No.244 : 貯蓄率低下の背景-年齢・所得階層別の分析から-
主任研究員 新堂 精士
2005年11月
要旨
所得階層別かつ年齢階層別に貯蓄率動向を見ることで以下のような結論をえた。近年の貯蓄率の低下は全ての世帯で同じように生じているものではなく、50代・60代の中・低所得者層と60代以上の無職世帯で生じている現象である。これらの原因は、近年の可処分所得減少のなかで、消費をそれほどには減少させなかったことにある。50代・60代の可処分所得低下には長引く不況により金利が低下し、利子所得が減少したことの影響が大きい。60代以上の無職世帯について考えると、貯蓄率の動向よりは、貯蓄を取り崩す主体である高齢無職世帯の世帯全体に占める割合が増加していることのほうが問題視されるべきである。
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