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Fujitsu

Japan

エーザイ株式会社 様

クラウド化と他システムとの自動連携で治験薬の入出庫業務を大幅効率化

[2014年7月14日掲載]

日本を代表するグローバル製薬企業として、革新的な創薬と医薬品アクセスの向上を目指すエーザイ株式会社様(以下、エーザイ様)。富士通システムズ・ウエスト(以下、FWEST)は、「FUJITSU ライフサイエンスソリューション tsClinical DDworks21」(以下、tsClinical DDworks21)をASP化するとともに、国際共同治験で使用するIVRS/IWRS(注1)(以下、IWRS)システムと治験薬入出庫データを連携するオプション機能を開発・提供し、モニタリング業務の効率化やデータ品質の向上に貢献しました。

【課題と効果】

導入前の課題   導入後の効果
自社導入型システム運用の負荷とコストを軽減し、治験管理の効率化でグローバルな競争力を高めたい。
ASP化により、運用管理業務が大幅に効率化。CRO(注2)との連携も容易になった。
tsClinical DDworks21とIVRS/IWRSそれぞれで行う情報の手入力を省力化したい。
オプション機能で自動連携し、非効率な入力・チェック作業を解消し、データの品質も向上した。

「2つのスタンダード」を連携し、グローバルな競争力向上を目指す

エーザイ・プロダクトクリエーション・
システムズ ジャパン/
アジアクリニカルリサーチ
創薬ユニット
推進部 係長

青柳 充顕 様

エーザイ・プロダクトクリエーション・
システムズ ジャパン/
アジアクリニカルリサーチ
創薬ユニット
推進部 主任

有賀 正典 様

世界4地域体制で、患者様・ご家族・生活者様のベネフィット最大化を目指すエーザイ様。グローバル競争力を高める治験管理の効率化を目指し、GCP(注3)準拠の国内業界標準「tsClinical DDworks21」とIWRS「Clin-phone®(注4)」の治験薬管理データの自動連携を、2013年1月に実現しました。

「国内のtsClinical DDworks21とグローバルのIWRS、2つのスタンダードをうまくデータ連携し、効率化したいと考えていました。そんな時、FWESTさんからIWRS連携オプション機能の提案をいただき、『したい』を『できる』に変えられる、とプロジェクトを始動しました」。そう振り返るのは、医療機関に対する治験薬の割り付けや交付などを手がける推進部主任の有賀正典様です。プロジェクトはまず、将来の機能拡充を見据え、オンプレミスの「tsClinical DDworks21」をASP化します。「運用管理が楽になりましたし、レベルアップをこまめに受けられるメリットも実感しています」(システム企画部 渡部香織様)。

治験薬登録の二重入力をなくし人的ミス解消でデータ品質も向上

システム企画部
渡部 香織 様

エーザイ・プロダクトクリエーション・
システムズ ファーマシューティカル・
サイエンス&テクノロジー機能ユニット
グローバル・プランニング&
コーディネーション部 東京推進室

山﨑 高志 様

IWRSから届く治験薬の入出庫依頼情報は、従来は、どこへどの治験薬をいくつ配送するのか、膨大で多様なデータを手作業で「tsClinical DDworks21」にも登録していました。

「治験薬を届けるIWRSの番号はランダムな数字で、毎回変わります。画面上で一つずつ確認して入力する作業は、とても煩雑で非効率でした。新しいオプション機能はその処理が自動化され、毎日1時間以上かかった登録が連携番号の入力だけで済むようになりました。作業量を大幅に減らせたのは『何をどう困っているのか』FWESTさんが開発の中で私たちの意を汲み取ってくれたおかげです」(有賀様)。開発を進めていく上ではイギリスのIWRS提供ベンダーとの連携作業ならではの苦労もありました。ミーティングやデータ照合テストは、日英の時差を乗り越えて根気強く重ねました。英語と日本語の言語表記の違いや独自の治験専門用語のマッチングにも苦心しましたが、ベンダーの協力も得て、薬剤別に入庫を分類する仕組みも実現しました。登録画面の見易さなど操作性も向上しましたが、「もう一つ大きな成果があった」と推進部 係長の青柳充顕様は語ります。「人手を介さないので入力ミスがなくなり、データ品質が向上しました。間違った薬を届けるミスは、絶対に許されないもの。これまでのダブル・トリプルのチェックが不要になり、精神的なプレッシャーからも解放されました」。

「究極の目標」の実現に向けて新たな連携オプション機能を期待

エーザイ・プロダクトクリエーション・
システムズ ジャパン/
アジアクリニカルリサーチ
創薬ユニット
推進部 係長

福田 晋一 様

国内でも国際共同治験が増えるなか、グローバル製薬企業のエーザイ様は、さらなる連携オプション機能の充実も検討しています。

「治験機関での残薬・服薬数や治験薬の回収など、治験モニタリングのすべての情報を自動連携するのが、究極の目標です。FWESTさんらしい提案型のサポートはもちろん、近い将来『tsClinicalDDworks21』でも国際共同治験ができるように、と期待しています」(有賀様)。FWESTの正木啓之も「連携の枠組みや仕様をお客様と検討する中で、必要な機能や詳しい業務手順など新たな気づきに至ることも多々あります。それらを活かし、よりお客様に貢献するオプション機能をご提供していきたいと思っています」と抱負を語ります。

患者様のベネフィット向上を第一に掲げるエーザイ様。FWESTはお客様に役立つ価値ある提案を、これからも提供してまいります。

(注1) IVRS/IWRS: Interactive Voice Response System/Interactive
Web Response System、音声自動応答/web登録による治験管理データベースシステム
(注2) CRO: Contract Research Organization、医薬品開発受託機関
(注3) GCP: Good Clinical Practice、日本国内の臨床試験実施基準
(注4) Clinphone®: 国際共同治験に使われる「無作為化および治験薬供給管理システム

システム概要図


 

お客様概要

エーザイ株式会社 様

グローバルに医薬品の研究開発、製造、販売を行う製薬企業。患者様とご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、貢献するhhc(ヒューマン・ヘルスケア)を企業理念として認知症治療薬や抗がん剤などの医療用医薬品に加え、国内では「チョコラBB」シリーズなどの一般用医薬品を販売しています。

名  称 エーザイ株式会社 様
設  立 1941(昭和16)年12月6日
所在地 東京都文京区小石川4-6-10
代表者 代表執行役社長(CEO) 内藤 晴夫
従業員数 4,050人、連結:10,495人
(2013年3月末現在)
事業内容 医薬品、医薬部外品の製造販売。国内コミュニケーション・オフィス65カ所をはじめ、生産拠点・研究所・海外営業拠点など、国内外に事業ネットワークを展開
URL エーザイ株式会社様Webサイト

事例紹介(PDF版)

以下より、PDF版の事例紹介をダウンロードできます。
事例紹介 エーザイ株式会社様 (787 KB)

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