No.241 : IT化の進展に伴う企業の内部組織変革と企業間取引の変化が生産性に与える影響
主任研究員 峰滝 和典
2005年10月
要旨
- 日本企業のIT化の進展は企業組織変革や人的資本の対応と結びつくことで生産性を高める効果があるが、企業組織の変革は社内の見直しより、社外と関連する変革の方が概してその効果は大きい。特に取引先のシェアの変更や、仕入れ面における既存取引先との取引打ち切り、新規の取引開始が効果的である。
- 従来議論されている、意思決定権限の集権化と、意思決定権限の分権化及び組織のフラット化のいずれが、IT化の進展と結びついて生産性を高める効果があるのかについての問題に関しては、実証分析の結果明確な結論は出なかった。
- 職務の範囲や権限の見直しについては、IT化と融合しても生産性を高める効果は認められない。
- 業務プロセスのぺーパレス化については、IT化の進展と結びつくだけでは生産性を高める効果は十分ではない。それに人的資本の対応が加わったとき、生産性を高める効果が認められる。特に社外取引のぺーパレス化に関してその効果が顕著である。
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