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富士通総研

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  5. 自治体合併と地域ブランド施策 —合併市町村の地域イメージに関する考察—

No.265 : 自治体合併と地域ブランド施策
—合併市町村の地域イメージに関する考察—

主任研究員 生田 孝史

2006年5月

要旨

2006年3月末に一段落した「平成の大合併」によって、地域ブランド構築の前提となる地域の枠組みが変化している。中核都市への編入が中心のデンマークと比較して、日本の合併パターンは様々であり、地域イメージ形成の難易度は自治体によって異なる。

富士通総研が2006年1月下旬~2月上旬に実施した合併市町村に対するアンケート調査は、回答率73.5%と、関心の高さを反映するものであった。合併が地域イメージに影響を及ぼすと考える自治体は全体の約6割であり、その多くが地域資源の充実を前向きに捉えていた。合併後間もない自治体が多いため、実際に地域イメージ施策を実施しているのは約1/3であったが、地域イメージ施策を重視する自治体は多く、域外市場を対象とした施策の検討意欲も高い。特に小規模自治体は、合併を機に名称を変更し、積極的に地域イメージ施策を実施しようとする傾向が強いが、熱意と実力にギャップがあるケースも出てくる。

大規模合併でも地域全体を包含する共通気質を持つ浜松市や、共通の地域資源を持つ小規模合併で競争力を増した和歌山県みなべ町は、恵まれた例である。実際には、他との差別化や地域イメージの構築に苦慮している自治体は少なくない。合併によって地域資源や関係者の多様性が増す中で、ネットワーク密度を高める地域ブランド施策が必要である。

地域ブランド構築が中長期的な地域競争力の向上につながるという議論が「平成の大合併」には乏しかった。合併自治体によるネットワーク形成の視点に基づく地域資源の棚卸しと戦略の絞込みに加えて、国・都道府県、研究機関、産業界、NPO等の連携を通じた地域ブランド施策のノウハウ開発やネットワーク形成を支援する体制作りが望まれている。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 自治体合併と地域ブランド施策 —合併市町村の地域イメージに関する考察— [1.44 MB]