- 【第二回】波頭亮氏
- 「SOLVE」で紐解く経営手法とICT活用法(前編)
- 「SOLVE」で紐解く経営手法とICT活用法(後編)

2000年代以降、重要度を増したのがリーダーシップとビジョン。ビジョンを達成するには、ビジネスユニットごとに優秀なビジネスリーダー的人材を配置することが必要だという。巨大な組織が新たな方向に向かって動き出す秘訣とは。

「SOLVEの時代」で定義する執行力(Execution)とは、戦略的なビジョンを達成するための鍵を示したものです。トップのリーダーシップと明確なビジョンがあっても、それが正しく実行されなければ意味をなしません。これからは一つひとつの戦略課題を実現していくビジネスリーダーの執行力が問われます。こうしたビジネスリーダーには、混沌とした中から有意な情報を選別、自律的に判断し、自ら行動する能力が必要です。組織の中で枢要な役割を担うビジネスリーダーにこの能力が備わっていないと、ビジョンの達成は難しいということです。
そうです。戦略やビジョンの実現は経営者だけでやり切れるものではありません。規模の大きい会社になれば、なおさらです。大規模な会社は、グループも含めると従業員が数千人、数万人単位にのぼり、手掛ける事業も多岐にわたります。大勢の従業員を抱え、多数の事業ドメインがある中、経営者一人だけですべてを取り仕切るのは現実的に不可能です。
会社をミッションごとのビジネスユニットの集合体と捉え、それぞれのユニットの執行力を高めていくのです。逆に言えば、この執行力の大きさがその会社にとって実現可能なビジョンと戦略の限界値を決定するということになります。
先ほど、執行力とは自律的に判断し、自ら行動する能力と申し上げましたが、ユニットごとにこうした能力を備えたビジネスリーダーを配置することが大切です。そのリーダーがいわば“ミニ経営者”のようになって、ユニットをリードするわけです。ユニットのリーダーなら現場をよく知っているし、企業ビジョンをどう具体化していくかという現実のアクションも描きやすいということです。
実際、経営コンサルタントとして多くの企業経営をサポートする中で、戦略的意思決定力に加え、執行力を備えたビジネスリーダー育成の依頼が増えています。先進的な企業は危機感を持ち、これからの混迷の時代を生き抜くため、執行力の強化を最も重要な経営テーマとして認識しています。
次ページ : モバイルデバイスは執行力を発揮する強力な武器
栗本鐵工所様が、富士通とともに取り組んだ、グローバル競争を勝ち抜くための「遠隔保守」についてご紹介します。
NKSJひまわり生命保険株式会社様が、富士通とともに取り組んだ、システム連携基盤を活用し実現した、統合コストの最小化についてご紹介します。