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栗本鐵工所様

栗本鐵工所 with 富士通 「遠隔保守」を武器に、グローバル競争を勝ち抜く。

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グローバル クラウド 製造業

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栗本鐵工所様 外観写真

一段と加速するものづくりのグローバル化。海外での競争に打ち勝っていくうえでは、ライバルを引き離すための戦略が欠かせない。こうした中、鋳鉄管・バルブ・産業機械などの製造を手がける栗本鐵工所様では、設備保守サービスの重要性に着目。主力製品の一つである鍛造プレス機向けのクラウド遠隔保守サービスを、新たに開始した。顧客企業の海外生産を強力に支援することで、グローバル競争を勝ち抜いていく狙いである。

課題と効果 1顧客の生産拠点が続々と海外へ移転 他社にない新サービスの創出で競争優位を確保。 2海外生産拠点における安定操業支援 遠隔監視で、設備故障や障害原因を迅速に究明。 3顧客の情報セキュリティへの配慮 顧客のネットワークに依存しない独自回線で遠隔監視。

導入の背景

円高デメリットを乗り越えるための戦略

株式会社栗本鐵工所 齋藤直史氏の写真
株式会社栗本鐵工所
執行役員
機械事業部長
齋藤直史

「リーマンショックに起因する設備投資の落ち込みと、急激な円高。この2つが、事業の海外展開を本格化させるターニング・ポイントになりました」。こう打ち明けるのは、栗本鐵工所 機械事業部長の齋藤直史氏だ。

明治42年創業の同社は、上下水道用の鋳鉄管・バルブを100年以上にわたって造り続けてきた老舗企業である。現在では各種の産業設備も幅広く製造しており、食品業界や化学業界などさまざまな分野に製品を提供している。特に主力製品の一つである鍛造プレス機は、国内外の自動車メーカーや自動車部品メーカーから高い評価を獲得。強靱さが求められるエンジン内部部品や無段変速機などの生産にフル活用されている。

ところが近年の急激な円高は、同社の鍛造プレス機事業にも大きな壁となって立ちはだかった。
「お客様である自動車メーカーや部品メーカーも、どんどん国内での製造を縮小して海外へと向かわれます。当然当社としても、今後の主戦場を海外に定めざるを得ません。ところがその一方で、ライバルである欧州プレス機メーカーは、ユーロ安を背景に強力な攻勢を仕掛けてきます。こうした状況を打開し、海外での受注を増やしていくためには、何か今までにない武器が必要と痛感しました」と齋藤氏は振り返る。

もともと海外事業そのものの歴史は古く、1980年代にはすでに国内自動車メーカーと歩調を合わせて米国などに進出していた。しかし最近では、アジア諸国や中南米、東欧などの新興国が、自動車生産の新たな担い手となっている。今までと同じ手法では、顧客の厳しい要求にも応えられない。同社ではこうした逆境を跳ね返し、さらなる成長を果たすための戦略を組み立てる必要に迫られていた。

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導入のポイント

ネットワークを介した遠隔保守サービスに着目

株式会社栗本鐵工所 木下裕次氏の写真
株式会社栗本鐵工所
機械事業部 鍛圧機技術部
部長
木下裕次

ここで幸いだったのが、問題を解決するための「芽」が社内で着実に育っていたことだ。

鍛造プレス機は素材の変形抵抗を減少させるために再結晶温度以上の高温に加熱して成形する機械だが、実際の仕組みはもう少し複雑なものである。
「生産性優先、精度優先など、製造するモノによってお客様のニーズは異なりますので、その都度オーダーメイドでカスタマイズしていく部分も多い。また現在では、設備全体の制御もほとんどエレクトロニクス化されています」と同社機械事業部 鍛圧機技術部 部長の木下裕次氏は説明する。

