PUBLIC SERIES No.1
主任研究員 小野達也/主任研究員 田中啓
要旨
行政デジタル化と行政評価 -行政デジタル化は行政サービスの向上と効率化をもたらしているか-
主任研究員 小野 達也
行政デジタル化(公共部門が情報通信技術に基づく各種プラットフォームやアプリケーションを活用すること)は、行政サービスの向上と効率化をもたらすためのものでなければならない。日本の政府・自治体におけるこれまでの行政デジタル化への取組みをこの観点からみると、十分な成果を上げているとは言いがたい。先ごろ策定されたe-Japan戦略IIに沿った電子政府構築計画のもとで、日本の行政デジタル化が本来の成果を将来達成できるか否か、今重要な段階に差し掛かっているといえる。
行政デジタル化が実を結ぶには、行政の内と外からの評価が欠かせない。具体的には、[1]「行政デジタル化」政策の評価、[2]デジタル化に係る施策・事務事業における評価、[3]個々のICTs(情報通信技術)ツールの評価、[4]顧客の観点からの共通尺度によるベンチマーキング、という4種類の評価が必要である。
アメリカのGPRA-10年の評価と日本への含意-
主任研究員 田中啓
アメリカではGPRAの運用によって連邦政府における業績情報が飛躍的に増大し、各機関による業績情報の利用も進んでいる。特に近年は、現政権の方針を反映して予算への業績情報の利用が加速している。しかし、業績情報の信頼性向上、複数の機関が関係する政策分野への適用、業績情報と財務情報の整合など、GPRAは新たな課題にも直面している。アメリカの経験は、日本の評価法の運用にもさまざまな示唆を提供しているが、特にガイドラインを用いた運用方法、評価情報の利用促進、評価制度を基盤とする幅広い運用には参考となる点が少なくない。
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