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外国直接投資が中国産業発展に与える影響とその示唆 - ケーススタディを中心に -

上席主任研究員 金 堅敏

2005年10月

目次

1.  はじめに

2.  外国直接投資流入の拡大と外資政策の変化

2.1.  外国直接投資流入の現状

2.2.  外資政策の変化

3.  中国の産業発展と外国直接投資 : ケーススタディ

3.1.  携帯端末産業における外国直接投資のインパクト

3.2.  自動車産業における外国直接投資のインパクト

3.3.  小売業における外国直接投資のインパクト

4.  外国直接投資が中国経済・産業に与えるインパクト

4.1.  輸出拡大の効果

4.2.  技術拡散効果

4.3.  小サプライヤーの育成

4.4.  雇用拡大への貢献

4.5.  企業統治の改善や企業管理等のマネジメントレベルの向上

4.6.  競争促進効果

4.7.  外国直接投資のマイナス効果

5.  政策提言

5.1.  発展レベルの低い段階にある途上国へ

5.2.  初期の発展段階を終えた途上国へ

5.3.  FDI活用につながる地場企業育成政策の推進

5.4.  インセンティブ・システムの効率性追求へ

5.5.  サービス業の市場開放の推進を

5.6.  クラウディングアウト効果等への対応

要旨

中国は、外国直接投資(FDI)誘致と輸出振興の成功で注目されているが、中国FDI政策は、量的拡大というよりも技術移転効果等を図るための選択的な方向へシフトしている。しかし、選択的なFDI政策の根拠はどこにあるのか。ケース調査を通じてこれらの問いに実証面から解を求めた。ケーススタディは、(1)携帯端末産業、(2)自動車産業、(3)小売業に対して行った。

ケーススタディの結果、FDIが中国経済・産業に与えるプラスの効果として、投資資金導入とともに、(1)輸出拡大、(2)技術拡散、(3)地場サプライヤーの育成、(4)雇用拡大、(5)企業統治の改善やマネジメントレベルの向上、(6)競争促進等の効果が認められる。プラス効果は大きいが、マイナス効果も散見されている。

中国の経験から途上国のFDI政策へのヒントや示唆が得られる。具体的には、(1)発展レベルの低い段階にある途上国は、FDI流入の量的拡大政策が優先されるべきこと、(2)初期段階を終えた途上国は、FDIに伴う技術移転効果の向上を図るべきこと、(3)FDI活用につながる地場企業育成政策を推進すること、(4)インセンティブ・システムは効率的に追求すべきこと、(5)サービス業の自由化を推進すべきこと、(6)クラウディングアウト効果を最小限に留められる政策セットに推進すること等が指摘できる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF 外国直接投資が中国産業発展に与える影響とその示唆 - ケーススタディを中心に - [749 KB]