いわば超大型のハイテク機器であり、トラブルシューティングも、まずエレクトロニクス部分から始めないと話にならないのだという。ところが、その一方で、顧客先の海外生産拠点には意外と電気・電子分野に精通した技術者が少なく、故障時の対応などに困るケースが少なくなかった。そこで目を付けたのが、こうした設備トラブルを迅速に解消できる新たな保守サービスだ。

株式会社栗本鐵工所 中谷京治氏の写真
株式会社栗本鐵工所
機械事業部 鍛圧機技術部
電装グループ グループ長(課長)
中谷京治

「実はリーマンショックで受注が冷え込む中、我々が所属する電装グループでも、新たなビジネス商材を開発する取り組みを独自に進めていました。そこでヒントになったのが、海外担当営業の『商談時にはコストとメンテナンスの2点が決め手になる』という一言です。コストは技術を磨くことでカバーできますから、あとはメンテナンス面で何か魅力のあるサービスをご提供できないか検討していたのです」と同社鍛圧機技術部 電装グループ グループ長の中谷京治氏はいう。まさにこうした取り組みが、ピンチをチャンスに変えるカギとなった。

新たな保守サービスを企画するうえで、特に同社が重視したのが「ネットワークを利用した設備情報収集」である。以前は電話やFax、メールなどの手段でトラブル情報を受け付けていたが、具体的な状況が掴みにくく原因究明にも時間がかかっていた。たとえ、ほんの些細なトラブル原因であったとしても、時には大事な情報が上手く伝わらない事や誤って伝わる事もあり、結果として間違った判断をしてしまうケースもあった。
「その点、お客様設備の状態を遠隔地からネットワーク越しにチェックできれば、トラブルの原因を迅速に究明できます。その結果、お客様の生産ラインの稼働率向上や保守費用の削減にも、大きく貢献できます」と木下氏は語る。

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導入から構築まで

セキュリティとグローバル対応、2つの問題をM2Mサービスで解消

株式会社栗本鐵工所 松田勝氏の写真
株式会社栗本鐵工所
住吉工場システムグループ
グループ長
松田勝

もっとも、実際に遠隔保守サービスを実現するうえでは、解決すべき課題もあった。

「それまでにもプレス生産ライン向けの『トータル監視システム』を企画するなど、サービス実現に向けた技術的な下地はすでに社内にありました。しかし、お客様のネットワークに直接接続して遠隔保守を行うとなると、今度はセキュリティ面での懸念が生じます。どうすれば安全・安心なサービスを実現できるのか、この点が大きな課題でした」と話すのは、同社住吉工場システムグループ グループ長 松田勝氏。

これを解決する切り札となったのが、遠隔地から稼働情報を収集する、富士通のネットワーク基盤「FENICS II M2Mサービス」。通信から認証、データベースまでをワンストップで提供するサービスである。

「たまたま社内の開発部門が『富士通フォーラム』を紹介してくれたのですが、そこで講演を聴いてみたところ、このサービスはまさに我々のニーズにピッタリ。思わず講演後の講師を呼び止めて相談を持ちかけました」と中谷氏は話す。

「富士通のサービスは、お客様ネットワークとは別の回線を利用してセキュアな保守サービスがご提供できるうえに、グローバル展開にも対応できます。これなら前述の課題を解決できると考えました」と松田氏は採用のポイントを打ち明けた。

もちろん、単に回線だけの問題なら、通信キャリアなどのサービスを利用するという手もある。しかし、あえてそれを避けたのは、富士通自身がものづくりを手がけるメーカーでもあるからだ。

「メーカーが抱える悩みというものは、同じメーカーでないとなかなか分かってもらえない部分が多いのです。その点で富士通と当社とは、製造を手がける企業として自然に感覚が通じ合えます。これなら安心して任せられるだろうと思いましたね」と松田氏は語る。

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導入の効果と今後の課題

顧客の信頼獲得に成功。プレス機の受注拡大にも大きく貢献

インタビュー風景の写真

富士通のネットワーク基盤を利用したサービスは「クリモト遠隔保守サービス」として、2011年8月より販売を開始。開発着手からサービスインまでの期間がわずか3ヵ月というスピード構築である。

