テレビドラマ・クリエーターのネットワーク分析:
なぜコラボレーションは失敗するのか?
主任研究員 絹川 真哉
上級研究員 湯川 .抗
2007年10月
目次
1. 序
2. ネットワークとアイデアの理論モデル
2.1. 社会学のモデル
2.2. 経済学のモデル
3. ドラマ制作とネットワーク理論
3.1. クリエーター・ネットワークとドラマの「質」
3.2. クリエーター・ネットワークと経済学モデルとの対応
4. データ
4.1. ネットワークデータ
4.2. 視聴率データ
4.3. 分析対象としたドラマと期間
5. 実証分析
5.1. 他要因のコントロール
5.2. ネットワーク密度の比較
5.3. 社会学モデルと経済学モデルの識別: アイデア「出し手」のつながり方
6. 結語:アイデア生産に最適な企業組織
要旨
企業内における労働者間のネットワークの形と、企業の成果との関連について実証分析を行う。具体的には、ネットワーク分析を用い、日本のプライムタイム・テレビドラマ制作に関わるクリエーター・ネットワークの形と、クリエーター同士のコラボレーションの成果であるドラマの商業的価値との関係を明らかにする。
ソーシャル・ネットワークと生産性や創造性などの関係については、主に社会学の分野で理論・実証分析の蓄積がある。一方、経済学でも、主にゲーム理論を応用したソーシャル・ネットワークの理論分析が行われており、社会学の理論とは異なる結論を導いている。本論文はこの違いに注目する。
実証分析の結果は、行為者間の情報交換によって優れたアイデアが生まれるとする社会学のモデルよりも、一部行為者のアイデアを他の行為者が用いることでネットワーク全体の便益が高まるとする経済学モデルの予測を支持する。テレビドラマのようなコンテンツ制作において、生産性や創造性の高いクリエーター同士のコラボレーションは高業績につながらない可能性がある。
全文はPDFファイルをご参照ください。
PDF テレビドラマ・クリエーターのネットワーク分析:
なぜコラボレーションは失敗するのか? [1262KB]
