アジア企業の対日投資戦略と日本の誘致策
主席研究員 朱 炎
2007年10月
目次
1. はじめに
2. Invest Japanの進展と日本におけるアジア企業のプレゼンス
2.1. Invest Japanの進展
2.2. アジア企業の対日投資と日本におけるプレゼンス
3. シンガポール企業のグローバル化と対外投資戦略
3.1. シンガポール企業の発展戦略
3.2. 政府系企業の対外投資
3.3. 対日投資の実態
4. 香港企業の発展戦略と対外・対日投資
4.1. 香港企業の発展戦略
4.2. 対外投資の展開
4.3. 不動産中心の対日投資
5. 台湾企業の発展と対外・対日投資戦略
5.1. 台湾企業の発展戦略
5.2. 対外投資の拡大
5.3. 技術目当ての対日投資
6. 中国企業の発展戦略と対外・対日の拡大
6.1. 中国企業の発展戦略
6.2. 急拡大する対外投資
6.3. 拡大する対日投資
7. アジア企業対外投資の特徴と対日投資の狙い
7.1. 対外投資の特徴
7.2. 対日投資の特徴
7.3. 対日投資の狙い
7.4. 投資先としての日本の優位性と弱点
8. アジア企業の対日投資への誘致策
8.1. アジア企業の誘致に必要な対策
8.2. 華人ネットワークの活用が重要
要旨
- 日本は外国からの直接投資(対内投資)を積極的に誘致しているため、近年、各国からの対日投資が大幅に拡大している。しかし実際、対日投資の大部分は欧米諸国の企業による投資であり、アジア企業からの投資はまだ少ない。対日投資を更に拡大させるためには、アジア企業を積極的に誘致しなければならない。
- アジア諸国・地域の経済発展に伴って、アジア企業もそれぞれの発展パターン、産業構造、そして企業の競争力優位に応じて、グローバル展開し、対外投資を積極的に拡大している。そのなか、アジア企業は、対日投資も展開し、先進諸国企業とやや異なるパターンで進めている。
- アジア企業は対日投資に当たって、投資・不動産、製造業、ビジネス関連サービス、生活関連サービスの業種別、またキャピタルゲイン、市場・技術の獲得、調達の確保などの目的別で、企業買収、現地法人の設立、サービス・調達拠点の設立、出店などの形態をとって、対日投資を進めている。
- アジア企業の対日投資を誘致するためには、アジア企業の狙いに応え、投資先としての日本の優位性を発揮でき、弱点を克服できる対応が必要となる。まず、投資の誘致のプライオリティーを調整する。また、日本の産業高度化と産業再編の必要性という視点から、アジア企業の技術獲得、企業買収を促進し、奨励すべきである。最後に、アジアの華人企業の対日投資を促進するため、華人ネットワークを活用し、日本にある華人企業の経営を支援する必要がある。
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PDF アジア企業の対日投資戦略と日本の誘致策 [485KB]
