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医療インシデントレポートシステム「SafeProducer」
導入事例

医療業界におけるリスクマネージメント - SafeProducer 導入事例

Safeproducer

「安全文化」の確立を目指したリスクマネージメントの取り組み - 彦根市立病院

リスクマネージメントシステムの導入により、迅速なインシデントの把握・対策の指示を実現

彦根市立病院

彦根市立病院
〒522-8539 滋賀県彦根市八坂町1882番地


安全文化という基本理念のもと、スタッフ全員が積極的にリスクマネージメントに取り組む彦根市立病院。2004年4月に富士通ソフトウェアテクノロジーズのリスクマネージメントシステム「SafeProducer」を導入し、大きな成果を上げているという。彦根市立病院の経営・現場の両側面から、本システム導入のメリットを伺った。


リスクマネージメントの必要性をどのようにお考えでしょうか?

赤松院長: いま医療に対して質が問われていますが、その中でも一番大切な要素は、医療安全だと思っています。患者さんはもちろん病院に病気を治してもらおうと思って来るわけで、医療ミスが起こると、本来治療するべき病院でかえって患者さんに害を与えてしまうことになるわけです。これは患者さんにとって大きな悲しみであり大きな損失になります。一方、我々医療を提供する側にとってもその対応に膨大な時間、労力、費用がかかると同時に、病院の評判を落とすことになります。場合によっては、医療従事者の免許が剥奪されることもあり得ます。医療ミスはなかなかゼロにすることは難しいけれど、何とか少なくしたい。特に大きな事故は無くしたいというのが我々の願いです。また大きなミスにしても、小さなミスにしても、それが起こる状況や背景が必ずあります。それを調査し、対策を考えることがリスクマネージメントの考え方だと思っています。
赤松院長 種田副院長
彦根市立病院 赤松院長 彦根市立病院 種田副院長

リスクマネージメントを実践するためにSafeProducerを導入されましたが、その理由をお聞かせください。

種田副院長: 導入の目的を3つ挙げると、まず迅速に報告例をチェックするため。2つ目は、集積された膨大な報告例を有効に分析するため。そしてもう1いうような、院内だけでなく院外との医療情報の共有化を視野に入れています。もちろん、個人の能力向上という面もありますが、良質な医療が自然に行われるシステム作りというのも目的の一つです。人手をあまりかけない、時間を要さない、情報を共有するといったことは、いまの医療費・経済的な枠内で医療活動を行う上で有効的なやり方だろうと思います。
橋田医師: やはり、インシデントの内容や場面、要因を客観的に評価したいという要望があります。また、病院のシステムをもう少し改善できないだろうかとか、職場の環境をどう改善しようかとか、仕組みや組織そのものの分析ツールとしても期待しています。

SafeProducerを導入して変化したことやメリットはありましたか?

木立看護師: レポートの数が伸びています。導入前と比べて約50%増しになっていると思います。
橋田医師: レポートの件数が多いからといってリスクマネージメント活動が活発だという根拠にはなりませんが、職場により、レポートが多かったり、少なかったりとなると、どうしてレポートの件数が違うのか、それは本当に事例が少ないのか、あるいはその職場の意識が低いのか。そういった見方ができるようになりました。
吉岡看護師: 私たちにとって、情報を集計しやすくなった点につきます。院内全体の中でのインシデントの種類を分析する場合もそうですが、例えば、病棟ごとの集計など、さまざまな角度から分析しやすくなりました。
橋田医師 木立看護師 吉岡看護師
橋田医師
(リスクマネージメント部会 顧問)
木立看護師
(専従リスクマネージャー)
吉岡看護師
(リスクマネージャー)
橋田医師: 私どものシステムは、事故の内容とか場面、あるいはその要因などを厚生労働省のコードをベースに構築しています。そのため、他の医療機関や日本医療機能評価機構のさまざまな集計と自分達の病院を比較できます。これも良い点だと思います。
木立看護師: いままで重要な事例や警鐘的な事例の報告というのは、それぞれの部署のリスクマネージャーや所属の科長などの判断に任せられており、重要な事例でもその方の判断で報告が直ちにきたり、すぐには来なかったりというケースがありました。しかしこのシステムを導入してからは、報告さえあればすぐに確認できますので、早期対応が行えるようになりました。
赤松院長: いままでヒヤリ・ハットのレポートは各部署のリスクマネージャーが管理して、数だけが医療安全室に報告されていました。しかし、いまや私の部屋のパソコンからでも全レポートを閲覧でき、集計も見られるわけです。どんなミスやニアミスが発生し、それはどういう背景で起こったのかということが一目瞭然です。そうすると次の会議まで待って指示を出すのではなく、重要な事例だ思うとその場で指示を出してその場で改善策を講じるということが可能ですし、実際そうした場面もありました。

なぜ、それほどまでに事例収集が必要なのでしょうか?

吉岡看護師: 基本的に小さなミスを見逃してしまうことによって大きなミスが発生すると考えています。これまでの統計を見てもそうですが、何か事が起こった時、そこで気付いていれば大きなミスにはならなかったのにという小さなミスがいくつも重なりあっていると思います。

今後の医療安全のあるべき姿とは?

赤松院長: 安全にはコストがかかります。それは国家の安全にしても交通の安全にしてもそうです。コストをかけずに医療安全を達成、確立しようなど無理な話です。安全のためにどのようなお金、どのような人、どのようなものを投入するのか。そしてそれらをどのような組織で運用するかが重要です。日本は組織すらまだできていない。いわゆる第三者機関というものが無いわけです。ですから、自ら有効にお金をかけるしか医療安全を確立する道はありません。とは言っても、私たちは目の前にあるさまざまな課題を、日常的に一つ一つ解決しながら病院を運営していかねばなりません。そこにエネルギーを注ぎつつ、医療安全に関わる根本的な解決も同時に目指していくということが、病院の運営にとって大切なことだと思います。

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