アジア企業の対日投資戦略と日本の誘致策
主席研究員 朱 炎
2007年6月
要旨
- 日本は外国からの直接投資(対内投資)を積極的に誘致しているため、近年、各国からの対日投資が大幅に拡大している。しかし実際、対日投資の大部分は欧米諸国の企業による投資であり、アジア企業からの投資はまだ少ない。対日投資をさらに拡大させるためには、アジア企業を積極的に誘致しなければならない。
- アジア諸国・地域の経済発展にともなって、アジア企業もそれぞれの発展パターン、産業構造、そして企業の競争力優位に応じて、グローバル展開し、対外投資を積極的に拡大している。そのなか、アジア企業は、対日投資も展開し、先進諸国企業とやや異なるパターンで進めている。
- アジア企業は対日投資に当たって、投資・不動産、製造業、ビジネス関連サービス、生活関連サービスの業種別、またキャピタルゲイン、市場・技術の獲得、調達の確保などの目的別で、企業買収、現地法人の設立、サービス・調達拠点の設立、出店などの形態ととって、対日投資を進めている。
- アジア企業の対日投資を誘致するためには、アジア企業の狙いに応え、投資先としての日本の優位性を発揮でき、弱点を克服できる対応が必要となる。まず、投資の誘致のプライオリティーを調整する。また、日本の産業高度化と産業再編の必要性という視点から、アジア企業の技術獲得、企業買収を促進し、奨励すべきである。最後に、アジアの華人企業の対日投資を促進するため、華人ネットワークを活用し、日本にある華人企業の経営を支援する必要がある。
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