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第二段階を迎える住宅ローンの証券化

主任研究員 米山 秀隆

2007年7月

急増する「フラット35」の取り扱い

住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の証券化支援事業によって提供される長期固定金利の住宅ローン「フラット35」は、03年10月の導入当初は伸び悩んだものの、04年末頃から急増し、現在では累計で13万戸以上の取り扱いが行われている。「フラット35」は、公庫が民間金融機関から住宅ローンを買い取り、それを担保として債権(MBS:Mortgage- Backed Securities)を発行、その債権を投資家に販売して資金調達する仕組みである。

フラット35の金利は、投資家への利息支払い分、公庫の事業運営費用分、民間金融機関の手数料分からなる。フラット35では、機構の保有資産を背景とした高格付けによって低利のMBSを発行し、かつ様々な金融機関が取り扱いに参加することで、互いの競争により手数料の低減が図られ、低利の住宅ローン供給が可能になっている。

現在のフラット35の取り扱い金融機関はおよそ320に達する。通常の金融機関のように預金は集めず、もっぱら住宅ローンを公庫に売却する業務を行うモーゲージバンクという新たな業態も登場している(最近では取り扱い件数の半数を占める)。

住宅ローンに関するリスクとしては、信用リスク(デフォルトリスク)、プリペイメントリスク(借り換えや住み替え等による一括返済により期限前に償還されるリスク)、金利リスク、流動性リスクがある。フラット35では、信用リスク、流動性リスクは機構、金利リスク、プリペイメントリスクは投資家が負担する形となる。

金融機関にとっては、フラット35の仕組みでは、これらのリスクを負うことなく長期固定金利ローンを提供できる上、資産・負債のオフバランス化が可能となり、資産・負債を増やすことなく手数料収入が得られるメリットがある。一方、投資家にとっては、年金や保険など超長期の運用を行う主体にとって、魅力的な投資対象が得られるというメリットがある。更に、住宅ローン借入者にとっては、改めていうまでもないが、住宅ローンを長期固定金利で借り入れできるというメリットがある。

このように様々な主体にメリットをもたらしつつ、拡大してきた証券化市場であるが、今後より成長させていくためには、ローン借入者の利便性を高めるとともに、より多くの投資家を呼び込むために魅力を高めていく必要がある。この4月に住宅金融公庫は住宅金融支援機構に移行し、より本格的に証券化支援事業に取り組むことで、証券化市場の発展も第二段階を迎えたと考えられるが、解決すべき課題はなお多い。

(以下、本文省略)

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 第二段階を迎える住宅ローンの証券化 [195KB]