知創空間
導入事例

e-ラーニング+SNSで学力・友達など入学後の不安を解消
推薦・AO入試合格者を対象に、学力アップを目的とした「入学前教育」を実施する大学は多いが、関東学院大学工学部ではパソコンを利用したe-ラーニングによる「入学前教育」を採用。またe-ラーニングのサポートツールとして同学部ではSNS『知創空間』を導入。(1)学生の履修効果アップ、(2)サポート負荷の軽減、(3)入学前からの学生同士のコミュニティ形成など多くの成果を挙げている。
1. 入学前教育の一貫としてSNSを提供している狙い
| 2008年度より入学前教育の一貫としてSNSを提供されているとのことですが、その狙いはどのようなものでしょうか? |

平松:
当校では、推薦・AO入試合格者を対象とした、英語と数学の入学前教育を2002年度より実施しています。これは、一般入試合格者との入学後の学力レベルの均一化を目的としたものです。実施当初は、紙ベースの教材やDVD教材を利用していましたが、発送等にかかるコストや手間の軽減、履修率のアップを図るために、2007年度より工学部では他に先駆けてe-ラーニングを導入しました。
e-ラーニングに富士通のソリューションを選択した理由は、教材の選択肢が豊富だったことと、サーバ運用から受講者の学習進捗状況の確認まで、すべてをアウトソーシングできる点が大きかったですね。当校のノウハウを取り入れた、独自のe-ラーニングコンテンツを提供できるなど、カスタマイズ対応もポイントでした。
さらに、e-ラーニングの効果と付加価値を上げるために、受講者に限定したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を2008年度から運用しています。「場所や時間帯にとらわれずいつでも学習が行える『ユビキタス』の実現」が、e-ラーニングのメリット。しかし、学習時間に関する聞き取り調査を行ったところ、「23時~深夜1時」という時間帯がもっとも多いことがわかったのです。この時間帯では電話やリアルタイムでのメール・サポートを行うことができず、e-ラーニングのメリットを活かしきることができません。

辻森:
解けない問題が出てきて躓いてしまうと、学習のモチベーションを維持させるうえで、これは大きな障害になる可能性があります。その点SNSならば、書き込まれた疑問や質問を参加者全員で共有できますから、学生同士で主体的に解決することも期待できます。つまり、お互いに教え合ったりアドバイスしたりできる環境をSNSが提供するということです。それぞれのコミュニティには英語や数学の教員も参加していますから、専門的なフォローアップを受けることも可能です。
また重要なのが、SNSの導入による「情報の見える化」ですね。SNS上での質疑応答はすべての参加者が自由に参照できますから、学習におけるFAQとして機能しているんです。実際に、SNSの導入によって、サポート窓口における対応件数が減少しました。電子掲示板などのシステムと比較した場合、SNSの方がより気軽に発言できるのではないかという狙いもあります。
2. (学生に対し)パソコン利用を前提としたが、問題はなかったか?
| パソコンの利用を前提としたシステムであることは、特に問題はありませんでしたか? |
千葉:
当校では、履修登録などをウェブで行うシステムを提供していますし、工学部はパソコンの授業も多いんです。教務課の主導でパソコン操作の説明会なども実施しているのですが、e-ラーニングとSNSはいわばパソコンの入学前教育であるともいえますね。実際に、説明会への参加人数が減少するなど、e-ラーニングを導入してからサポート負担は減少しているようです。
なおパソコンを持っていない学生に関しては、個別の対応で大学のパソコンを一部開放したり、高校や公民館で利用するよう指導しています。推薦・AO入試合格者471名のうち数名ではありますが、どうしてもパソコンを利用できない学生に対しては、紙ベースの教材も提供しています。実は、他の学部でも、パソコン普及率に問題がないようならe-ラーニングとSNSを導入したいという要望は出ています。
3. SNSを選択した理由
| 電子掲示板やメールによるサポートではなく、なぜSNSを選択されたのでしょうか? |
田中:
SNSの導入にはもうひとつ、期待していた効果があります。それが、「友達作りに活用できる」ことなんです。実はこのところ、どの大学でも「友達ができずに孤立してしまう学生」が問題になっています。笑い話ではなく、以前から「大学に入ってから友達ができるかどうか不安です」といった相談も、少なからず寄せられていました。
もちろん、大学側でも「学生支援室」という相談窓口でさまざまな支援を実施していますが、SNSならより気軽にコミュニケーションを通じて不安を解消できます。そのためメッセージ機能やブログ機能などもすべて使えるようにしていますし、学生が趣味のコミュニティを立ち上げるといった使い方も制限していません。
4. 自由な書き込みに対する心配は?
| 自由な書き込みを許可すると、不適切な発言がなされるのでは・・・といった心配はありませんでしたか? |

