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日本初の秩父市バイオマスガス発電所

主席研究員 田邉 敏憲

2007年7月

電気工作物としてのバイオマス発電所

本年3月4日、全国初の実用機となる、秩父市のバイオマスガス発電所の竣工式が行われた。これは筆者の日経新聞経済教室論文「地方に新エネルギー事業、バイオマスを活用」(平成13年10月4日付け)に着目した現在の栗原稔秩父市長が、マニフェストに掲げて当選、平成15年から取り組みが始まったプロジェクトである。

木質系バイオマス発電所としては、建設廃材等を大量に安価に集め、経営収支を合わせられる1万kWといった大規模の発電施設を造ってスケールメリットを狙う方法、あるいは1,000kWクラスでも採算ベースに乗るとみられる産業廃棄物処理(産廃持込み者が有償支払い)として行う方法がある。しかし秩父市では、ガス化と太陽光発電のコジェネレーションにより、小さく、場所をとらず効率的に電気と熱を生産できる最新のイノベーションを活用する事業モデルを採用した。関東経済産業局から、「電気事業法における電気工作物」としての認定を得ている。

森林バイオマスは、人の手を必要とし、間伐等の保育を行い、“集める作業”を必要とするバイオマスである。それゆえ森林整備が促進され、森林の公益機能向上にも資する。地域の需要を満たす程度の小規模分散型発電を軸に据えることで、これら目的に応えるだけでなく、地域のエネルギー自給率を高め得る。

森林産業地域として、製材所等では既に端材や樹皮などを処分にコストを要する産廃として抱えているだけに、これを資源として有償で買い入れることでバイオマス発電普及を促せることになる。

今後は、新たに本年初に発足させた「秩父市バイオマスエネルギー研究事業運営評価委員会」(委員長・湯原哲夫東大工学部システム創成学科教授)において、効果的なバイオマスエネルギーの研究事業を通じて、森林の公益機能向上、資源循環型社会の構築、地域の活性化等を目指す。バイオマスの買い入れ、あるいは収集輸送費等の対価として「地域通貨」の活用も検討課題とする。

(以下、本文省略)

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 日本初の秩父市バイオマスガス発電所 [209KB]