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【第五回】碓井誠氏 / コンビニ躍進の礎を築いた“実務型”経営改革(後編)

何ができるかをとことんまで考え、ICT活用を“極める”

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今後、ビジネス拡大を促し企業変革を実現するには、企業トップがICTの価値と可能性をしっかり理解することが大切である。社会環境が大きく変化するなか、経営者はどのようにICTと向き合うべきなのだろうか。

景気低迷、少子高齢化の国内にもビジネスチャンスはある

国内の経済全般を見ると、少子高齢化やデフレの長期化など中長期的にも消費の低迷が予測されます。特に小売・流通系企業は、現状をどのようにとらえ、どのような対策を取る必要があるでしょうか。

顔写真:株式会社オピニオン 代表取締役 碓井誠氏

海外に行って感じるのは、日本の停滞が目立つということです。海外の小売・流通系企業は新しいことに果敢にチャレンジしています。一例を挙げると、中国のウォルマートにはオーガニックの野菜コーナーができています。日本のスーパーにももちろんそういうコーナーはありますが、ディスカウントのウォルマートがやっているということに加え、中国にもそういう需要が生まれていることを知り、驚きました。

アメリカの流通業界も変化しています。様々な顧客セグメントへのサービス対応が進んでおり、新しいサービスも広がっています。一例として、これまでドラックストアとして物販メインであったCVSという会社が全米2位に業績を伸ばし、業界の勢力図を塗り替えています。CVSはドラッグストアとしての物販と、予防注射や調剤によるヘルスケアサービスを組み合わせた店づくりをしています。ドラッグストアが病院のような役割も担うことで、売上を伸ばしているのです。

これからはショッピングの楽しさや消費者の選択肢を広げる工夫をし、もっとお金を使ってもらえる環境を整えることが重要でしょう。

日本の場合、少子高齢化が加速しています。消費構造もこれまでは違った形になることが予想されますね。

日本は高齢化という部分に対して、大きな可能性があると思います。新しい取り組みを始めた企業として注目しているのが居酒屋チェーン「和民」などを運営するワタミグループです。同グループでは高齢者の家庭向けに弁当や惣菜の宅配サービスを展開しています。

ユニークなのは、配送を近隣の住民が行う点です。地域のコミュニティを大切にし、顔見知りが手渡しすることで安否確認も行うのです。少子高齢化が進む中、コミュニティの関係性をどうとらえるかという点では、今後のビジネスを考える上で非常に参考になります。

集客という概念も変えていく必要があるでしょう。これまではデパートやショッピングセンターを作って、テナントや顧客を呼び込むというスタイルでしたが、それよりも人の集まるところに売り場を作るというスタイルのほうが時代のニーズに合っていると思います。

今成功している小売・流通系企業の多くは、お客の近くで営業する小型店や駅ナカや駅ビルに店舗を展開しています。デパートも駅併設が伸びている状況です。駅に医療施設が併設されているところもあります。いちばん便利な所にお店や施設を作るという発想の転換が必要だと思います。そうした意味では御用聞きや、Eコマースの広がりも期待できます。

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