千葉:
かつて、大学で運営する匿名メーリングリストが「炎上」するという問題があったため、原則として当校のSNSではすべての利用者が実名で登録されています。またe-ラーニングの説明会に合わせてネチケットに関する講習会を開き、その場で実名を公表することへの了承を得るようにしています。実名を使うことで心理的なブレーキが働くのか、我々が危惧していたような問題はほとんどなかったですね。なお現在のところ専業の管理者は置いていませんが、工学部庶務課の職員が協力して監視にあたるだけでなく、NGワードが書き込まれた場合はSNSの管理事業者から連絡が入る仕組みになっています。「知創空間」はシンプルで操作が簡単なため、管理に手間がかからないのもメリットですね。
5. コミュニケーションを盛り上げる施策
| SNSを活用してもらい、コミュニケーションを盛り上げるために、どういった施策を取っていらっしゃいますか? |
宮田:
学科やe-ラーニングの教科に合わせてコミュニティを細分化し、なるべく発言しやすくすることに加え、最初から関連するいくつかのコミュニティへ参加した状態となっています。運用開始当初は職員が率先して自己紹介を行ったり、「いま大学でこういうイベントをやっています」などの書き込みを行っていましたが、その後はSNSの利用に慣れている学生が中心となって自主的に盛り上げてくれたこともあり、大学側からの積極的な誘導は必要ないと考えています。
技術的な面では、e-ラーニングとSNSが同じ富士通グループのソリューションであるため、IDとパスワードの共有が可能で、専用のポータル画面から同じIDでログオンできる「手軽さ」がポイントだったのではないでしょうか。また携帯電話からのアクセスにも対応していますから、ちょっとした空き時間でもSNSを活用できますし。
6. SNS導入の効果
| SNSの導入により、この1年間でどういった成果があったとお考えですか? |

平松:
e-ラーニングによる学習とSNSによるコミュニケーションをセットで提供したことが、相乗効果となったことは間違いありません。入学前に大学側や学生間でのコミュニケーションを図り、学習へのモチベーション維持や不安を解消するうえで、大きな効果を上げたと考えています。
実際に、入学前教育におけるサポート件数も33パーセント程度減少していますし、e-ラーニング履修達成率が3ポイント以上アップするといった成果も確認されています。
SNSへの学生の関心も高く、学習だけでなく、ゲームや音楽など趣味の分野で自らコミュニティを立ち上げるなど、利用の幅は広がっています。それは、「SNSの利用を入学後も継続して使いたい」という学生からの要望からも見て取ることができます。
大学でのSNSの運営は、先にも述べたような学生のネットリテラシーの問題や“荒れる”ことを心配する向きもありますが、シンプルかつ使いやすいシステムと、信頼できるサポート体制がとられている「知創空間」のようなサービスを活用することで問題は解決できます。
今後は、e-ラーニング受講対象ではない、一般入試組への対応をどうするかというのが課題。e-ラーニングとは切り離してコミュニティのみを目的としたSNSの利用となりますが、入学後の友達作りや学生生活への不安を取り除く効果が実証されているSNSですので、一般入試組にも開放するよう前向きに検討中です。
関東学院大学様 プロフィール

1884年に横浜バプテスト神学校として創立。神奈川県内の3か所にキャンパスを有し、工学部や法学部、経済学部など合わせて約1万2000人の学生を数える。工学部では2002年度から入学前教育を実施し、2007年度からはe-ラーニングを採用している。
関連リンク
- SNS「知創空間」
関東学院工学部様が利用しているSNSソフトは、当社の「知創空間」です。
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本ページは、導入事例パンフレット(お客様へのインタビュー形式)をWeb化したものです。
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