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プレスリリース

2009年9月14日
富士通マイクロエレクトロニクス株式会社


マルチモード・マルチバンド対応RFトランシーバLSI製品 新発売

~部品削減による省スペース化と容易な基板設計を実現~

富士通マイクロエレクトロニクス株式会社(注1)は、携帯電話の送受信に必須となる高周波の信号処理を行うRFトランシーバLSIの市場に新規参入を行います。その第一弾として、携帯電話の第2世代向けGSM、GPRS、EDGE 通信方式、第3世代向けUMTS、HSPA通信方式に対応し、3G DigRF(デジ・アールエフ注2)インターフェイスを1チップに搭載した RFトランシーバLSI「MB86L01A」を開発し、本日よりサンプル出荷を開始いたします。
   本製品は、当社の豊富なデジタル回路技術を用いた低雑音化回路を内蔵することで、従来必要となった外付け部品が不要となり、携帯電話に搭載される部品点数が削減でき、携帯電話の薄型・小型化に貢献します。


図1. MB86L01A(7.1mm×5.9mm)

   図1. MB86L01A(7.1mm×5.9mm)

拡大イメージ

現在の携帯電話市場では、国内で購入した携帯電話を海外でも利用できる国際ローミングに対する要望が多く、それぞれの国や地域の多様な通信方式、異なる周波数(マルチモード・マルチバンド)に対応する必要性が急速に高まっています。一方で、携帯電話は、薄型・小型化が進むと同時に、製品化サイクルも短縮化される傾向にあり、携帯電話を開発するメーカー側の負担がますます増加しています。当社は、これら携帯電話開発メーカーの要求に応えるための製品「MB86L01A」を開発し、新たにRFトランシーバLSI市場に参入します。

   本製品「MB86L01A」は、世界の多くの地域で使われている携帯電話の第2世代向け通信方式であるGSM、GPRS、EDGEとその全ての周波数帯に対応し、さらに第3世代向け通信方式であるUMTS、HSPAとその周波数帯10帯域のうち、最大4つの周波数帯を同時に使用することができます。
   本製品は、低雑音化回路をLGA-142ピン(7.1 mm x 5.9 mm)の小型パッケージに内蔵したことで、従来のSAWフィルター(注3)やLNA(注4)の外付けが不要となり、RFブロック部の省スペース化が実現でき、携帯電話の薄型・小型化が可能となります。

   従来のRFトランシーバLSI製品は、アナログ技術による回路構成が中心でしたが、本製品は、多くのデジタル回路技術を導入し、アンテナスイッチやパワーアンプなどの外部部品を制御するデジタル信号対応の出力インターフェイスを備えたことでシステムの簡素化ができます。さらに、本製品に内蔵されているCPUに信号制御内容をプログラムすることで、システム内におけるRF制御方法やフィルタリングなどの調整を簡単に行うことができ、開発や試験、検証などに要するコストが軽減できます。
   本製品は、3G DigRF規格のインターフェイスを搭載しており、同規格に対応したベースバンドLSIと互換性のあるRFトランシーバLSIとなります。
  なお、当社はRFトランシーバLSIの市場参入にあたり、米フリースケール・セミコンダクタ社(注5)よりライセンスを受け、新たに米国アリゾナ州テンピに開発拠点を設けて130名超のスタッフで開発をいたしました。現在は、次世代の通信方式であるハイビットレート対応RFトランシーバLSIの開発も開始しております。
  今後、パワー・マネジメントICなどの他の半導体製品とともに、最先端RFソリューションを提供してまいります。


サンプル出荷時期

MB86L01A 2009年9月14日

販売目標

初年度 月産100万個

本製品の特長

  1. SAWフィルター、LNA不要により、省スペース化が実現
       従来のRFブロック部の回路構成では、RF LSI送信部とパワーアンプの間に雑音出力を低減させるための、外付けSAWフィルターが必要でした。本製品では、独自の送信回路構成により、低雑音出力が可能となり、UMTS通信における送信系SAWフィルターを不要としました。また、UMTS、GSM通信における受信系に関しても、従来、電波の受信感度の劣化を抑えるため、RF LSIの受信入力部に外付けしていたSAWフィルターを独自の受信回路構成により、不要とします。さらに、受信系回路全てにLNAを内蔵いたしました。
       これにより、既存品に比べ、部品点数が最大20個削減できるようになり、RFシステムブロック部の設計が簡素化できるほか、従来のRFブロックに占める面積に対して約10%以上のスペース削減が可能となります。(当社試算による)
  2. 新プログラミング方法により開発負荷を軽減
       本製品にCPUを内蔵したことにより、このCPUで動かすプログラムでさまざまな内部機能を制御することが可能となります。携帯電話のシステム構成により変わる処理手続きやデジタルフィルタのチューニングなども可能となります。本製品では、ハードウエアを変更することなく、プログラム制御で対応することにより、携帯電話システムの開発や検証などに要する時間を従来方式に比べ短縮することが可能となります。
  3. UMTS/HSPAとGSM/GPRS/EDGEのそれぞれの通信方式を1チップにて対応
       本製品は、第2世代のGSM、GPRS、EDGE通信方式の周波数GSM850、EGSM900、DCS1800、PCS1900の4つの帯域と、第3世代のUMTS、HSPA通信方式の帯域幅I、II、III、IV、V、VI、VIII、IX、X、およびXIのうち最大4つの帯域を同時に動作することができます。高速データ通信の下りの通信速度HSDPA(注6)最大14.4Mbpsおよび上りの通信速度HSUPA(注7)最大5.7Mbpsにも対応しています。
  4. 世界標準のDigRFインターフェイスに対応
       本製品はベースバンドLSIとRF LSI間のインターフェイス規格DigRF Ver3.09インターフェイスを搭載したベースバンドと互換性をもつRFトランシーバLSIです。

商標について

  • 記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

添付資料

PDF 製品仕様(82KB)

注釈

(注1) 富士通マイクロエレクトロニクス株式会社:
   代表取締役社長 岡田晴基、本社 東京都新宿区。

(注2) 3G DigRF:
   MIPI Allianceにて規格されているベースバンド-RF間のインターフェイス規格。

(注3) SAWフィルター:
   表面弾性波(Surface Acoustic Wave)という圧電体の表面を伝わる波の特性を用いて雑音を除去する部品。

(注4) LNA:
   Low Noise Amplifierの略で、低雑音増幅回路。受信機初段に適用される雑音指数の小さい増幅器。

(注5) 米フリースケール・セミコンダクタ社:
   CEO リッチ・ベイヤー(Rich Beyer)、本社 USA テキサス州オースチン。

(注6) HSDPA:
   High Speed Downlink Packet Accessの略で、第3世代(3G)携帯電話方式「W-CDMA」のデータ通信の下りを高速化した規格。

(注7) HSUPA:
   High Speed Uplink Packet Accessの略で、第3世代(3G)携帯電話方式「W-CDMA」のデータ通信の上りを高速化した規格。

関連リンク


お客様お問い合わせ先

富士通マイクロエレクトロニクス株式会社
ASSP 事業本部
ワイヤレス・プロダクト事業部 マーケティング部
Tel:045-473-5802
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