
業務用クライアントPCからの情報漏えい対策は、企業にとって悩ましい課題のひとつです。その根本的対策として注目されているシンクライアントも、セキュリティ対策を重視し導入する組織が増え、実用段階になってきました。今回は、クライアント仮想化により高いセキュリティ環境を実現した導入事例をご紹介します。
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A社様の場合 |
地域ナンバーワンを目指すA社様は、先進的な取り組みとして、セキュリティの強化とシステムの全面的な見直しを急がれていました。組織内にセキュリティ脅威が点在している状況をどうすべきかといった課題を根本から解決する必要があったため、従来のセキュリティレベルを格段に向上させる環境を構築する方法として、シンクライアントの導入が検討されました。
セキュリティ強化に対しては、Citrix XenAppを使ったシンクライアントシステムの導入を提案しました。XenAppを使ったシンクライアント環境では、サーバ側でデータを一元管理し、エンドユーザが利用するクライアントPCにはデータが一切残らないため、情報漏えいのリスクを減らすことができます。しかし、データを持ち出す必要がある業務もあるため、職務上権限を持つ人間のみがデータを持ち出す体制としました。そして操作ログやメールのログ、ICカード認証などを加えてセキュリティを強化する構成としました。
サーバの仮想化とは異なり、クライアントの仮想化はエンドユーザーのPC利用環境が大きく変わります。また、それまで利用していたすべてのアプリケーションが動作するとは限りません。そこで、まずはメールとインターネット、Webベースのグループウェア、Microsoft Officeといった利用頻度の高いアプリケーションから運用を始め、仮想化環境で動作させる業務アプリを徐々に増やすという段階的な移行をご提案しました。
クライアントの仮想化がどういったものか体験していただくため、本格的導入前に数台のサーバやクライアントPCによる検証環境を導入してお客様に実際に使っていただき、クライアント仮想化環境のイメージをつかんでいただいてから本格導入に向けた設計を行ないました。
シンクライアント環境では、データを一元管理しているファイルサーバが停止するとすべての業務に影響があるため、ファイルサーバの可用性と信頼性が非常に重要となります。そこで、信頼性と処理能力を重視したストレージを提案しました。
シンクライアントのミニマム環境が導入されたのが2008年春。その後、9月に全社的なシンクライアントシステムの導入を完了し、2008年12月から本格運用が始まりました。導入後から現在まで、特に大きなトラブルもなく、順調に運用されています。
A社様はシンクライアントを導入することで、システムとして情報漏えいが防止できる環境になりました。導入に当たっては操作説明に力を入れたこともあり、比較的順調にシンクライアントシステムに移行できています。利用者が各自データのバックアップを取る必要もなくなりました。また、シンクライアント環境では、クライアントPC1台1台にアプリケーションをインストールしたりパッチをあてる必要がなくなるため、運用・管理の負荷が大幅に削減されました。
A社様は、35拠点、約300台のクライアントPCがあります。従来はクライアントPCが故障すると管理者が出向いて対応していましたが、シンクライアント環境ではクライアントPCがハード的なトラブルを起こしても、端末を交換するだけで対応できるようになりました。クライアントPCの個別環境で発生する問題のサポートも不要になったため、それまで3名で行っていたクライアントPCの管理をシンクライアント導入後は1名で行っています。


「シンクライアント環境の導入は、クライアントPCの利用者の使い勝手に直接インパクトを与えるため、お客様のご理解とご協力が必須です。システム構築にあたっては、様々な製品や技術を駆使する必要があるため、ネットワーク、サーバ、クライアント、XenAppなど、富士通エフサスの各分野の技術者が十数名集結してシステムの全体最適を図りながら設計・構築を進めました。」(株式会社富士通エフサス 東日本本部 ビジネス推進統括部 ソリューション技術部 鈴木 智雄)
「富士通エフサスはXenAppを使ったシンクライアントを導入して実際に日常業務で利用しているため、十数名集まった技術者には共通の見解があり、お客様にも的確な情報を伝えることができます。ちょっとした操作感の違いまでわかっているからこそご提案できることもあると思います。様々な分野のエキスパートが集まり、単にシンクライアント化するのではなく、導入したシステムの使い勝手まで考慮したご提案をしています。」(サービスビジネス本部 インフラソリューション統括部 サーバ・ストレージ部 中越 賢郎)

株式会社富士通エフサス
東日本本部 ビジネス推進統括部
ソリューション技術部
鈴木 智雄(左)
サービスビジネス本部
インフラソリューション統括部
サーバ・ストレージ部
中越 賢郎(右)
クライアントの仮想化によるシンクライアントは、システム全体の見直しとなるからこそ、しっかりとした、インフラの基礎を築くことが重要となります。A社様の事例は、富士通エフサスの総合的な技術力が活かせた典型的な事例です。また、お客様にシンクライアントの導入の難しさをあらかじめご理解いただいた上で設計を進めていけたことも、順調に導入が進められたポイントとなっています。
富士通エフサスでは、自社におけるシンクライアントの業務活用を活かした提案をしています。シンクライアントはこれから本格的導入の時代に入ります。ご検討のお客様は、ぜひ富士通エフサスにご相談ください。
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