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Fsolではお客様が必要とする時に必要な価値を提供できるソリューションを目指し、製品のSaaS化に取り組んでいます。その一環としてこの1、2月に実際に米国に赴き、米国でのSaaSビジネスの現状を調査してまいりました。本レポートでは、その模様についてご報告いたします。 |

「Tour de Force」会場風景
2008年1月17日、米国サンフランシスコでセールスフォース・ドットコムの開発者向けイベント「Tour de Force」が開催されました。1,000人以上の開発者を集め、登録制にも関わらず立ち見が出る大盛況。現地で参加していた筆者もその熱気に圧倒されました。このイベントは開発者を同社プラットフォームへと誘う熱いメッセージに溢れていました。これは、2007年7月に発表された「PaaS ( Platform-as-a-Service ) 」を受けてのものです。「PaaS」とは、CRMのような特定の業務アプリケーションをオンデマンドで提供する「SaaS」の基盤を汎用化し、あらゆるアプリケーションを載せられるSaaSプラットフォームを開放してさまざまな企業にアプリケーションを提供してもらおうというコンセプトです。
実はこうしたプラットフォーム戦略を推し進めているのはセールスフォース・ドットコムだけではありません。この4月に「Google App Engine」を発表したグーグル、「Amazon EC2」を提供するアマゾン・ドットコムをはじめ、Web上で普遍的に使われる基盤としての地位を築こうと多くの企業が躍起になっています。インフラの提供から単なるAPIの公開までその内容にはかなりの幅がありますが、将来あらゆるコンピュータ資源がWebの向こう側に置かれ、それがどこにあるか、どのように構成されているかを気にすることなく利用できるようになるというビジョンで、その中で普遍的な地位を築かなくては生き残れないという危機感は多くの先進企業が共通して持っているようです。

「Tour de Force」会場風景
このような流れの中で、Fsolもまた未来を見据えた取り組みを始めています。Fsolの強みは『WebSERVE』をはじめとする豊富なソリューション群を持っていることで、これらをASP型でご提供するAplSERVEは既に10年にわたる歴史があります。私たちはこれをSaaS型ソリューションに進化させようとしています。FsolのSaaSは、Webプラットフォーム時代に相応しい姿をしていなければならないと考えています。提供される業務サービスはWeb上の資源の一つになり、必要な時に自由な形態で利用できるようになるはずです。Fsolの業務サービスを、お客様のシステムやWeb上に存在するさまざまなサービスと自由に組み合わせ、従来のASPでは考えられなかった新たな付加価値を生み出すことができる、そのような姿を思い描いています。
話を各社のプラットフォーム戦略に戻しましょう。実際のところ、Webプラットフォーム時代はどこまできているのでしょうか。セールスフォース・ドットコムはパートナー企業に極めて安価に作業場所を提供し、多くの企業を一箇所に集めて同社プラットフォーム向け開発を盛り上げようという試みを行なっています。筆者は実際にここを見て来ました。大勢の優秀な開発者が日夜熱い議論を戦わせている、そんな光景を頭に描いていたのですが、実際見てみるとほとんどのパーティションは空。ショックです。あの「Tour de Force」の熱気は一体どこへいったのでしょうか?
どうも今はまだ開発者達との間にかなりの温度差があるようです。「Tour de Force」で見た開発者達の期待は本物です。しかし、企業として実際に参入するかは別問題。トップ集団にいるセールスフォース・ドットコムですらまだこの状態です。 プラットフォームでのビジネスが軌道にのるには、今しばらくの時間が必要かもしれません。
ですが、私たちはWebプラットフォーム時代が来ないとは考えません。各社は依然としてプラットフォーム戦略のために多くの投資を行なっており、時代は確実に前に進んでいます。FsolのSaaSへの取り組みもまだ始まったばかりですが、Fsolが時代を前に進める原動力となるつもりで臨み、新しい時代がもたらす価値を一日も早くお客様に体験していただきたいと考えています。
| 千喜良 祐一 | |
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東京工業大学大学院 理工学研究科 博士後期課程修了 2001年Fsol入社。 |
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