「実はあるお客様の海外進出が決まっていたので、それまでにはどうしてもサービスを間に合わせる必要がありました」と中谷氏はその舞台裏を明かす。

「構築期間が非常に短かったので、富士通がお客様拠点での動作検証なども含めて、導入を支援してくれたのは助かりました。第1弾は国内工場でしたが、その後中国拠点の導入なども支援してもらっています。お客様のグローバル展開を支えるサービスなので、こうしたバックアップ体制があることは非常に重要ですね」と木下氏は話す。

現在では、日本国内、中国に加えて、インド、インドネシア、アメリカ、タイなど、顧客企業の世界中の生産拠点でサービスの導入が進められている。

クリモト遠隔保守サービスが、同社のビジネスにもたらした効果も大きい。

「お客様からも大好評で、こうしたサービスを待ち望んでいたのだというお褒めの言葉を数多くいただいています。中には、『このサービスがあるからクリモトに決めた』というお客様もいらっしゃいます。現在もルーマニアやポーランド、メキシコ、南米など、世界中の生産拠点から引き合いがあり、受注拡大に大きく貢献しています」と齋藤氏は力強く語る。

「富士通が栗本鐵工所様の大規模プロジェクトに参画させてもらうのは今回が初めてですが、ご期待に応えられるソリューションを提供できて営業としてもうれしく感じています。今後もビジネスの成長に寄与できるよう、新たなご提案をどんどん行っていきたいと思います」と富士通 産業ビジネス本部 関西産業統括営業部 組立産業営業部 本田孝司は語る。

とはいえ、これで今回の取り組みが終わったわけではない。同社では今後もサービス内容の改善・強化を引き続き進めていく構えだ。

「設備に聴診器を当てて、悪い部分を迅速に見つけ出すというのが現在の段階。今後はさらに機能を強化し、予防保全などにも役立てられるサービスに育てていきたい」と木下氏。

「まだまだスタートしたばかりのサービスですから、同じものづくり企業の富士通と力を合わせて、より良いサービスに進化させていきたい。それによってグローバル市場での優位性をさらに強固なものにしてきたいですね」と齋藤氏は抱負を語った。

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富士通のネットワークサービス

FENICSⅡ M2Mサービス
富士通のFENICSⅡ M2Mサービスは、遠隔地に点在する管理対象物の情報をセンターに集約し、活用するためのネットワークの実現を総合的にサポート。「モノ」に組み込む通信機器、グローバルなモバイルネットワーク、データを蓄積・抽出するセンター機能をワンストップで提供します。

  • 閉域ネットワーク、プライベートクラウドにより、確かなセキュリティを確保。国際回線はマルチキャリアに対応し、M2Mを組み込んだ機器を利用する国や地域に最適なネットワークを実現します。
  • 農業の作業計画立案や電力・水道メーターの検針支援、物流における配達車両の位置確認や配送状況確認などさまざまなビジネス分野に適用できます。

富士通のネットワークサービス FENICSⅡ M2Mサービスの概念図

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【株式会社栗本鐵工所様 概要】
本社 大阪市西区北堀江1-12-19
代表取締役社長 福井 秀明
創立 1909年2月
資本金 311億円(2011年3月末現在)
従業員数 連結1,971名/単体1,353名(2011年3月末現在)
売上高 949億円(連結)/663億円(単独)(2011年3月期)
事業概要 上下水道用鋳鉄管、バルブなどの社会インフラと、鍛造プレス機・粉砕機・混練機などの産業設備をビジネスの2本柱とする製造業。「モノづくりで未来を創る、クリモト」をコーポレートメッセージとして掲げ、チャレンジ精神・創造力あふれるオンリーワン企業を目指す。
ホームページ 株式会社栗本鐵工所新規ウィンドウが開きます

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[2012年5月8日公開]




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