No.6 : 21世紀に向けた社会資本整備のあり方
副理事長 長瀬 要石
1997年3月
要旨
- この40年余の間に、日本の社会資本の整備水準は着実に向上した。 その反面、公共投資の規模の巨大化と配分の固定化がすすみ、 長期的な資源配分機能は弱まっている。 こうしたなか、財政悪化、成長力低下、経済効率の各面から、 史上希にみる「高い公的ストック形成期」は終局に向かわざるをえない局面 を迎えた。
- 21世紀は、過去に蓄積された巨大な社会資本ストックの 本格的な維持更新期となる。これに投資余力の減退が重なるため、 新規公的投資額が急減することは避けられない。
- 他方、21世紀社会に対応して、情報価値を創造する基盤、 世界と交流するグローパル基盤、長寿社会の安心と安全の基盤等を充実し、 21世紀日本のフロンティアを拓く基盤を築いていかなければならない。 公共投資の重点化と効率化は喫緊の課題である。
- それゆえ、社会資本整備システムの変革が必要である。 変革の重要点は、�透明性を確保し、「枠組み」の再設定を行うこと、 イギリスのPFI(PrivateFinance Initiative)にならい、 民間へのシフトを促すこと、自治体の自己改革を前提に、 国から地方へのシフトを進めること、高コスト構造を是正すること、 総合性を確保することである。
