導入事例レポート 大阪経済大学 様

日本商業の中心地のひとつである大阪。江戸の官学に対して独自の学問風土を培ってきたその大阪で1932(昭和7)年に設立され、経済・経営系の大学として発展してきた大阪経済大学様。同大学は、5年ほど前に非接触型ICカードによる出席情報収集システムをいち早く導入し、全学生へのポータルサイトを提供するなど、積極的にITを活用した学習環境作りに取り組む先進的な大学でもあります。
その大阪経済大学様が取り組んだのは、1300台以上あるパソコンのWindows Vistaへの移行。そこには、台数が多いだけではない、大学ならではの移行の苦労がありました。
お客様紹介
『人間的実学』という教育理念を先進の教育研究システムで実現する大阪経済大学様
「自由と融和」を重んじながら、建学以来、経済・経営系の大学として発展を遂げてきた大阪経済大学様。経済学部・経営学部・経営情報学部に加え、2002年度には人間科学部を新設し、「人間的実学」を教育の理念に据えた社会・人文科学系の総合大学として新たな発展を遂げつつあります。
同大学は、1995年から教育・研究の情報化と情報インフラ基盤の整備に着手し、現在は情報教育と研究を支援する『教育研究システム』、事務情報を取り扱う『事務システム』、そして図書館情報を扱う『図書システム』という3つの情報処理システムを運用されています。
学生一人ひとりの自主性、自発性を引き出す教育研究プログラムとキャリアサポートシステムを提供。その重要な基盤となっているのが、社会教育システムです。


同大学の社会教育システムは、非接触型ICカードによる出席情報収集システムや、ポータルサイト『KEIDAI Virtual Campus(KVC)』を拠点にした情報提供と学習支援、KVCの携帯電話へのいち早い対応など、他大学に先んじてITシステム活用に取り組まれています。
今回は、教育研究システムのWindows Vista対応について、同大学情報処理センターのセンター長 太田一樹氏、同センター部長 高橋由文氏、同センター教育システム課課長 平田百合氏、同センター教育システム課課長補佐 滋野和重氏にお話を伺いました。
導入までの背景
最新の学習環境を求め、Windows Vistaへの移行をいち早く検討
現在のキャンパスライフにITは欠かせないもの。大阪経済大学様では、全学にコンピュータ設備が完備されており、履修登録から、課題の提出、e-ラーニングを利用した日々の学習、就職活動に至るまで、パソコンを利用して行われます。全学にあるパソコンの数は約1300台。学生の5人に1人が、必ずパソコンが使える台数を備えています。
「昔の“読み書きそろばん”と一緒で、今はパソコンが使えるのが当たり前。最低でもOfficeは使えないと、というのは、経済・経営系の学生に限った話ではないでしょう」と、情報処理センター長の太田氏。
社会に出る前にパソコンが使えるのは当たり前と考える同大学では、学生に最新の学習環境を提供しています。
授業の課題はKVCポータルシステムに掲示され、課題の提出形式は電子データでの提出が過半数超。そのため、課題提出にはコンピュータが必須とのこと。
さらに、「夜中でも学生が自宅から大学のシステムにアクセスし、e-ラーニングや課題の提出ができる」(高橋氏)など、ITを活用した学習環境が充実しているのも同大学の特長です。



このように、先進的で充実した教育システムを持つ同大学は、パソコンを使った学習環境の整備にも強いこだわりをもたれています。「学生が卒業するのは4年先です。大学でパソコンやソフトの使い方をせっかく学んでも、社会人になった頃にそれが古いOSやソフトになっていることがないようにしたい」と高橋氏。
そのため、常に最新の環境を提供することを優先し、学生が使うパソコンのOSについてもWindows Vistaへの移行を発売前から検討されていました。
導入の概要
他大学に先駆けて、全学パソコンをWindows Vistaへ移行
大阪経済大学様がWindows Vistaへの移行を検討し始めたのは、Windows Vista発売前でした。発売後すぐにWindows Vistaへ移行したい考えがあったものの、Windows Vistaの発売は2007年1月。大阪経済大学様では、授業のスタートに合わせて4月にシステムの改変や更新を行っているため、2007年4月の移行は断念。1年待って、2008年4月にWindows Vistaへの移行を果たしました。
教育システムの全面改変に先駆けて、利用者を対象に行ったアンケートを元に要件仕様書を作成した同大学。その中で絶対に外せない条件としてあげられたのが、『24時間365日稼働』と、『Windows Vista』『Office 2007』の導入でした。
スタート当初は、まだまだWindows Vistaが見えてない時期。手探りで進めるしかありません。他大学に大規模導入事例がほとんどなかったのでなかなか踏み切れない部分もありましたが、それでも新しいものを採用する方針は変わりません。入念な事前準備の後、Windows Vistaへの移行が行われました。
100を超えるアプリケーションをWindows Vista上で動作させる
全学パソコンのWindows Vistaへの移行には、一般企業にはない大きな課題がありました。それが、「使用するアプリケーションの多さ」です。
学内には、オープン端末室や実習兼講義室、ゼミ室、マルチメディアラボ/e-スタジオなど、様々な用途の教室があり、その教室ごとに利用するアプリケーションは異なります。また、授業に使うソフトも先生によって様々で、多種多様なシステムをWindows Vista上で動かさなくてはいけません。ソフトの数は、実に100以上。それぞれのWindows Vista対応や動作確認はもちろんのこと、ソフト同士の相性問題もあり、その確認作業は想像を超えるものでした。
情報システム部主導で使用ソフトなどが決められる民間企業とは異なり、“授業優先”で、なおかつ“セキュリティが守られ”、かつWindows Vista上で動作しないといけないという高いハードルがあります。
セットアップもまた、容易ではありませんでした。それぞれの教室ごとに異なるマスターイメージを作り、総数1300台のWindows Vistaを約3ヵ月でセットアップ。大学のシステムは授業のスケジュール上、4月に一斉に切り替える必要があるため、限られた時間でのソフトウェアの動作チェック、セットアップ作業となりました。


導入の効果
チャレンジ精神で今後も最新の学習環境を提供し続ける
2008年にWindows Vistaへの移行を果たした大阪経済大学様。「思ったほどクレームもなく、抵抗なく浸透した感じですね」と、順調に移行を終えられています。
「常に最新OS、最新のシステムを導入してきたため、今回の更新にも抵抗が少なかったのかもしれません。新しいOSが使える満足感もあるのではないでしょうか」と平田氏。このように大きな問題もなくWindows Vistaへの移行を果たせたのは、「入念な準備があったから」と導入までの準備期間を振り返られていました。
「大学にはチャレンジ精神が必要」。Windows Vistaへの移行を果たした同大学は、この8月にExchange Server 2007への移行も実施されました。常に最新システムの導入に取り組み、学生が思う存分学べる環境を提供する大阪経済大学様に、富士通エフサスは今後も最新技術を提案していきます。
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページ の閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
