベースにおける全項目と全文を高速に順次検索する、富士通独自の高速検索技術を活用することで、データ項目のインデックス設計等の事前定義を設定する必要がなく、データの高速な検索を可能としています。
「XML大福帳」に集める情報は、履歴情報として追記型で蓄積する方式を採用しており、内部統制の正当性も担保できます。ビジネスプロセスマネジメント(BPM)と組み合わせて現場のプロセスの見える化にも活用できます。

XML標準タグはXBRL GL(注2)をベースに展開し、タグを拡張していきます。各業務システムの項目をXBRL GLとマッピングし、不足項目を拡張タグとして定義していきます。
今回の試行では、「XML大福帳」に蓄積するデータの洗い出しとして、会計の仕訳のもととなる源泉データ(注3)から確認し、次に会計先行データの確認をおこないました。そして、各明細の共通性を洗い出し、業務単位にインターフェースを整理し統一しました。
富士通は、社内実践を通して、XBRL GLとマッピングして不足項目を拡張タグで定義していくことで、開発テンプレートのバリエーション強化をはかっています。

[2009年11月2日 公開]
富士通はお客様に何をご提供できるのか。富士通がお客様とともに目指す未来について、代表取締役社長 山本 正已からのメッセージです。
東日本大震災発生の直後からの富士通の取り組みをドキュメントでご紹介します。