数学データ モジュラー多項式 (Modular Polynomial)
最終更新日 2006年2月27日
概要
楕円曲線暗号用のパラメーター生成ソフトの製作の過程で得られた数学データモジュラー多項式を一般に公開します。
モジュラー多項式 Φ_p(X,Y) は素数 p に対して1つ定まる、変数X,Y についての多項式であり、近年フェルマー問題の解決で話題になっている整数論(類体論、楕円曲線論)の根源的な概念の一つです。今回、楕円曲線暗号用のパラメーター生成に利用されたように、楕円曲線の性質を利用した数学的対象の研究に利用される他に、モジュラー多項式自体の数学的性質(係数の振るまいなど)の研究も行われています。その意味で重要な多項式と考えられています。例えば p=2 の場合には、モジュラー多項式は
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のように書き表せます。しかし、p が大きくなると、多項式そのものの計算が非常に困難になります。たとえば、素数113に対応する多項式は約1万3千の項を持ち、その大きさはテキスト形式で、18MByteにもなります。当研究所の調査では、データそのものが公開されているのは、13以下の6個の素数に対する多項式のみで、計算実験の報告も53以下の素数に対してしかなされていませんでした。
当研究所では、モジュラー多項式を、113以下のすべての素数30個に対して作成しました。これは世界的にも例を見ないレベルと考えています。これらのデータすべてを公開し、数学研究に有効に活用していただきたいと考えております。
今回無償公開するモジュラー多項式データはテキスト形式のものと数式処理システムRisa/Asir (http://www.math.kobe-u.ac.jp/Asir/asir-ja.html、富士通研究所が開発した数式を扱うシステム)用のバイナリ形式の2種類です。
