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No.251 : 地域ブランド関連施策の現状と課題-都道府県・政令指定都市の取り組み-

主任研究員 生田 孝史
上級研究員 湯川 抗
上級研究員 濱崎 博

2006年1月

要旨

地域活性化の手段として、地域ブランドに対する関心が国内外で高まっている。海外では、英国の「クール・ブリタニア」など、国のイメージをブランド化する取り組みが先行し、最近では都市イメージのブランド化への取り組みが拡大している。日本でも、商標法改正に伴う地産品のブランド化への関心に加えて、地域全体のブランド化を図る事例が現れ、地域ブランド関連施策の検討やそのための組織整備が行われ始めた。しかし、地域ブランド研究の歴史は浅く、理論的裏づけに乏しい場当たり的な施策も少なくない。

地域ブランドに関して先行した取り組みを行っている都道府県・政令指定都市の中から12自治体(北海道、青森県、長野県、福井県、愛知県、大阪府、島根県、香川県、長崎県、沖縄県、札幌市、仙台市)に関して事例研究を行い、地域ブランドの形成に向けた取り組みを整理した上で、その課題と解決方法を検討した。地域ブランド関連施策を、その対象、目的、及び地域イメージの違いの観点から総合的に整理すると、「地域イメージ・個別ブランド総合型」、「地域イメージ施策・個別ブランド波及型」、「個別ブランド施策・地域イメージ波及型」「個別ブランド特化型」の4タイプに類型化できる。

地域ブランド関連施策を展開するためには、(1)施策の対象と目的のギャップ、(2)実施体制のギャップ、(3)イメージのギャップ、等の解消が課題となる。地域ブランドは、企業ブランドと異なり、施策のターゲットと実施者の双方が多様であることが本質的な課題である。多様性が増すほど、自治体の施策で地域ブランドをコントロールすることは難しくなり、施策の実効性が損なわれやすい。こうした課題に対処するため、地域ブランド関連施策を実施する際には、地域資源の明確化などの地域ブランドそのものに関する検討に加えて、地域ブランドを形成するためのネットワークを構築することが有効である。

地域ブランド関連施策は、戦後の大型公共投資依存型の地域活性化と決別し、グローバル化、知識社会への移行に対応するための試金石と言える。今後、研究の蓄積と実際の取り組みが相乗的に推進されることが重要である。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 地域ブランド関連施策の現状と課題-都道府県・政令指定都市の取り組み- [1.69 MB]