富士通研究所

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アンテナ(パラボラアンテナ、カーナビ)用HEMT

アンテナのどこに使われているのかな

原理

HEMTは高速・低雑音性に優れたトランジスタです。従来のトランジスタとの違いについて見てみましょう

・HEMT
電子が発生する層と走る層に分かれています。不純物が入っている層で発生した電子は、不純物が入っていない(高純度)層に引き寄せられてから、出口電極(ドレイン)へ向かって移動するので、不純物にぶつかりません。そのため雑音が少なく、電子の移動速度が速いのです。

・従来のトランジスタ
電子を発生させるための層と電子の走る層が同じ材料の中なので、電子が不純物にぶつかり、雑音が発生しやすく、電子の移動速度が遅くなります。

つまり、HEMTが100メートル走だとすると、従来のトランジスタは障害物競走の様なイメージです。

作り方

HEMTには、電子が走るための高純度GaAs層(ガリウムひ素層)が必要です。この層は、電子が通る時にぶつかる『不純物』をできるだけ少なくしたGa(ガリウム)とAs(ひ素)が、規則正しく並んだ精度の高い結晶体です。市販のGaAs基板は不純物がわずかに混ざっているため、市販の基板の上に高純度の層を作成します。

・精度の高い結晶部分(高純度GaAs層)はどのように作るのでしょうか。

1)材料のトリメチルガリウムとアルシンを流し込みます。

2)基板を加熱すると、不要なものは蒸発し、必要なGa(ガリウム)とAs(ひ素)だけが基板の上に付着します。



3)高純度の1層目できあがりです。

4)2層目以降、同じ方法で膜を成長させ、高純度のGaAs層を作ります。



5)同じ方法で、GaAs層の上にAlGaAs層を作ります。その精度の高い結晶の上に電極をつけるとHEMTの完成です。