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中国における電子商取引企業のビジネスモデル

上席主任研究員 金 堅敏

2007年7月

目次

1.  はじめに

2.  中国の電子商取引市場の実態と産業構造

2.1.  進む電子商取引の環境整備

2.2.  拡大する電子商取引市場

2.3.  形成される電子商取引産業

2.4.  中国市場に切り込む外資企業

2.5.  成長する市場と異なる収益状況

3.  B2Bサイトのビジネスモデル

3.1. 研究の対象

3.2.  アリババのビジネスモデル

3.3.  アリババの収益モデル

3.4.  万国商業網の収益モデル

4.  C2Cサイトのビジネスモデル

4.1.  研究対象

4.2.  Taobaoのビジネスモデル

4.3.  Taobaoによる収益モデルへの試み

4.4.  収益モデルへの更なる模索

5.  結論・示唆

5.1.  先進国のビジネスモデルのコピーは成功しない

5.2.  途上国への示唆

5.3.  日系企業への示唆

要旨

中国の電子商取引市場が急成長を見せている。現状では、B2B型のビジネスは、収益の上がるモデルとして確立されている。しかし、B2C型とC2C型のビジネスの仕組みは海外から導入されているが、収益の上がるモデルはまだ確立されていない。

B2B型電子商取引サービスベンダーの代表格であるアリババのビジネスモデルは、販売支援型(e-Market)である。ビジネスの仕組みに優位性があるよりも、ブランド戦略(集客力形成)、販売戦略(収益力形成)、技術戦略(技術力形成)、Google手法の転用等の付加価値サービス提供といった、中国市場環境に合ったビジネス戦略に特徴がある。同じくB2B型電子商取引を行う万国商業網の点数システムは、収益モデルへのイノベーションである。3年足らずで中国有数のC2C型電子商取引サービスベンダーになったTaobaoの仕組みは、無料サービスやPR作戦によるブランディング戦略(集客力形成)、取引信頼性確立のためのエスクローの提供、IM(Instant Messaging)ツールの導入による商慣習への配慮、「優良店主」育成システムの導入(収益力育成)などの面でEbay(China)を含む他のC2Cサイトよりきめ細かな経営戦略を実施している。ただし、一部有料テナント席への試み(選択的有料化)は失敗に終わったが、収益モデルが確立されているB2Bモデルと集客力のあるC2Cモデルの融合により、新型のB2Cモデルの確立を試みている。

中国の電子商取引市場を目指す日系企業への示唆として、(1)人気を集める効果的なマーケティング活動の展開、(2)ビジネスモデルや収益モデルに独自の技術・ノウハウの開拓の必要性、(3)信頼できる現地パートナーとの提携、(4)利益の上がる仕組みの革新 などが必要である。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 中国における電子商取引企業のビジネスモデル [575KB]