No.246 : 「サービスサイエンス」とは何か
主席研究員 安部 忠彦
2005年12月
要旨
先進国共通に付加価値額で見ても従業員数で見てもサービス分野の重要性が高まっている。しかし、サービス分野の生産性は製造業などと比べ低く、生産性向上が強く求められている。また、サービス投資の効果やリスクの将来予測性の程度が低く、サービスの供給者、顧客両者にとって、サービス投資により得られるであろう価値の評価や分配に対する不満が高い状況にある。
このため、サービス分野の生産性向上、イノベーション向上、さらにはサービス投資によって得られる価値の評価の妥当性、透明性をめざし、米国IBM中心にサービスサイエンス(現在はサービスサイエンス、マネジメント、エンジニアリングと呼ばれている)というコンセプトが出現した。
これは、従来、勘や経験でなされることが多かったサービスそれ自身を科学の対象ととらえ、既存の関連学問を用いて研究し、サービスの生産性を高め、投資の評価を「見える化」しようとするものである。例えば、ビジネスプロセスを数学モデル化し、サービス投入の効果やリスクの将来予測性を高め、生産性を高めようとする動きである。
本論文では、米国及び日本のサービスサイエンスの現状について取りまとめた。現状、サービスサイエンスの概念はまだ広く認知されてはいないが、その必要性は先進各国共通に強く認識されており、今後大きなうねりとなる可能性が高い。日本でも、ようやくサービスサイエンスの研究とその推進の芽が出始めている。今後、企業と大学とがオープンな形で協業し、日本のサービスに合ったサービスサイエンスを構築する必要がある。
全文はPDFファイルをご参照ください。
PDF 「サービスサイエンス」とは何か [1.03 MB]
PDF 「サービスサイエンス」とは何か (English) [663 KB]
