エネルギー分野の規制改革(第2段階)のあり方
客員研究員 武石 礼司
2007年10月
要旨
日本の新エネルギーの導入量は、諸外国に比べると、特に、電力分野において停滞する傾向が顕著となっており、これはRPS制度に則り設定された導入義務量が少なすぎるために生じている。自由な競争を促進するよう求められている電力産業においては、ガス等の他業界との競争も生じており、RPS義務量を満たす以上の新エネルギーを用いた発電を導入しようとの意欲は存在しない。
一方、電力分野では、今後も天然ガスを主体とするコージェネレーション設備等の分散型電源の導入量が着実に増大する見込みである。新エネルギーを利用した発電である風力、太陽光等も分散型発電設備であるが、これらの設備も含め、高効率で環境メリットも大きい発電設備の導入を促進していく必要がある。ただし、電力会社が保有する既存の送配電システムには、そもそも分散型電源の導入が予定されておらず、電力会社は新エネルギーの利用拡大、買電には消極的である。
地球環境問題への配慮がますます必要とされてきており、新エネルギーが利用可能な場所では、その最大限の利用を図るために、既存のシステムに変更を加え、制度も変えていく必要がある。配電線を有効活用し、分散型電源と負荷を連系させて安定した電源を確保し、売電も行おうとするマイクログリッドシステムの導入促進が、今後大きな役割を果たすことが期待されている。導入促進に向けた制度の整備が必要となっている。
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