エネルギー分野の規制改革(第2段階)のあり方
-電力分野に関する検討
客員研究員 武石 礼司
2008年1月
目次
1. はじめに
2. 電力産業における改革進捗状況
3. 世界と日本の新エネルギー導入状況
4. 電力需要の増大と新エネルギー導入との関係
5. 電気学会の分散型電源関連の取り組み
6. 電力自由化の推進と電力供給システム
7. 事例研究:東北電力への風力発電導入の可能性
8. 山形県庄内町の事例
9. マイクログリッドシステムと電力会社の対応
10. マイクログリッドシステムの導入意義
11. 結論・提言
要旨
日本の新エネルギーの導入量は、諸外国に比べると、特に、電力分野において停滞する傾向が顕著となっており、これはRPS制度に則り設定された導入義務量が少なすぎるために生じている。自由な競争を促進するよう求められている電力産業においては、ガス等の他業界との競争も生じており、RPS義務量を満たす以上の新エネ発電の導入意欲は存在しない。
一方、電力分野では、今後も天然ガスを主体とするコージェネレーション設備等の分散型電源の導入量が着実に増大する見込みである。新エネルギーを利用した発電である風力、太陽光等も分散型発電設備であるが、これら設備も含め、高効率で環境メリットも大きいこれら発電設備の導入を促進していく必要がある。ただし、電力会社が保有する既存の送配電システムは分散型電源の導入が予定されておらず、電力会社は新エネルギーの利用拡大、買電には消極的である。
地球環境問題への配慮がますます必要とされてきており、新エネルギーが利用可能な場所では、その最大限の利用を図るために、既存のシステムに変更を加え、制度も変えていく必要がある。配電線を有効活用し、分散型電源と負荷を連系させて安定した電源を確保し、売電も行おうとするマイクログリッドシステムの導入促進が、今後大きな役割を果たすことが期待されている。導入促進に向けた制度の整備が必要となっている。
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