新サービス創出力とその規定要因
-娯楽関連サービスを中心として-
上席主任研究員長島 直樹
2007年4月
目次
1. 問題の背景
2. 新サービス創出力の規定要因
2.1. 先行研究にみる規定要因の候補
2.2. アンケート調査に基づく分析
3. ケースス・スタディー
3.1. ディズニーランド・東京ディズニーリゾート
3.2. 旭山動物園
3.3. 星野リゾート
4. 結論とインプリケーション
要旨
サービスを提供する企業が新サービスを生み出す能力は何に依存しているのだろうか。サービス関連企業の管理職を対象としたアンケート調査に基づいて分析すると、「新サービス創出のための規定プロセスの存在」、「新奇なアイデアを歓迎する企業風土・カルチャー」、「従業員による経営理念への共感」、「非公式な意見交換やブレーンストーミングの機会」といった要因が重要であることがわかった。以上の要因は「新サービス開発のための資源投入の大小」、「企画担当者やクリエーターのインセンティブ」といった要因以上に説明力が高い。これらの結果は、(1)資源投入の増加、インセンティブ付与といった直接的な方法のみによって、新サービス創出力を高めることはできないこと、(2)新サービス創出力の向上にはそれなりに時間をかけた地道な努力が必要であること-を示唆している。東京ディズニーリゾート、旭山動物園、星野リゾートといった成功事例の調査・ヒアリングを通じて、上記の要因の重要性を具体例によって確認することができる。
(謝辞)本稿の作成にあたり、近藤隆雄(明治大学)、高橋昭夫(同)、藤川佳則(一橋大学)の諸先生方に有益なコメントを頂戴したことに感謝したい。無論、あり得べき誤りの責任は筆者に帰属する。
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